ファミコン探偵倶楽部

ファミコン探偵倶楽部とは、任天堂がディスクシステムなどで発売した推理アドベンチャーゲームのシリーズ作品である。

通称『ファミ探』。

概要

探偵事務所の助手である主人公が巻き込まれた殺人事件の真相を突き止めるのが目的となる。
物語が持つ特徴として、事件に関連して怪談が結び付けられており、全体的にホラータッチで描かれている。

『消えた後継者』では死人の蘇り伝説、前作より3年前の『うしろに立つ少女』では血染めの少女の霊の話、『雪に消えた過去』では落ち武者の亡霊伝説がモチーフとなっている。

同じく任天堂から発売されていた『ふぁみこんむかし話』シリーズと同じく、前後編に分かれており、前編をハラハラして終えたプレイヤーは後編発売までワクワクソワソワさせられる事となった。
なお、GBAのファミコンミニシリーズ、及びバーチャルコンソールでは前後編がひとまとめになっている。

2019年9月5日、『消えた後継者』『うしろに立つ少女』の2作のリメイクが発表された。ハードはNintendo Switch。当初は2020年発売予定であったが延期され、2021年5月14日に発売された。
『うしろに立つ少女』はSFC版から23年ぶりのリメイク、『消えた後継者』は今回が初めてのリメイクとなる。Switch版はダウンロード販売のみであるが、限定版として2作をひとまとめにし、設定資料集などを同梱したコレクターズ・エディションがパッケージ版で発売されている。

作品

ファミコン探偵倶楽部 『消えた後継者』

1988年にFC（ディスクシステム）で、2004年にGBA（ファミコンミニシリーズ）で発売。
現在はWii Uおよびニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信中（Wiiでの配信は終了）。
2021年には『うしろに立つ少女』と共にSwitchでリメイクされた。

人里離れた名家「綾城家」の屋敷で起こる殺人事件。
物語は記憶を失っていた主人公が目を覚ます所から始まる。

ファミコン探偵倶楽部 PART II 『うしろに立つ少女』

1989年にFC（ディスクシステム）で、1998年にリメイク版がSFC（ニンテンドウパワー専用）で、
2004年にGBA（ファミコンミニシリーズ）で発売。
現在はFC版が3DS・New3DS、SFC版がWii U及びNew3DSのバーチャルコンソールで配信中（WiiではFC版・SFC版両方を配信していたが、現在は配信終了）。
2021年には『消えた後継者』と共にSwitchでリメイクされた。
未成年の喫煙描写があるため、CEROレーティングはC指定（15才以上推奨）となっている。
『消えた後継者』の3年前の物語で、学校の怪談をモチーフに絡めた殺人事件が起こる。
「学校の怪談」ブームはこの作品の影響があるとか。

BS探偵倶楽部 『雪に消えた過去』

1997年にSFCのサテラビュー向けに放送された作品。
主人公は、『消えた後継者』・『うしろに立つ少女』にも登場した橘あゆみ。声優によるボイスが充てられている。
なお、前2作と違いバーチャルコンソールなどで配信されていないため、今では遊ぶことが難しい幻のソフトである。
また、『笑み男』発表時に「35年ぶりのシリーズ完全新作」と紹介されていたことから、公式としては正当シリーズの一つという扱いではないのかもしれない ^[1]。

田舎の寒村を舞台にした物語。珍しく空木先生の出番が多い。

ファミコン探偵倶楽部 『笑み男』

2024年にswitchで発売。
リメイクや『雲に消えた過去』を除けば35年ぶりの新作。
「推理アドベンチャー」だった過去作とは異なり、本作は「インタラクティブドラマ」とされている。
時系列は『消えた後継者』の後で、「笑み男」という都市伝説が重要なキーワードとして登場する。

主な登場人物

主人公（名前はプレイヤーが決める）

CV：緒方恵美（Switch版）

『消えた後継者』『うしろに立つ少女』『笑み男』の主人公。空木探偵事務所で空木の助手を務めている。
自称空手三段の腕前。名前に関してはゲームブックでは高田直哉、公式では探偵君と記述。

橘 あゆみ（たちばな あゆみ）

CV：皆口裕子（雪に消えた過去 / Switch版）

主人公と同じく空木の助手をしており、主人公の捜査に色々と協力をする。
『雪に消えた過去』では主人公を務めており、『笑み男』ではプレイヤーキャラクターとして調査するシーンもある。
行動力に関しては、コーヒーに睡眠薬を入れたり、
容疑者の実家まで単身で押し掛けたりと並外れたものを持っている。

空木 俊介（うつぎ しゅんすけ）

CV：速水奨（雪に消えた過去） / 各務立基（Switch版）

探偵事務所の所長。探偵であるが警察の信頼も厚い人物。
『消えた後継者』では、長期出張中のため全く登場しない。
『うしろに立つ少女』のOPで行く当てのなかった家出少年である主人公を引き取っているが、なぜそうしたのかという理由は昔の自分を見ているようだからとのこと。

『笑み男』では、中盤以降はある調査のため出番が無くなるが…。

余談

• 制作者はメトロイドシリーズ、メイドインワリオシリーズ、『トモダチコレクション』などの坂本賀勇氏。
  この作品に至ってはシナリオまで手がけている。
• 声優の杉田智和氏が異常に大好きで、未だにメーカーに新作ラブコールを送っているのがこのシリーズ。
  _{俺からもお願いしたい。}
  杉田氏は2021年のリメイクで『消えた後継者』の天地役として起用された。ラブコールは届いたようだ。
• 双葉社よりゲームブックが2冊発売されている。

関連動画

プレイ動画（実況プレイ含む）

消えた後継者

うしろに立つ少女（ディスク版）

うしろに立つ少女（SFC版）

BS探偵倶楽部

TAS

BGM集

その他

関連項目

• 任天堂
• 坂本賀勇
• ディスクシステム
• スーパーファミコン
• サテラビュー
• アドベンチャーゲーム
• ゲームのタイトル一覧
• VC配信ソフト

関連リンク

• 公式ホームページ（SFC版発売時）
• 公式サイト（Switch版）

脚注

1. *35年ぶりのシリーズ完全新作『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』が8月29日に発売決定。公式サイトやプロデューサーの坂本賀勇が語る映像も公開。