汚らわしい。どうぞご勝手に。とは、憲政史研究家の倉山満氏が放った名言である。
概要
2012年末、第2次安倍内閣が誕生し、その後の日銀総裁人事で白川方明氏から金融緩和推進を掲げる黒田東彦氏に交代した。
かねてより「白川を討て!」と日銀総裁の交代を訴えてきた倉山氏は、2014年4月に予定されている消費税の増税を止めるべく「木下を討て!」(第10代財務事務次官の木下康司氏)など「増税したくない安倍首相」と「増税したい木下次官」の対立軸を中心とするスローガンを掲げチャンネル桜やインターネットを中心に反消費増税運動を展開。チャンネル桜の視聴者を中心に運動の輪を広げていった。
消費税の増税は安倍首相が掲げる経済政策「アベノミクス」と真っ向から対立する政策であること、消費増税法案の附則18条2項には「消費税の引上げに当たっての経済状況の判断を行う」と書かれていたことなどから、反消費増税運動を展開していた者達の中では消費増税の中止が既定路線となり、その主張は「安倍さんに消費増税を止めてもらいたい」から「安倍さんなら消費増税を中止せねばならない」、さらには「消費増税を止められないようでは憲法改正など夢のまた夢」「消費増税を止めないと日本は滅ぶ」などへとエスカレートしていった。
2013年9月12日、勝利を信じていた運動家達に衝撃のニュースが飛び込んできた。読売新聞朝刊一面「消費税 来年4月8% 首相、意向固める」。その後、他のメディアも次々に安倍首相が消費増税を決断したと報じたが、菅官房長官が記者会見で報道内容を否定したこともあり、運動家達は「安倍さんは『増税する』とは言っていない!」と猛反発した。
そのような中、運動家達の精神的支柱となっていた倉山氏がチャンネル桜主催の消費増税反対デモに参加、運動家達の間では今も語り草になっていると言われる「ひとりじゃない」演説など気迫のこもった演説を行う。運動家達のボルテージは最高潮に達し、その結束は鉄の鎖よりも固いように見えた。だが、実際はそうではなかった。
倉山氏は熱い演説を行う一方で「安倍首相は増税の意志を固めた」とする評論家らに対し「バカ」「スパイ」「愉快犯」などと罵倒のような批判を展開。批判した人物の中にはチャンネル桜に長年出演してきた独立総合研究所社長の青山繁晴氏やチャンネル桜社長(当時)の水島聡氏も含まれており、チャンネル桜視聴者やデモ参加者などから倉山氏に対する疑問や批判が徐々に出始めた。
運命の2013年10月1日、安倍首相は消費増税を発表。そして翌日の2日、水島氏がチャンネル桜の番組内で「安倍vs木下」の対立軸を否定。運動論としては否定しないが情勢分析としては間違っていたとした。この番組を見た倉山氏がチャンネル桜との決別を決意。チャンネル桜プロデューサー(当時)の井上敏治氏へ送ったメールに、この一文が含まれていた。
「汚らわしい。どうぞご勝手に。」
この一文は倉山氏のブログ「倉山満の砦」で公開されたうえ、チャンネル桜でも読み上げられたため一躍有名になった。倉山氏のブログには記事公開から3日間で500件以上のコメントが集中したのをはじめ、ネットで倉山氏への批判やチャンネル桜への批判が飛び交った。それ以降、ニコニコ動画に投稿された動画のタグに登録されたり、2ちゃんねるのスレッドのタイトルに引用されるなど、倉山氏や経済評論家の上念司氏をはじめとする倉山氏に近いとされる言論人を批判したり揶揄したりする際に使う言葉として定着し、名言であると評価されることとなった。
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