『ウマ娘 プリティーダービー』とは、Cygamesによる競走馬擬人化タイトルである。
公式では、アンダーバーを含まない『ウマ娘プリティーダービー』タグが多く用いられる。
また、アニメ・ゲーム等総合プロジェクトタイトルとして『UMAMUSUMEPROJECT』タグも存在する。
概要
ウマの耳と尻尾を持ち、超人的な走力を持つ、人間とはちょっと変わった種族「ウマ娘」が存在する世界。
国民的スポーツ・エンターテイメントであるレースバトル「トゥインクル・シリーズ」へのデビューを目指し、「トレセン学園」で日々レッスンを送る彼女たちの物語を描く。
ウマ娘
実在の競走馬達を美少女化したキャラクター。
デザインには主にモチーフとなった馬およびその勝負服などが取り入れられている。たとえば、髪の色は一部を除いて馬の毛色に準じているし、馬の顔にある色違いの部分(「星」など様々な呼称がある)を模したメッシュが入っているウマ娘がしばしばいる。
ウマ娘は設定として全て女性であり、モチーフ馬が牡馬であろうが女性である(一応、モチーフが牡馬だと耳飾りが右耳に、牝馬だと左耳にあるというメタ的な区別がされている)。
彼女たちの生きる世界には、我々がよく知る「ウマ」という生き物が存在しない。「馬」という漢字はウマ娘の象形であるため、点の部分が二つになっている。また、そもそも「馬」を含む言葉が「ウマ娘」に倣って「バ身」「バ道」のようにカタカナで表記されるのが一般的である(例外は、人名に由来する「有馬記念」など)。
単なるヒトとは異なる存在であり、制作サイドの発言によれば「エルフみたいなもの」とのこと[1]。ヒトとの違いとして、生まれつき異世界(我々の世界)の競走馬の名前を持っており、時速60km以上の速さで走れる脚力をはじめ身体能力が高い。種族全体で容姿端麗な者が多いため、アイドル的な存在になっている。
特に区別する場合はヒトだけを「人間」と呼ぶが、作中においては「人種」程度の認識であり、人間社会で当たり前に共存している。ただしスポーツの分野では勝負にならないためヒトとはカテゴリー分けがされる。
ウマ娘はウマ娘の母親から産まれる。女性しかいない彼女たちがどうやって子供を作るのかについてはあえて言及を避けられている。アニメ版1stシーズン第1話の冒頭での壁画(?)の表現からすると、別世界(我々の世界)の競走馬の魂が、母親の胎内に宿ることで新たなウマ娘が生まれるのだろうか。
少なくともウマ娘にも「父親」という概念はあり、人間の男性とウマ娘の結婚は一般的である。
競走ウマ娘がトレーナーと結ばれることも珍しくないが、ゲームの内容はそれほど恋愛関係には寄せないとしている。
日本だけではなく世界中に存在しており、作中世界にはウマ娘が結構な数で存在している。ゲームやアニメなどでは主にレースで活躍するためにトレセン学園で頑張っているウマ娘の姿が描かれるが、そういった道に進まずに普通にOLになっているウマ娘もいるとのこと[2]
ちなみに、作中世界においては「遠い昔から人類と共存してきた」とのこと[3]。具体的にどのくらい昔からなのかは明言されていないが、「近代競馬」という形式に限定しなければ「広義の競馬」すなわち「ウマによる競争行為」は古代エジプト時代には既に存在していたとすら言われる。仮にそういった古代の「競馬」に参加したウマのソウルすらも世界を超えてウマ娘へとアセンションし続けていたとすれば、作中世界の人類の歴史はそれこそ古代文明の時代からずっとウマ娘とともにあったのかもしれない。
登場キャラクター
太字で大百科マークの付くものは、個別記事のあるキャラクター。
2016年8月21日に行われた「CygamesNEXT 2016」にて正式告知された段階での登場キャラクターは18人。
2017年3月25日に行われた「AnimeJapan 2017」にてキャンペーン企画「ウマ娘キャラクター名前予想クイズ」が告知された。
告知時点で2頭、以後毎週金曜日に公式サイト更新で3頭ずつ、キャラクタービジュアルとサンプルボイスが公開され、それらと一言のヒントをもとにキャラクター名(モチーフ)と担当声優を予想するという企画。
正解は2017年7月1日に行われたスタートアップイベント「Special Weekend!」にて発表。
全41人が追加され参加キャラクターは合計59人に。
アニメ化に際してスペシャルウィークの世代(1998年クラシック世代)を中心とした物語には不可欠としてキングヘイローが追加され、総勢60人となった。また、アニメ2話でミスターシービーも実名で登場しているが、ポータルサイトのキャラクター一覧には2021年まで追加されなかった。
