RAIDとは
- Redundant Array of Inexpensive (Independent) Disksの略。本稿で説明。
- Raid。MMORPGやソーシャルゲームにおいて複数のgroupを組んだ多数のプレイヤーが、強大なmobやzoneに挑むこと。または、その集団。「急襲」や「奇襲」を意味する。
- ニコニコ動画の動画投稿者。レイドを参照。
- ニコニコ動画の歌い手RAID。RAID(歌い手)を参照。
- 漫画およびそのアニメ作品「魔法陣グルグル」の登場キャラクター。レイド(魔法陣グルグル)を参照。
概要
複数のハードディスクを一台のハードディスクのように扱い、信頼性の高いディスクシステムを実現する技術である。
RAIDの種類はいくつかに分けられている。
- RAID0 (ストライピング)
- データを一定のサイズのブロックに分割し、複数のHDDに分散して記録する。読み書きを二台で同時並行に行えば所要時間は理論上二分の一になるというわけである。OSからは容量の合計された一台のディスクとして扱われる。台数が多いほど高速化が望めるが、一台でもHDDが破損すると復旧は不可能となる。信頼性を低下させるため、本来の意味のRAIDではない。大きなファイルへのアクセスには高速化を望めるが、分割したブロック(例:128kB)より小さなデータに対してはほぼ無力である。
- RAID1 (ミラーリング)
- 複数のHDDに全く同じデータを記録する。データそのものをコピーするので一台でも生き残っていれば復旧することが出来るが、ディスク容量の使用効率は著しく悪い。書き込みの高速化は出来ないが、読み込みはRAID0と同様に高速化することが出来る。
- RAID5
- 誤り検出符号(パリティ)をデータから計算し、それを最低三台のHDDにデータと同様に分散して記録する。一台までの故障に耐えることが出来る。ディスクに書き込みをするたびパリティ計算をしなければならないため書き込みは遅いが、読み込みはやはりRAID0と同様に高速化できる。使用出来る容量は全体の合計容量から一台分の容量を引いたものであり、耐故障性を持つRAIDとしては最も使用効率が良い。
- RAID6
- RAID5では故障したHDDを交換し再構築する作業の途中にさらに1台故障してしまった場合復旧出来なくなってしまうという弱点が存在した。これに対する解の一種がRAID6である。RAID6ではRAID5で用いたパリティに加え、別種の誤り検出符号を用い二重化することによって二台までの故障に耐えることが出来るようになっている。パリティが二重化されているので使用出来る容量は全体の合計容量から二台分の容量を引いたものである。読み込みはやはり高速化出来るが、書き込みはパリティ計算を二種類行わなければならないのでRAID5以上に遅くなる。
※他、RAID2, RAID3, RAID4も存在するが、一般的には殆ど使用されていない。
注意点
RAIDの目的は、あくまでも「ディスクの故障に対して」信頼性を上げることである。誤ってデータを削除してしまうことはもちろん、ディスク盗難や人災・天災にはRAIDは無力である。
またRAIDを構成しているからといって絶対にデータを紛失しなくなるわけではない。もちろん、ディスクの故障によってデータを紛失する確率はディスク1台で運用する場合と比べると減少するが、決して0にはならないのである。例えば、RAID1を2台のHDDでミラーリング構成で運用していた場合、2台同時にディスクが壊れる可能性を否定できないのである。
つまりRAIDを構成すれば今後一切バックアップを取らなくてよい、ということには決してならない。むしろRAIDを構成していたとしてもバックアップを取っておくことでさらにデータ紛失の確率をより減らすことができるのである。
関連項目
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