開発者に訊きましたとは、任天堂が自社公式サイトで公開している公式インタビュー企画である。
任天堂のゲームソフトやハードウェア、各種サービスについて、その開発に携わったスタッフ自らが、ものづくりに対する考えやこだわり、開発経緯、製品に込めた想いなどを語る。かつて任天堂の社長であった故・岩田聡氏がインタビュアーを務めた人気企画「社長が訊く」の実質的な後継シリーズと位置づけられており、開発者の生の声を通して製品の魅力を深く伝えることを目的としている。
インタビューは、プロデューサーやディレクターといった企画全体を統括する立場にある人物から、プログラマー、デザイナー、サウンドクリエイターなど、各分野の専門スタッフまで多岐にわたる。これにより、ひとつの製品が多角的な視点と多くのスタッフの協業によって生み出されている過程が浮き彫りになる。
取り上げられるテーマは、『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』や『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』といった大型タイトルから、Nintendo Switch(有機ELモデル)のようなハードウェア、ゲームチャットのような機能に焦点を当てることもある。さらには、類似企画として、インディーゲーム開発者に焦点を当てた「Hello! インディー」、Nintendo Switch 2のサードパーティーのソフトメーカーに訊く「クリエイターズボイス」なども展開されている。
記事は複数のチャプターに分けて公開されることが多く、一つのテーマに対して深く掘り下げた内容となっているのが特徴である。開発初期のコンセプトアートや試作段階の映像・画像が公開されることもあり、ファンにとっては製品の裏側を知ることができる貴重な情報源となっている。
単なる製品紹介に留まらず、任天堂のものづくり哲学を伝える重要なコンテンツとして、ファンやメディアから高く評価されている。SNSでは、記事が公開されるたびにファンによる考察や感想が活発に交わされ、大きな話題となっている。また、ゲームメディアもこのインタビューを引用し、ニュース記事やレビュー記事を作成することが多い。
開発者の意図や背景を知ることで、ゲームプレイの体験がより深まるという声も少なくない。
その関心の高さから、ファンによる非公式のインタビューアーカイブサイトも存在するなど、単なる一企業の広報活動を超えた文化的価値を持つ企画となっている。
本企画は、任天堂の元社長である岩田聡氏が自ら開発者にインタビューを行った「社長が訊く」の精神を色濃く受け継いでいる。開発者が自身の言葉で語ることの重要性を重視し、技術的な詳細から、時に失敗談や開発中の葛藤といった人間味あふれるエピソードまで、率直に語られる場となっている。
「社長が訊く」では岩田氏という強力な聞き手が中心にいたのに対し、「開発者に訊きました」では、特定のインタビュアーを置かず、開発者同士の対話や、任天堂の企画制作本部のスタッフが聞き手となる形式がとられている。より現場に近い視点での対話が展開され、専門的な内容についても深く掘り下げられる傾向にある。
また、任天堂社内の開発者だけでなく、ソフトメーカーのクリエイターにインタビューする「クリエイターズボイス」というシリーズも展開している。これは、Nintendo Switch 2というプラットフォームで発売される多様なタイトルの魅力を、任天堂自身がホストとなって発信していく試みであり、プラットフォームホルダーとしての姿勢を示すものとも言える。
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最終更新:2025/12/10(水) 14:00
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