鰻(うなぎ)は、ウナギ目ウナギ科の魚である。細長い体・腹びれが無いことなどが特徴。食用にもされる。
胴体が細長く、ぬめぬめしている。古来から日本人が食用にしてきた身近な魚であるが、その生態はそれほど解明されていない。
海で生まれて、川に来たり湖に住んだりした後、海に戻って産卵する。産卵場所は長らく不明で、場所が分かったのは21世紀になってからである。
日本産の天然の鰻はとても高額である。台湾や中国からの輸入物、養殖物は比較的リーズナブル。
身を使った料理として蒲焼、鰻丼、ひつまぶし、うざく、鰻巻きなどが知られる。他にも頭や肝も食用とする。鰻料理は静岡県三島市などが有名。
一方、日本国外では英国やオランダなどに鰻を用いた料理文化が存在する。英国の首都、ロンドンを流れるテムズ川においては鰻が昔はよく取れたと言われており、ロンドンのイーストエンド地区にはパイ生地に鰻を入れて焼いた「ウナギパイ」 (イールパイ)、鰻を煮込んだ「ウナギシチュー」、煮た鰻をゼラチンで固めた「ウナギのゼリー寄せ」といった郷土料理が存在する。
土用の丑の日に鰻を食べる習慣がある。古来より梅干との食べ合わせが悪いといわれているが、健康に悪いのではなく「鰻と梅干を一緒に食べるとあまりの美味しさに止まらなくなって腹を壊す」という意味らしい。気になる方は試してみて下さい。
土用の丑の日に鰻を食べようと言ったのは、江戸時代の発明家平賀源内。街の寂れた鰻屋を活気づかせるための彼の施策とのこと(1822年の書物「明和誌」に記述)。
一方で万葉集に夏痩せ対策として鰻を食べることをすすめる歌もあり(大伴家持「石麿に我物申す 夏痩せに 良しといふものぞ むなぎとりめせ」)、夏場の滋養強壮に鰻を食べる文化は古くからのものであるという説もある。
このように日本の文化、とりわけ食生活とは馴染みの深い鰻であるが、一方で近年は稚魚(シラスウナギ)漁獲量が極端に減少し、このため価格高騰を招いていることが知られている。
環境の変化に伴うものであるという説や原因不明であるという説が日本国内では一般的であるが、漁獲のほとんどが日本で消費されるという現実もあり、世界的には乱獲によって絶滅の危機に瀕しているという説の方が有力である。
ニホンウナギ、ヨーロッパウナギなどは現実にレッドリスト掲載を招いている状態であり、特にヨーロッパウナギはワシントン条約において輸出入も禁止になっている。
そのため、世界中を駆け巡って「ウナギ」を探そうとする日本の姿勢にはグリーンピースなどの環境保護団体などを中心に批判が集まっている。密漁の温床にもなっていると言われており、現実に香港産ウナギと表記されていながら実際には禁輸であるはずの台湾産ウナギであったという事例も報告されているようである。また、国内においても暴力団員が不法にシラスウナギを所持していたとして摘発される事例が発生している。
しかしながら、これらの現実が日本国内ではほとんど知らされておらず、大手スーパーですらヨーロッパウナギの明確な購入・販売禁止を宣言する店舗が少数派である。養殖物であるという言葉に騙され、その「養殖」が「卵からの孵化も行う完全養殖」ではなく「稚魚を出荷適正サイズにまで育てているだけ」であることを知らない消費者がいるのも事実である。
このことから、近年になって完全養殖のための研究やニホンウナギやヨーロッパウナギに代わる種の捜索など様々な対策が取られてはいるが、そこまでの成果が上がっていないのが現状である。
ニコニコ動画の極一部の動画では、音楽のメドレーなどでつなぎがうまいことを指す。「うまい」+「つなぎ」 = うなぎ。
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最終更新:2024/05/06(月) 06:00
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