危険が危ないとは、重言を用いた、あやしい日本語である。
概要
「これって日本語おかしくない?」とつっこむ人が居るが、これは「重言」と言って、ちゃんとした日本語なのである。
また類語に、「山々」「神々」と言った使い方をする「畳語」もあり「コロコロ」「ボンボン」などの擬音にも多用されている。
で、重言はあまり使うことは好ましくないとされているものの「歌を歌う」と言った、誰もが使うものも存在する。
とは言え、滅多に使うことは無いが、せっぱつまった時や、大事なことなので二回言いましたって時に使用すると
なんかこう、あわてて、せっぱつまった感が出て、 逆にいいと思うぞ!
この「危険が危ない」とは、1988年公開の劇場映画「ドラえもん のび太のパラレル西遊記」の作中にて、ドラえもんが「他の3人(しずか、ジャイアン、スネ夫)の危険が危ない!」と言うセリフが有名である。
パラレル西遊記でのセリフが有名であるため、あまり知られていないが933話にあたる『ジャイアンをだまらせろ』でもドラえもんは「まあまあ棒」で溜められたジャイアンの怒りが大爆発する時に「のび太くん 危険が危ない!逃げろー!」という。このセリフは劇中ドラえもんだけだと思われたが1478話「思いでボックス」でのび太とスネ夫がジャイアンに追いかけられる際にのび太が「危険が危なーい!逃げろー!」という言うシーンがある。
またこのセリフは、「とっても!ラッキーマン」の作中にも登場する。
さらに、ウルトラマンダイナ42話「うたかたの空夢」でもホリイが発言しているようだ。
極論であるが、結論をいうと「日本語おかしくない?」と言った片付け方で、容易に否定すると、「シティバンク銀行」や「イーバンク銀行」などの重言である社名を背負った企業の危険が危ないと言える[1]
いや、否定者は絶対に「歌を歌うな!」「馬から落馬するな!」「頭痛が痛くなるな!」
国語の先生が「P525ページを開いて」って、言うのを命がけで阻止してこい!
掲示板での異論
本記事の掲示板にて、「危険が危ない」がおかしい日本語だと感じられる理由は「馬から落馬する」「車に乗車する」などの重言とは関係ないのではないかという異論がある。 すなわち、重言という日本語の誤りとは、以下に示すような、意味を変えずにより簡潔な言い方ができてしまう誤りである。重言の誤りがあったとしても、文の意味それ自体が変である理由は無い。
一方「危険が危ない」はと言うと、危険という熟語を上の例と同様にひらくと「危険=1.あぶないこと 2.悪い結果を招く可能性があること。」となっており、「あぶない(ことそれ自体)が危ない」という、普通に起こりうる事態に対して使うことが無いような意味になってしまっている。意味自体が日常的であった重言とはこの点で異なる[>>35など]。
このよくわからない意味を咀嚼しようとした、「危険という概念を決める一般通念を覆すほどの危険があるという意味なんだよ[>>49]」といった意見があるが、私(この文章を追記した編集者)としては「修辞技法として使っているような特別な場合を除くと単に誤っているとしか言えない。[>>58]」に賛成である。
また、別の異論として、「歌を歌う」は重言の誤りではないという主張も挙がっている。これについて紹介は省くが、私も誤った表現ではないと考えている。 その理由としては、次のように名詞の「歌」を修飾した場合に、「歌を歌う」を含めずに表現することが自然でないためである。
関連動画
関連項目
脚注
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