精神と時の部屋とは、『ドラゴンボール』に登場する、神の神殿最下層にある修業部屋である。老界王神は時の異次元空間と呼ぶ。
概要
修業部屋として使われるが、ブウとの戦いで使われたこともある。
物語の時系列上では、主人公の孫悟空が第23回天下一武道会へ向けての修業で使ったのが最初だが、その時点での具体的な描写はなかった。つまり後付設定。
部屋の全体図を簡略化して描くとこんな感じだと思われる。
部屋の中央に出口兼居住スペースがある以外何もない空間であり、地球と同じくらいの広さを持っている。
この空間では、外の世界に比べて時間の進み方が違っており、部屋の中の1年が外界の1日に相当する。ゆえに、ここで2年分みっちり修行を積んでも実質2日しか経過せず、ここから出て来た時には短期間で2年分のパワーアップが期待できる、というもの。
また、扉を閉めている状態では外界と完全に隔絶されるという特徴もあり、外界を気にせず修行することができる。
ただし、環境は極めて苛酷であり、まず空気が外の約4分の1と非常に薄い。ここまで薄いと高山病になるのを通りこしてデスゾーン(現実では約3分の1の薄さであるエベレスト山頂が相当)であるため、通常の人間では高所順応できず、酸素補充ペースを酸素の蓄えを消費するペースが上回るために数時間で酸欠死してしまう。また、居住スペース部を除いた全ての地面には、常に10Gもの高重力がかかっている。惑星べジータと同じ重力のため、生粋のサイヤ人や重力修行をしている人物にはどうということはないが、常人なら身体がぺしゃんこになっても文句は言えない。さらに気温変化が極めて激しく、最大50度~最低マイナス40度と殺人的な気温差を叩き出す。
部屋に入ることができるのは原則2人までで、部屋の中に入っていられるのは一生のうちで2日間(つまり2年間)までであり、それらをオーバーすると出口が消滅し、中から出られなくなるという。
あくまで出入り口が消滅するだけなので、気の力などで次元に穴を開けることで強引に脱出することは可能である。なお、時間制限については死亡してドラゴンボールなどで生き返った場合、死ぬ直前までに入った時間はリセットされる。
出口のある居住スペースには、簡易シャワー付きの風呂とトイレ、2人分のベッド、2人分の椅子付きのテーブル、食糧庫がある。食糧庫といっても、食べ物は質素な粉(素材は不明)と水があるのみ。前述の気温変化を考えるとまともな食べ物は持ち込んでもすぐに食べれなくなるので妥当なのだが、水があれば問題ないピッコロは別として、揃いも揃って大食漢なサイヤ人にとってはこれも過酷と言える。
これだけ過酷であればさぞ修行の成果が出るもの…と思われるが、孫悟空は後に「身体を痛めつけ過ぎる」と発言、精神と時の部屋のマイナス点を指摘した。このため、「超サイヤ人状態を身体に慣らす」という時間のかかる行程を要する超サイヤ人フルパワー(第4段階)の体得完了後、まだ滞在時間が残っているにも関わらず部屋を出て自宅での修行に切り替えている。
転じて、何もない密室などが出た際にこうコメントされることがある。
加速時間 | 現実時間 |
---|---|
一年 | 1日 |
一ヶ月 | 約2時間 |
一週間 | 約30分 |
一日 | 約4分 |
魔人ブウ編では、魔人ブウ、ピッコロ、ゴテンクスの3人(融合を含めると4人)が入っている。そしてゴテンクスと魔人ブウが死闘を繰り広げた末にゴテンクスがブウに成す術もないと嘆く演技をして、それに騙されたピッコロが唯一の出入り口を破壊。ブウが「そんなのいやだー!」と叫んで空間の裂け目が生じ、空間から脱出。後にゴテンクスが超サイヤ人3になり、同じ要領で大声を出して、ピッコロと共に脱出している。
ドラゴンボール超の破壊神シャンパ編でデンデが修理し、悟空とベジータが入ったが、使用時間の制限がなくなったのか3日間使用された。未来トランクス編でもベジータが入り、超サイヤ人ロゼのゴクウブラックと互角以上に戦える戦闘力を身につけた。ただし出入口を神殿ごと破壊して出ている。
宇宙サバイバル編では力の大会開催前に再びベジータが入るが、ミスター・ポポから「今度破壊したら出禁」と言われていたにも関わらず、破壊して出て、ピッコロを苛立たせた。
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