不協和音とは、簡単に言えば「ハモっていない和音」である。
転じて、「聞こえの悪い音」という意味で使われることもある。
しかし、厳密には定義の違いによって、若干の意味の違いが生ずる。
概要
1.楽典的な狭義な定義
3和音のうち、構成音の3度と5度の音程が協音程(長・短3度と完全5度)である和音を協和音とし、それ以外の和音を不協和音とする定義。
この場合、コードで言えば、協和音となるのはメジャーコード(M, 無表記)とマイナーコード(m)のみ。音同士がぶつかっていないディミニッシュコード(dim)、オーギュメントコード(aug)もこの場合は不協和音に分類される。
2.ぶつかっている音を含む和音
一般的に、短2度(長7度)、長2度(短7度)の2音程(もしくはそれらのオクターブ転回形)は音同士がぶつかって聞こえる。これらの音程を含む和音を不協和音とし、含まない和音を協和音とする定義。
この場合コードで言えば、協和音とされるのはメジャーコード、マイナーコード、ディミニッシュコード、オーギュメントコード、ディミニッシュドセブンスコード (dim7)であり、それ以外のコードは不協和音とされる。
和音の構成音のうちの1つでもピッチがズレると、その和音はたいていハモって聞こえなくなる。この状態の和音を不協和音と呼ぶことがある。この場合の「ピッチのズレ」音階的なズレの場合もあるが、半音未満の微少な音のズレを指すことも多い。
ニコニコ動画における不協和音
ニコニコ動画における音系MADにおいて、ベースとなる曲に対し、それに合わせた音源の音が(意図的もしくは非意図的に)ズレている場合に「不協和音www」などとコメントされることが多い。この場合、ベースの曲とそれに乗せた音が噛み合ってないという意味で考えれば,この不協和音は上記3の意味である。
また、ただ単に、1つの旋律を指してその音程とが本来のものとズレた際に「不協和音だ」と言うこともあるが、この場合を厳密に言えば、ズレたのは1つの旋律であり和音ではないので不協「和音」というのは正しくない。(旋律の音がズレたために、他の音とハモってないという意味であれば不協和音である)
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