花房正幸とは (ハナブサマサユキとは) [単語記事]

「花房正幸」（はなぶさ・まさゆき 1526 ～ 1605）とは、戦国時代の梟雄・宇喜多直家に仕えて創業を支えた重臣の一人にして、古典にも通じる教養人でもある中国地方最高のアーチャー。

名前の読みは「はなぶさ・まさよし」とも。

概要

清和源氏に連なる名家・花房氏の花房正定の子に生まれ、始めは赤松氏に仕えていたが、後に備前国・乙子城主となった宇喜多直家に仕えた。創業時代の食糧難の際に、共に田畑を耕し、食料を調達しに行ったり、失食と呼ばれる断食を当主・宇喜多直家と共に行っていた。

宇喜多家の主君である浦上宗景の命により砥石城を攻略する際は、勇将・馬場職家の前に攻めあぐねていた宇喜多軍の先陣を務め、自慢の弓で馬場職家を撃退した。

各地の戦いで戦功を上げた他、古典や和歌にも通じ、その教養の高さは細川幽斎より古今伝授をうけた程。

晩年は、息子・花房正成の所領・高松に隠棲。
正成が宇喜多秀家の代に起きた宇喜多騒動と呼ばれる家中の内紛により宇喜多家を出て、関ヶ原の戦いの後に高松を離れたものの、高松が甥の花房職秀の所領になった事もあって正幸はそのまま高松に残り、1605年に没した。

※その他「花房正幸」の詳細についてはWikipediaの該当記事参照の事。

アーチャーの海賊退治

弓の名人であった花房正幸が、船に乗って上洛する際、播磨沖にて海賊に取り囲まれた。

自慢の弓で応戦した花房正幸だったが、矢を撃ち尽して海賊の接近を許してしまうも、遠距離武器をなくした事に気づいた海賊の大将が

矢があるなら、この首を射てみよ

と立ち上がって挑発しはじめた。

そこで花房正幸は残っていた刃先四寸の雁俣の矢を海賊めがけて「ひゃうふ」っと放つと、矢は海賊の首を射切って、海賊の身体は海にまっさかさまに落ちた。

我は花房又左衛門なり。
文句があるなら何度でも攻めてこい。弓矢のある限り、何時でも射殺して見せよう

と花房正幸が言い放つと、海賊は恐れをなして一目散に逃げ去り、花房家の家紋のついた幕を張った船には一切海賊が寄り付かなくなった。

その為、同海域を花房正幸の同僚らが船で通行する際は、花房家の家紋のついた幕を借りる者が多かったと言われている。

※しかし「信長の野望革新」での弓技能は「A」であり最高ランクでは無い。（能力的にも二線級）

補足

「信長の野望」（PC）シリーズにおける花房正幸の能力一覧。

「革新」での弓適正はA。Sでも良いくらいだが……。続く「天道」では弓適正こそAのままだが、弓系最強戦法である「射切」を所持する（彼以外には今川義元しか持っていない）。しかも基本能力値が低いせいで、大抵COMにクビにされて浪人しているという救世主。多くのプレイヤーから「花房先生」と敬われている。