2020年12月19日の「ぱかライブTV Vol.2」で久々に新キャラ追加が発表され(マチカネタンホイザ、イクノディクタス、ツインターボ)、キャラクター一覧に追加された(後述)。それ以降も順次キャラが追加されていき、2021年2月23日の「ぱかライブTV Vol.4」を経て、現在キャラクター一覧に載っているのは70人。
その他の登場人物
- 駿川たづな(CV:藤井ゆきよ)
- トレセン学園の理事長秘書。名字の読みは「はやかわ」。トレーナーであるプレイヤーのサポートとして付くアシスタントとなる存在。性格は温厚で落ち着いた雰囲気のあるステキなお姉さん。
- 公式Webラジオ「ぱかラジッ!」でも進行ボイス(兼ツッコミ)として参加。CDリリースイベントなどでも司会進行役として登壇することが多い。
- ちなみに彼女はウマ娘ではない普通の人間だが、制服のデザインなどがトキノミノルをモチーフとしているのではないか、という説がある。
- ハッピーミーク(CV:吉咲みゆ)
- いつもぼんやりしており、何を考えているかわかりにくいウマ娘。ゲーム版に非プレイアブルキャラとして登場。なお同名の競走馬は存在せず、モチーフが存在するかは不明。
- 秋川やよい(CV:水橋かおり)
- トレセン学園の理事長。「(二字熟語)ッ!」が口癖ッ。髪色や猫を頭に乗せた姿から、ノーザンテーストをモチーフとしているのではないかとの声もある。
- 乙名史悦子(CV:陶山恵実里)
- 『月刊トゥインクル』の雑誌記者。ウマ娘プロジェクトの公式Twitterでは、彼女が書いたという設定のミニコラム「トゥインクル!Web」が公開されており、ウマ娘の世界観を少しずつ知ることができる。
- 桐生院葵(CV:岡咲美保)
- ハッピーミークのトレーナー。名門トレーナー一族の生まれで、仕事一筋・生真面目な堅物。プレイヤーとほぼ同時期に配属されており、密かにそれを意識していた。
ゲーム
スマートフォンゲームアプリ版が2018年冬サービスイン予定だったがクオリティ向上のため延期。その後も事前登録受付中のままだったが、2020年12月19日に配信した特番の中で「2021年2月24日リリース決定」と発表した。
2021年2月10日にApp Store・Google Playにて事前登録、同月22日に事前ダウンロードを開始し、発表通り同月24日にサービスを開始した。
アプリ版に加え、2021年3月10日からPC版をDMM GAMESにて配信開始予定。PC版とアプリ版はアカウント連携が可能になる。タイミングの都合上、同年3月2日にアプリ版で開始予定のストーリーイベント(告知ツイート)はPC版でプレイできない可能性がある。
プレイヤーは「トレーナー」としてウマ娘達の育成にあたることとなる。
アニメ
ウマ娘 プリティーダービー(アニメ)![個別記事]()
Season 1
北海道からトレセン学園に転入してきたウマ娘・スペシャルウィークがチーム「スピカ」の元で「トゥインクル・シリーズ」での勝利を目指す、というストーリーになっている。
Season 1 OVA「BNWの誓い」
Season 1のBlu-ray BOX・第4コーナーに収録された完全新規エピソード。全3話。
ビワハヤヒデ・ナリタタイシン・ウイニングチケットの3人のウマ娘を奮起させるため、生徒会がファン大感謝祭で「BNW駅伝」を企画する。
Season 2
シンボリルドルフに憧れて無敗の三冠ウマ娘を目指すトウカイテイオーと、名家の誇りにかけて天皇賞連覇を目指すメジロマックイーンの関係を主軸に描く。
うまよん![個別記事]()
公式4コマ漫画『うまよん』を原作とする、新作ショートアニメ作品。
漫画
- ウマ娘 プリティーダービー -ハルウララがんばる!-(サイコミ)
- 原作:Cygames 作画:皇宇(ZECO) ネーム:中山かつみ
2016年5月連載開始~2016年9月完結(全9話+番外編)
ウマ娘「ハルウララ」を主人公としたコミックス。現在の「トレセン学園」の設定が出てくる前という関係もあり、高知競馬組合、馬主協会などの協力の下、地方競馬をモチーフとした舞台となっており、実在の競走馬「ハルウララ」の史実を元にしたコミカライズの側面が強い。
サイコミのリニューアルに伴い、配信終了。 - STARTING GATE! -ウマ娘プリティーダービー-(サイコミ)
- 原作:Cygames 漫画:S.濃すぎ
