E-8単語

イーエイト

E-8 J-STARS (Joint Surveillance and Target Attack Radar System = ジョイント・スターズ)とは、アメリカ軍が運用する地上部隊揮・管制航空機である。地上向けAWACSとも呼ばれる。

概要

AWACS中における航空機揮管制機を備えているとしてもそのレーダーはあくまで中を高速で移動する物体=航空機の追跡が体である。
では、AWACS同様、中の高い位置から地上を移動する車両を追跡することで地上部隊の揮を円滑にすることができるのではないだろうか? という発想に至るのは当然のことだった。
もっともその実現には技術的ハードルが高く実現は1980年代末になってしまった。

理由は簡単で、地上を移動する物体の速度の遅さがすべての原因だった。
レーダー電磁波の反射をとらえて標の位置と距離を測る原理である。それを中から地上に向ければ当然不要な地形、建物なども電波を反射するのでノイズ(グラウンドクラッタ)を拾う。高速で移動する物体であれば、これらのノイズの中から移動しているものを選別することは容易なのだが、地上車両はせいぜい時速50km前後、どんなに速くても100kmはえない。つまりノイズの中に埋没してしまう状態となる。
これらの雑多な情報から必要な情報を切り分けるためには、特定範囲を精細に計測する解像度(分解)の高いレーダーが必要だったのだ。

この問題をクリアするため航空機に搭載可な合成開口レーダーの実用化をまつ必要があった。

通常レーダーとは電磁波の反射により測距する。標をどれだけとらえるか、高解像度(分解)をあげるためにはできるかぎり高い波長の周波数とアンテナの大きさが必要になる。
(レーダーの性の一つであるビーム向性だが、これはλ(波長)/D(アンテナ直径)によってビーム向性がめられる。極端に言えば波長の短ければ短いほど、アンテナが大きければ大きいほどよい。マイクロ波(cm単位)よりミリ波(mm単位)レーダーがより細かいのがそのせいだし、極端なことを言えば人間が高解像度なのもの波長をとらえているから、ということになる。ただし波長が短ければ短くなるほど(つまり周波数が高くなればなるほど)、大気などで減衰しやすい)

では遠距離からより精密に分解を上げるためにはどうしたらよいのか。その答えが合成開口レーダーである。つまり移動しながら計測したい範囲に対して収束したマイクロ波を向けて送受信することで見た上のアンテナ(開口)を広げてしまえばいいということで原理は簡単だが、実現には高いハードルがあった。
移動しながら送受信をして、なおかつそのズレ(位相)を把握する必要がある。地表に設置された場合や移動軌がはっきりしている衛星の地上観測用であればまだしも航空機に搭載するためには正確な航法装置と高速で大量のデータを処理できるだけのコンピュータが必要だった。またノイズの除去にもコンピューターが必要になる。

まりこれだけの設備を航空機に搭載できるまで時間を必要としたのである。

1980年代に入って実現に途がついたこともあり、軍・陸軍共同の計画としてスタートした。Joint Surveillance and Target Attack Radar System = 統合警標攻撃レーダーシステムという味もそっけもないが頭文字をつなげるとJ-STARSという名前になるのもアメリカ軍お得意の語呂合わせというところだろう。

初飛行は1988年中古のB-707(アメリカ軍のAWACS E-3セントリーやE-6、はてはエアフォース・ワンにのベース機体としても有名)をベースに必要な機材を積み込んで初飛行に成功。試験を重ねていたところに湾岸戦争が勃発。あわてて当時の2機を送り込んだ。

砂漠地帯ということもあり彼陸上車両部隊の移動パターンを追跡しやすく、合成開口レーダーではなくビームを絞ったドップラーレーダーモードにすることで特定標を追跡しやすくすることも容易だったらしい。かなりの高い評価を得た(なんでも車両タイプまで判別したという)。
現在、E-8Cに搭載されているAN/APY-7レーダーは地上移動モード(GTMI)、固定ターゲットモード(FTI)、合成開口レーダーモード(SAR)の三つの機を備え、それぞれ状況に応じて使い分けているとされている。

もっともレーダーでとらえた情報をいかにして地上部隊に伝達するのか、という点においては課題を残したと見えて、2000年代RMAなどC4Iの向上を促す結果の一因にもなったともいう。最新のE-8Cはこれらの情報データリンクで地上部隊に転送するを備える。

現有機体は17機。最初の2機がE-8Aとされ、新機の開発が計画されたがキャンセル中古のB-707をベースに搭載機材をアップデートしたE-8C(と、既存のE-8AがE-8C相当へと改造されたもの)がある。

湾岸戦争に参加したあと、後のアメリカ軍が参加した戦闘のほとんどに参加。現在アフガニスタンでの警にあたっているが、どうも標が車両ではなく人ということもあって課題を残しているという話もある。

関連項目

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https://dic.nicovideo.jp/t/a/e-8

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E-8

1 ななしのよっしん
2010/06/27(日) 23:14:22 ID: LEwRDemtL0
>>sm32175exit_nicovideo


NHK湾岸戦争特集でやってたのが懐かしい
2 ななしのよっしん
2013/12/01(日) 10:19:36 ID: 9oHqMJRzYZ
UAVじゃだめなんですかね?
高価なのにかなり前線で活動するっぽいし、揮する機体の数もずーっと多いわけだしなにも航空機でやらんても・・・
3 ななしのよっしん
2013/12/01(日) 10:26:16 ID: vkBDcwMday
>>2
UAVを使うための情報を集め管理するための機体ですんで……
大出の電子機器を山ほど積んだ機体なため、UAV化することに何の意味もないんです。小さくできないから。

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