Arduinoとは、Atmel AVR マイコンチップを実装した基板と開発システムから構成される、オープンソースハードウェアの一つ。
概要
詳細は Wikipedia の記事を参照。
2005年にイタリアで始まったプロジェクト。オリジナルの Arduino 基板の裏にはイタリアの地図が印刷されている。
2009年頃になると国内でも Arduino を販売する店が増えてくる。秋葉原の電子部品店やネット通販でも購入できる。Make:Tokyo Meeting 開催時であれば、その会場に出展する店からも入手できたりする。
電子部品店では基本的にハードウェアだけが売られていることが多い。開発システム(ソフトウェア)は Arduino ホームページからダウンロードできる。開発環境もオープンソース・マルチプラットフォーム対応なのでMac OS XやLinuxでも開発できる。
標準的な開発環境では C++ をベースとした文法で記述してプログラムを開発する。クラスを使ったオブジェクト指向的な記述も一応可能である。なお、Arduino 環境ではプログラムのことを「スケッチ」(Sketch) と呼んでいる。スケッチをPC上で開発したら、シリアルポートまたは USB ポートを通じてPCから Arduino 基板へスケッチを書き込む。書き込みが終わると自動的にリセットされ、スケッチが実行される仕組みになっている。
ハードウェアのバリエーション
さまざまな種類のハードウェアが開発されている。
2010年6月現在、最も標準的な Arduino は Arduino Duemilanove(「デュェミーラノーヴェ
」と聞こえる。イタリア語で 2009 の意味)であったが、2010年9月には後継の Arduino UNO
および Arduino Mega 2560
(こちらは Arduino Mega の後継) が発表された。
中には、導電性の糸を使って布に縫いつけることができる、薄型の LilyPad と呼ばれるものもあり、電子工作と手芸とを融合させたような作品(例えば、ピカピカ光るハンドバッグなど)を作るためによく活用される。ニコニコ手芸部での応用も期待される。
本の付録として、開発システムの入った CD-ROM とともに Arduino 互換機のハードウェアがついていることもある。その一例として Japanino がある(詳細は記事参照)。秋葉原へ行かなくても近くの大きな書店で入手できることから、今後、これをきっかけに Arduino を活用した電子工作をする人たちが増えてくるものと思われる。
互換機を自作
回路図も公開されているので、自分で部品を揃えて Arduino 互換機を作ることもできる。ただし、新しいマイコンチップにブートローダーを書き込んでおかないと使えない(スケッチを送り込む手段を確保できない)ので、そのための準備しておく必要がある。
ブートローダーを書き込む(programする)には ISP (In-System Programmer) を使う。ISP を買い揃える方法もあるが、既存の Arduino があれば ISP に変身させるスケッチ(Arduino as ISP)を書き込むことにより、その Arduino を使って新しいマイコンチップへブートローダーを書き込むことができる。また、既存 Arduino なしでも PC から avidude と呼ばれるツールで書き込む方法もある。
実際にやってみた例として下記のような動画があるので参考にされたい。
接続図などについては下記のページを参照
- Mega ISP
- Using an Arduino as an AVR ISP (In-System Programmer)
- From Arduino to a Microcontroller on a Breadboard
- シリアル(USBなど)接続時の自動リセットを無効にする方法
- ブートローダー書き込み時にエラーが出たときのヒント
- 外付けAVRライタ無しでBootloaderを書き込む
Microchipがatmelを買収
PICの製造元であるMicrochipが、AVRの製造元であるatmelを2016年1月に買収した。(記事)
今後の、AVRと、arduinoの動きに注目されるであろう。
関連動画
Arduino を活用した電子工作動画を上げている例は、ニコニコ技術部を中心に数多くみられる。サーボモーターなどを活用したロボット制御や、LEDを点滅させたり、はちゅねミクにネギ振りをさせたり、「あの楽器」などオリジナルの楽器を作ったり、才能の無駄遣いと言われるような作品の製作などにも活用されている。
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
関連リンク
- arduino.cc
- Arduinoホームページ(英語)- Arduino UNO の発表に伴いリニューアルされた
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