世界ボクシング協会とは、国際的なボクシング協会の一つである。
概要
世界ボクシング協会(World Boxing Association、略称:WBA)は、1921年に「全米ボクシング協会」として発足した世界最古の世界王者認定団体。1962年に現在の名称に変更している。本部はパナマにある。
世界ボクシング評議会、WBCと並ぶ国際的なボクシング協会の一つで、世界各地で認定試合を開催している。ちなみに日本ボクシングコミッションはこの3つの協会に登録している。日本人もWBAの試合で何人かチャンピオンになっている。
認定試合はスリーノックダウン制で行われ、一発でKO負けになるルールのほかに、1ラウンドで3回ダウンするとKO負けになってしまうルールになっている。ただし、アメリカではフリーノックダウン制というレフェリーが止めるまでなら何度ダウンしても続行可能なルールになっている。
歴史
1921年に「全米ボクシング協会」として発足。主にアメリカ国内のボクシング活動の管理を目的に設立された。その後、41年間に渡ってボクシングの活性化のための様々な活動をしてきた。その一例として1922年にジュニアライト級、ジュニアウェルター級という階級を新設した。のちにこの2つの階級はそれぞれ「スーパー・フェザー級」、「スーパー・ライト級」に名称を変更している。
1927年にはアメリカで初めてラジオによるボクシング中継が行われた。中継されたのはパッキー・オガッティとフランキーバーズの戦いとジャック・デンプシーとジョルジュ・カーペンティエの戦いであった。
1962年に将来を見据える形で国際的な組織に転換するべく、8月23日に現在の「世界ボクシング協会」に名称を変更。1974年にパナマ人のエリアス・コルドバがアメリカ人・カナダ人以外では初めて会長に選出。以降、アメリカ主導から中南米主導の団体へと転換し活動をしている。
2004年には「WBA Women's」という女子部門を設立。同年には初の女性王者が誕生したものの、現在に至るまで不手際が多く、上手く稼働していない。
スーパー王座制度
WBAの世界王者が他の認定団体の王座を獲得して統一王者となったとき、「WBAスーパー王者」として認められ、階級が繰り上げされる。この場合はスーパー王者になったチャンピオンの席は空席になり、新王者を決定する試合を実施する。
階級表
階級 | ポンド | キログラム |
---|---|---|
アトム級(女子のみ) | 102ポンド以下 | 46.26 kg以下 |
ミニマム級 | 105以下 | 47.62 kg以下 |
ライト・フライ級 | 105~108 | 48.98 kg以下 |
フライ級 | 108~112 | 50.80 kg以下 |
スーパー・フライ級 | 112~115 | 52.16 kg以下 |
バンタム級 | 115~118 | 53.52 kg以下 |
スーパー・バンタム級 | 118~122 | 55.34 kg以下 |
フェザー級 | 122~126 | 57.15 kg以下 |
スーパー・フェザー級 | 126~130 | 58.97 kg以下 |
ライト級 | 130~135 | 61.23 kg以下 |
スーパー・ライト級 | 135~140 | 63.50 kg以下 |
ウェルター級 | 140~147 | 66.68 kg以下 |
スーパー・ウェルター級 | 147~154 | 69.85 kg以下 |
ミドル級 | 154~160 | 72.57 kg以下 |
スーパー・ミドル級 | 160~168 | 76.20 kg以下 |
ライト・ヘビー級 | 168~175 | 79.38 kg以下 |
クルーザー級 | 175~200 | 90.71 kg以下 |
ヘビー級 | 200ポンド以上 | 90.719 kg以上 |
日本人のチャンピオン
現役
過去
ミニマム級
- 星野敬太郎(2000年12月6日~2001年4月16日、2002年1月29日~7月29日)
- 新井田豊(2001年8月25日~10月22日返上、2004年7月3日~2008年9月15日)
- 高山勝成(2006年11月7日~2007年4月7日)
- 八重樫東(2011年10月24日~2012年6月20日)
- 井岡一翔(2012年6月20日~2012年10月5日返上)
- 宮崎亮(2012年12月31日~2013年12月返上)
ライト・フライ級
- 具志堅用高(1976年10月10日~1981年3月8日)
- 渡嘉敷勝男(1981年12月16日~1983年7月10日)
- 井岡弘樹(1991年12月17日~1992年11月18日)
- 山口圭司(1996年5月21日~12月3日)
- 亀田興毅(2006年8月2日~2007年1月返上)
- 井岡一翔(2012年12月31日~2014年2月28日返上)
フライ級
- 海老原博幸(1963年9月18日~1964年1月23日、1969年3月30日~1969年10月19日)
- 大場政夫(1970年10月22日~1973年返上)
- 花形進(1974年10月18日~1975年4月1日)
- レパード玉熊(1990年7月29日~1991年3月14日)
- 坂田健史(2007年3月19日~2008年12月31日)
- 亀田大毅(2010年2月7日~2011年1月1日返上)
- 江藤光喜(暫定:2013年11月29日~2014年12月19日)
スーパー・フライ級
- 渡辺二郎(1982年4月8日~1984年7月15日剥奪)
- 鬼塚勝也(1992年4月10日~1994年9月18日)
- 飯田覚士(1997年12月23日~1998年12月23日)
- 戸高秀樹(1999年7月31日~2000年10月9日)
- セレス小林(2001年3月11日~2002年3月9日)
- 名城信男(2006年7月22日~2007年5月3日、2008年9月15日~2010年5月8日)
- 清水智信(2011年8月31日~2012年4月4日(内2011年11月~休養王座扱い))
- 河野公平(2012年12月31日~2013年5月6日、2014年3月26日~2016年8月31日)
バンタム級
- ファイティング原田(1965年5月18日~1968年2月27日)
- 六車卓也(1987年3月29日~5月24日)
- 戸高秀樹(暫定:2003年10月4日~2004年3月6日)
- 亀田興毅(2010年12月26日~2013年12月6日返上)
スーパー・バンタム級
フェザー級
スーパー・フェザー級
- 沼田義明(1967年6月15日~12月14日)
- 小林弘(1967年12月14日~1971年7月29日)
- 柴田国明(1973年3月12日~1973年10月27日)
- 上原康恒(1980年8月2日~1981年4月9日)
- 畑山隆則(1998年9月5日~1999年6月25日)
- 内山高志(正規:2010年1月11日~2015年2月21日、スーパー:2015年2月21日~2016年4月27日)
ライト級
スーパー・ライト級
スーパー・ウェルター級
- 輪島功一(1971年10月31日~1974年6月4日、1975年1月21日~6月7日、1976年2月17日~5月18日)
- 工藤政志(1978年8月9日~1979年10月24日)
- 三原正(1981年11月7日~1982年2月2日)
- 石田順裕(暫定:2009年8月30日~2010年10月9日)
ミドル級
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関連リンク
関連項目
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