商店街の街並みが切り取った
縦長のフレームの中で、
彼女は控えめに笑っている。手のひらに太陽をのせて、
子どもっぽいねと笑っている。
当人もまだ、子どもだというのに。
小さな肩に圧しかかる期待と、
胸に灯る闘志と、
うすく固く蓋をする諦観。それらすべてをひっくるめて、
あの子は笑う。
だから、思うのだ。
太陽ひとつ。
直径約140万キロメートルの、
世界で1番大きい金メダルは、
彼女の手にこそ相応しい。
彼女に願う。
どうか笑っていてほしい。
この時だけでも、無邪気に。空に願う。
あの子が太陽を掴む時、
そのやわい手が焼けてしまわぬよう、
包んでやれるのが、自分でありますように。
「とびっきりの金メダル」とは、切なる願いである。
概要
[とびっきりの金メダル]は、ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』に実装されているサポートカード。
なおサポートカード(略してサポカ)とはウマ娘の育成に関わる要素の1つであり、育成シナリオ内では育成ウマ娘の練習をサポートしてくれるキャラクター(大半はウマ娘だが、内外の関係者もいる)として登場する。
それぞれにテーマとなるキャラクターを元とした各種ステータス上昇ボーナスやランダム獲得スキル、ランダム発生イベントが設定されており、またそれぞれにイラストと、フレーバーテキストである「エピソード」が付属している。
2023年の初秋、アニメ第3期の放送開始と同時期に実装となった、ナイスネイチャ(ウマ娘)通算3枚目のレアリティSRサポートカードとなるのがこの[とびっきりの金メダル]である。
イラストは夕焼け暮れなずむ馴染みの商店街の片隅で、通りの果てに残る美しい夕日に左掌を差し出し、夕風に浚われる髪を右手で抑えつけつつ、微かにはにかんでみせる冬制服のネイチャさんとなっている。
ほんの一瞬だけ人通りの途絶えた商店街の奇跡がちょっとした稚気を彼女に許したのかもしれないが、このあと寮の自室に戻るやいなやベッドに突っ伏してうにゃ~~~~~っ!!と身悶えるのはほぼ確定事項。後日、顔を合わせた時がとても楽しみです。
さて、今回も問題となったのは冒頭で紹介した「エピソード」である。
かつてのナリタタイシン(ウマ娘)のSSRサポカ[いじっぱりのマルクト]のエピソードを彷彿とさせるような「商店街の街並みが切り取った縦長のフレーム」「うすく固く蓋をする諦観」「そのやわい手が焼けてしまわぬよう」といったエモ散らかした文面はもちろん、日常生活ではまず出てこない太陽の直径がスラスラと出てくる辺りも実にマーベラス♪
そして年齢以上に背伸びして頑張る未成熟な彼女を責任ある大人としてしっかりと守護らねばならぬ……という語り手(ネイトレ)のネチャネチャした独占力決意の重さ。
さらにアニメ3期序盤での彼女の好ポジションも推進剤となり、このエピソードは実装直後にめでたく公式怪文書に認定されたのだった。
ちなみに実馬との関連でいえば……若い頃のナイスネイチャ号は右前脚橈骨に骨膜炎(負荷に耐えきれない未熟な骨の表面に炎症が生じて激痛を発する病気。特に気温が下がって末端の血行が滞りがちな冬場に悪化しやすいが、骨組織の成長と共に徐々に解消されていく)の持病があり、その療養のためにクラシックと古馬初年の春という大事な時期の活躍のチャンスを逃してしまっている。
そのうえ再発を防ぐため、骨が育ちきるまでは大きな負荷が掛かるような強めのトレーニングを課すこともできなかったのである。
にも係わらず数々の大レースでハードなトレーニングで鳴らした数多のライバルたちと真正面から競い合い、GIでの勝利は得られずともなかなかの好成績をおさめて記録にも記憶にも残る活躍を続けてこられたのは、ひとえに陣営スタッフらによる手厚いケアの賜物であろう。
ここで敢えてたられば語りの無粋を許してもらえるなら、もしも骨膜炎の持病がなければこれらの時期にどんなにナイスな成績を残せていたかも知れない、誰の眼にも隠しきれぬ「優秀な素質」(Nice nature.)を秘めた本物のアイドルホースであった。
サポートカードの概要
このサポートカードの固有イベントシリーズは、初版編集者はまだ引けてないんでわかりません(へっぽこ)。
育成サポートはスタミナ、固有ボーナスは根性となっていて、友情ボーナスもMAXで30%と実に手厚い。
固有イベントでヒントが得られるスキルは「末脚」。
関連動画
[とびっきりの金メダル]の動画、どうかお願いします(デジたん脳)。
関連静画
関連商品
関連項目
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