MZ-700に不可能はない 単語


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「MZ-700に不可能はない」とは、パーソナルコンピューティングに対するユーザーの姿勢を示した一種のキャッチコピーである。

概要

MZ-700シャープから1982年に発売された8bitパソコンである。名機MZ-80Kシリーズの後継機として、また価格の手頃な入門機として多くのユーザーされた。しかし、表示は40×25文字テキスト画面のみ、音は単音のビープ音のみというシンプルすぎる性日進歩のパソコン界ではほどなく時代遅れとなる。パソコンPC-8801FM-7X18bit御三家へと収斂してゆく時代の流れの中で、MZ-700は他のたくさんの機種と同様に、明期のマイコンの一つとして歴史に名をとどめるだけの存在になるかと思われた。

1986年MZ-700の評価がひっくり返る事件が起こる。古籏一浩氏による投稿作品『tiny XEVIOUS』がOh!MZ11月号に掲載されたのだ。MZ-700文字セットと8色カラーを駆使して表現されたゼビウス世界は、当時のユーザーが考える「MZ-700で出来ること」のレベルはるかえていた。
1987年3月号のOh!MZに、同氏によるシューティングゲームSPACE BLUSTER FZ」掲載。このとき編集部によるキャプションの一部に「もはやMZ-700不可能文字はないのです」、「MZ-700に不可能はないシリーズ第2弾」との記述が見られる。
1987年9月号のOh!MZ『MZ-700に不可能はない』と題された特集が組まれる。
1988年には、同氏による『SPACE HARRIER for 700』がOh!X誌10月号に掲載された。表現こそ粗いものの、色彩と動きで「スペースハリアープレイ感」をあますところなく再現した良移植であった。
こうして、MZ-700は「不可能はないマシン」として認識されるようになったのだった。

tiny XEVIOUS』や『SPACE HARRIER for 700』によってユーザーが気づかされたのは、パソコンの性はカタロスペックによって決まるのではなく、ユーザー自身がその限界を決めているにすぎないということだった。この機械ではこの程度のことしかできないとユーザーが考えれば、機械はそれだけの性しか発揮しない。秘められた可性があったとしても、ユーザーがそれを探そうとしなければ発見されることはない。

『MZ-700に不可能はない』とは、そのための言葉である。「できるわけがない」と決めつけず、「不可能はない」という立場をまず取ってみる。そうすることで見えてくるものがある。MZ-700は、必ずあなたに応えてくれるだろう。

とかなんとか

というわけで、MZ-700だけが特別に不可能のないマシンなわけではなく、PC-6001MSXX68000Amiga不可能はないし、パソコンに限らず初音ミクだってなんだって不可能はないのです。というお話。

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最終更新:2025/12/07(日) 07:00

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