2017年3月連載開始~2019年11月完結(全40話+番外編)
ウマ娘「スペシャルウィーク」がトレセン学園に上京するところから始まり、日々仲間たちと学園生活を送るコミックス。ほぼ現在の設定を踏襲しており、アニメ版の世界設定も概ねこちらに近い。 - うまよん(サイコミ)
- 原作:Cygames 漫画:熊ジェット コンテ:伊藤仁
2018年3月連載開始~2021年1月完結(全147話)
トレセン学園の日常を綴る4コマ漫画。各ウマ娘の設定や細かい史実ネタがポロっと出てくることも。毎週金曜日に更新されていた。 - ウマ娘 シンデレラグレイ
(週刊ヤングジャンプ)
- 原作:Cygames 漫画:久住太陽 脚本:杉浦理史 漫画企画構成:伊藤隼之介
2020年6月連載開始〜連載中
ウマ娘「オグリキャップ」を主人公としたコミックス。アニメ版のメインスタッフが脚本・企画構成として参加している。
G1イラスト
2018年5月より中央競馬G1レース開催日にて、そのレースに過去優勝した競走馬のウマ娘イラストが公式Twitterから発表されている。
詳細は「ウマ娘公式G1イラスト」を参照。
関連動画
AnimeJapan 2016で公開され、YouTubeのCygames公式チャンネルにも投稿された1番最初の「うまぴょい伝説」PV。制作はP.A.WORKS。(ニコニコ動画には公式からのものは投稿されていない)
左:AnimeJapan 2017で公開された、第1弾の新PV(公式)前述の2016版と意図的に展開を似せている。
右:Special Weekend!で公開された第2弾PV(公式)新曲「ENDLESS DREAM!!」のPVになっている。
関連チャンネル
関連商品
漫画
CD
経緯と展開
2016年3月 AnimeJapan 2016~
情報の初出は、2016年3月26日「AnimeJapan2016」のCygamesステージ。[6]
この時に発表されたのは、登場キャラクター18頭のビジュアル、参加声優、執筆イラストレーターと、サイコミにて「ハルウララがんばる!」の連載決定、そしてテーマ曲となる「うまぴょい伝説」のPVであった。
この時点ではまだキャラクター名(馬名)は公開されておらず[7]、競馬ファンなどの間では元ネタである馬の予想も進んでいた。
初期時点でのモチーフ馬予想動画。
現在実装されていない馬を除けば、マルゼンスキー以外はほぼ的中させている。
また、配信プラットフォームはおろか、ジャンルがゲームかアニメかすら発表されておらず、以後しばらく、参加声優による散発的なイベントによる展開が続くことになる。
そんな中、2016年5月4日の「マチ★アソビ Vol.16」にて行われたイベント(「うまぴょい伝説」のフルサイズはここが初公開)にて、同年1月末にてバンダイナムコエンターテインメントを退社した[8](元)アイドルマスター総合ディレクター石原章弘氏を見かけた、という声がまことしやかに囁かれていた。
マチ★アソビは屋外の仮設ステージを使うイベントが多く、市内各所を転戦することも多いため、イベントの運営スタッフの姿を直接見かけることも多い特性がある。
以後、5月8日にサイコミ「ハルウララがんばる!」の連載開始。7月11日にはニコニコ静画(マンガ)でも配信が開始された。[9]
2016年8月 CygamesNEXT 2016
本作にとって大きな転機になったのが、2016年8月21日に行われた「CygamesNEXT 2016」
Cygamesの主要タイトル、および時期新作タイトルの発表会イベントとしての位置づけとなったこのイベント[10]「ウマ娘 プリティーダービー 新曲披露ライブ」と銘打ったイベントを含め全編ニコニコ生放送での配信も行われた。
そこに表れたのは、馬の被り物をかぶって現れた謎の男ふたり。
新たに「Cygamesコンテンツプロデューサー」の肩書を持って現れたのは前述の石原章弘氏、そして「Lantisチーフプロデューサー」の木皿陽平氏であった。
かたや「アイドルマスター」の元総合ディレクター、かたや「ラブライブ!」の仕掛け人という大型タッグの結成に俄然周囲が色めき立つ事になる。
左:CygamesNEXT 2016ニコ生配信のウマ娘イベント部分の抜粋。
右:石原コンテンツプロデューサーと木皿チーププロデューサー登壇コメントをさらに抜粋。
この時に現在の18頭のキャラクター名(馬名)と参加声優が正式発表。
「AnimeJapanの時からは諸々ありまして調整をかけさせていただきました」と石原氏のコメントがあったように、一部登場キャラクターと参加声優に変更が加えられている。
