ビューフォート(Beaufort)とは、『銀河英雄伝説』の登場人物である。
宇宙暦799年末の帝国軍による同盟再侵攻にあたり、最先鋒に立った黒色槍騎兵艦隊の後方でゲリラ的に活動し、補給線を絶って一時的に行軍を停滞させた。
宇宙暦799年末から翌800年にかけて発生した同盟への帝国軍再侵攻においては、ガンダルヴァ星域の惑星ウルヴァシー基地に拠るカール・ロベルト・シュタインメッツ上級大将と合流すべく、黒色槍騎兵艦隊が帝国軍主力に先行して同盟首都ハイネセンを目指していた。
その堂々とした進撃に、ゲリラ活動をもって挑んだのがビューフォート准将である。一時的にせよビューフォートによって補給線を絶たれた黒色槍騎兵艦隊は、補給線の回復まで進撃を中断せざるをえなくなった。しかし、その間に黒色槍騎兵艦隊はビューフォートを追撃し、根拠地を見つけ出して撃砕したため、彼による帝国軍補給線の破壊はそれ以上の実効をあげずに終わった。
ビューフォート自身はこの中から”ほとんど身ひとつで”はあるものの逃げ延びることに成功しているが、以後のマル・アデッタ星域の会戦と同盟の滅亡に際してどうしていたかは記述がなく、消息不明。
ビューフォートによる補給線破壊の直接の効果は、黒色槍騎兵艦隊の進撃に”多少の時間的損害”を与えた程度にとどまった。もうひとつ、最終的に逃走に成功したことでビッテンフェルトをくやしがらせてはいるが、そもそもビッテンフェルトがくやしい状況におかれるのはアッテンボローの返書を引用するまでもなくよくあることである。
いっぽうで、この交戦により得られた同盟軍捕虜の証言により、バーミリオン星域会戦にて戦死と報告されていたウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツが健在らしい、との報が帝国軍にもたらされている。メルカッツ独立艦隊の分離は極秘裏ではバーミリオン星域会戦直後のことであり、また帝国軍再侵攻に先立ってハイネセンを脱出したヤン・ウェンリー一党がメルカッツ独立艦隊と合流の上で同盟軍の巡視艦艇と接触していることもあって、同盟軍内ではメルカッツ生存はある程度高い蓋然性をもって語られていたものと考えられる。
原作では、『怒涛篇』第六章「マル・アデッタ星域の会戦」冒頭のみ。創元文庫版ではメルカッツの話を含めても10行程度に収まっている。そのメルカッツの話から当時のヤンについての帝国軍の認識を記述するためのダシとして登場しているともいう。
石黒監督版OVAでは第69話「イゼルローン再奪取作戦」のやはり冒頭でビューフォートの活動が描写されるが、映像は宇宙戦闘のみでナレーター処理であった。このため、ビューフォート本人の登場・台詞などが一切無く、活躍のわりにOVAでの印象はあまりにも薄い。バウンスゴール技術中将が目立った割を食っている感すらある。そんなこんなでキャラクタービジュアルが無いためか、石黒監督版OVAに基づいたゲーム類でも見事にスルーされている。
この点、活躍どころか台詞もろくな紹介も無いがOVA登場だけはしていた結果ゲーム類でも出してもらえたブラッドジョーとは好対照である。原作以来のブラッドジョーの恐るべき地味さを考えると、原作・OVAともに一応の活躍があったビューフォートのほうがキャラクターとしては幸せなのかもしれないが、かといってOVAでのビューフォートはそもそもアニメキャラクターとして成立できていないので、その点ではブラッドジョーのほうがマシのような気もする。
掲示板
6 ななしのよっしん
2019/09/05(木) 21:38:37 ID: pceMigSnL8
7 ななしのよっしん
2019/09/05(木) 21:56:05 ID: 2wq0Hw79ia
>>6
ちょっと調べた感じ、そのシリーズのほうが銀英伝より後じゃない?
8 ななしのよっしん
2023/09/26(火) 19:33:14 ID: /lJYXgg3Ni
>>2
ロックウェルはどこに居ても害にしかならんが、ドーソンは中央に居ればとりあえずは問題ないんじゃない?実務能力は普通にあるし小心者だから緊急時に余計なことはしないし。
>>5
気骨あるタイプも中堅にあって現場を回す方が良いタイプもあるからね。「実務が優秀な官僚」ってのが上に行くと官僚の世界がすべてで国民の事なんてこれっぽっちも考えない日本の官僚みたいになるかも知れんし。
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最終更新:2025/12/28(日) 19:00
最終更新:2025/12/28(日) 19:00
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