ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(独:Wiener Philharmoniker/英:Vienna Philharmonic Orchestra)とは、オーストリアはウィーンに本拠を置くプロの管弦楽団である。主な略称は現地の言語に合わせるとWPh、英語表記だとVPO。
概要:
1842年3月28日、オットー・ニコライが設立。ウィーン楽友協会を拠点とし、国立歌劇場のオーケストラであるウィーン国立歌劇場管弦楽団から選りすぐりのメンバーで構成された楽団である。
現地独特の楽器、奏法を歴代の名手たちが後輩に伝える事で180年以上の伝統を積み重ねた由緒正しきオーケストラとして世界中で知らられており、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と共に世界最高峰の楽団として現在に至る。
1933年から常任指揮者を置かないスタイルを確立しており、曲目や指揮者、ソリストの招聘などを全て楽団で決めるなど、独自の手法でオーケストラを運営している。メンバーは代々現地やオーストリア国内出身の奏者で構成されており、伝統的な手法の維持と教育の継承を長年に渡って受け継いでいる。
定期演奏会以外にも歌劇場でのオペラ公演や毎夏定番のシェーンブルン宮殿での夏の夜のコンサート、各種室内楽、国内外ツアーなど多岐に渡る活動を行っており、昼にオーケストラのリハーサルを行い夜にオペラの公演、といった日は日常茶飯事。その中でも楽曲のクオリティ維持に励み、技術を研鑽するという楽団員の努力により現在までの品質が守られている。
先述通り日本国内でも知名度の高い海外オーケストラであり、NHKがニューイヤー・コンサートを毎年元日に中継している。ヨハン・シュトラウス親子によるウィンナー・ワルツ三昧のプログラム、『美しき青きドナウ』と『ラデツキー行進曲』のアンコールで構成されたコンサートを観た人は多いだろう。近年は各演奏会のデジタル配信にも力を入れており、Apple Music Classialにて最新の演奏会などが独占配信されている。
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