また、木皿氏からは、11月よりCDシリーズ6ヶ月連続発売の告知も発表。(後の9月15日に「STARTING GATE」とシリーズ名が公開)
同日に公式サイトも現在の形にリニューアルしており、現在の体制はこの時点からのスタートと言ってほぼ間違いないだろう。[11]
2020年3月 Cygames Animation
アニメも終わりぱかチューブの投稿も途絶え、永らくアプリの新情報が出ないまま迎えた2020年3月22日に放送された「Cygames Animation」。
大方の予想通りアプリの新情報は無かったものの、アニメ「うまよん」の2020年7月に放送開始の告知とPVが公開された。
さらに、オグリキャップを主役に据えた新規コミカライズが2020年夏に「ヤングジャンプ」で連載が開始されることが発表された。
2020年12月 ぱかライブTV
6月にオグリキャップ主役漫画「ウマ娘 シンデレラグレイ」の連載開始。7月はアニメ「うまよん」放送、更にTVアニメ二期が2021年放送告知。一方ウマ娘の原作たる競馬界はコロナ禍に苛まれる中に歴史的快挙が立て続けに起こっていた。
そんな祭りと化した中に引き換え未だにアプリ新情報は音沙汰なし、という完全に出遅れと諦めムードが漂う中で迎えた2020年12月19日。
そこにはアニメ二期が2021年1月に放送と嬉しい誤算を皮切りに新たなるウマ娘が正式にキャスト付で追加される事が発表。
極めつけは、これまで曖昧だったウマ娘アプリが2021年2月24日(予定)にリリースされる事が発表。
それに伴い新たなるPV公開とウマ娘公式サイトに新たなるウマ娘たちが追加と続々と舞い込んできた。
これにはウマ娘に飢えていた未来のトレーナーたちは狂喜乱舞の渦になったのは言うまでもない。
そしてニンジン栽培に定評のあるウマ娘ネット掲示板の管理人も復活を遂げた。
関連項目
- Cygames
- 競馬
- 競走馬の一覧
- 公式が予後不良
- 擬人化
- 獣耳
- ウマ娘の楽曲一覧
- ウマ娘 プリティーダービー(アニメ)
- ゴールドシップ(バーチャルYouTuber)
- トレーナー(ウマ娘 プリティーダービー)
- トレセン学園
- ウマ娘MAD
- ウマ娘JRA・CM再現リンク
- ウマ娘プロ実況リンク
外部リンク
- ウマ娘 プリティーダービー 公式サイト | Cygames
- TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』公式サイト
- アニメ「ウマ娘 プリティーダービー」 (@uma_musu_anime) - Twitter
脚注
- *2018年4月28日のAbemaTVの番組『ウマ娘 プリティーダービー Abemaステークス 第3R!第三部』における石原章弘プロデューサーの発言より。→書き起こし記事
- *同上。
- *TVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』公式サイトの「INTRODUCTION
」より
- *2代目。初代は相坂優歌
- *2代目。初代は今村彩夏(2018年引退)
- *正確には、前日の3月25日の時点でYouTubeのCygamesChannelで「うまぴょい伝説」のPVが公開されていた、らしい。
- *その為、一部で噂されている「馬主やクラブの許可を得ず勝手にキャラクターを出した」というのは厳密には正しくないが、デザインビジュアルの意匠などに関わる可能性はあった。
- *「アイドルマスター」を応援していただいている皆様へ
- *2017年11月末を持ってニコニコ静画(マンガ)の更新は終了。「ハルウララがんばる!」も完結に伴いニコニコ静画(マンガ)からは削除されている。
- *一説によると、前年の東京ゲームショー(TGS)にCygamesが出展した際に、運営から以後TGSへの出禁を言い渡されたという噂があり、その代替イベントだったではないかと言われている。
噂の真偽の程は定かではないが、実際以後2016年、翌2017年とCygamesはTGSに出展していない。 - *この時点で、どのような顛末で現在のウマ娘のコンテンツプロデューサーとして就くに至ったのか、というインタビューがこの翌週のファミ通にあったらしいのだが、筆者には調べられていないため言及は避ける。
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