ダーレーアラビアン(Darley Arabian)とは、サラブレッドの三大始祖の1頭である。
この記事では実在の種牡馬について記述しています。 この馬を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するキャラクターについては 「ダーレーアラビアン(ウマ娘)」を参照してください。 |
概要
1700年ごろ、シリアで生まれた純血アラブ種。説によってはトルコ馬とかシリア馬だったという説もある。なにせ300年以上前の話だから真実はよくわからない。体高15ハンド(約152cm)ほどの非常に美しい馬だったそうな。
当初は「マンニカ」という馬名でシェイク・ミルザという遊牧民が所有していたが、何らかの理由でシリアのイギリス領事だったトーマス・ダーレーの所有馬となり、本国イギリスに渡った。イギリスの資料では普通に購入したとあるが、資料によっては代金を受け取ったのにミルザがダーレーアラビアンを引き渡さなかったので強引に連れていったとか、ダーレーがミルザから略奪したとか、いろんな説がある。取りあえずミルザはこの取引に納得がいかず、アン女王に抗議文を送りつけたらしい。
イギリスに渡ったダーレーアラビアンは主に乗馬として活動したが、たまに種牡馬としても供用された。生涯で種付けした牝馬は数十頭だったという。その中から史上最初の名馬と名高い6戦無敗のフライングチルダーズを輩出。この馬は6120mを6分40秒で走ったとか、1マイルを1分で走破したとか、頭がおかしいんでないかと思うような伝説をいくつも持っている。フライングチルダーズの血統はサラブレッドとしては現存しないが、スタンダードブレッドの父系始祖として今に名を残している。ちなみにスタンダードブレッドというのは繋駕速歩競走(一人乗りの二輪馬車に乗って行う競馬)などでよく使われ、競走馬としてはサラブレッドに次ぐ規模で生産されている品種。100%がフライングチルダーズの直系子孫なんだそうな。
現代のサラブレッドに影響するのはその弟バートレッツチルダーズである。この馬自身は不出走であったが種牡馬として活躍。そしてそのひ孫からエクリプスが誕生し一気に世界を席巻したのである。サラブレッドの三大始祖とはダーレーアラビアン、ゴドルフィンアラビアン、バイアリータークの3頭であるが、現在のサラブレッドの内95%がダーレーアラビアンを父系始祖とするまでになった。その全てがエクリプスを経由しており、エクリプスをサラブレッドの始祖とする向きも多い。
当然ながら、現在シェイク・モハメド殿下が率いている競走馬生産牧場団体ダーレーグループはダーレーアラビアンに由来している。
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