YF-21とは、マクロスプラスに登場する架空の試作可変戦闘機である。
ペットネームはシュトゥルムフォーゲル (ドイツ語でウミツバメなどの海鳥の意味。ドイツ軍のMe-262にもこの名前が使われている)。
主力戦闘機の座こそYF-19に譲ったが、後に大幅な改良を加え、エースパイロット専用の特殊作戦用戦闘機・VF-22シュトゥルムフォーゲルⅡとして統合軍に採用される。
概要
ゼネラル・ギャラクシー社により開発された、統合軍の次期主力戦闘機を決める「プロジェクト・スーパーノヴァ」に参加した試作機。
開発主任はガルド・ゴア・ボーマンで、彼がテストパイロットも兼ねる。
機体の大きな特徴はBDIシステム。これはパイロットと機体を神経接続するというもので、脳波を検知して操縦や火器管制を行えるだけではなく、レーダーで映し出された情報をパイロットの脳内に直接投影することが可能。
操縦桿などの操作を必要としないため意のままに機体を制御できるのみならず、全方向、さらにはレーダー画像やミサイルの軌道予測まで見ることまで出来る、いわば究極の操縦システムであるBDIだが、少しの脳波の乱れが操縦の乱れに直結してしまうため、安定した飛行のためにはパイロットに非常に高い集中力が求められる。
この他にもゼントラーディ系技術を多く採用しており、既存の機体とは性能・構造の両面で全くの別物となっている。
バトロイド時の機体構造はAVF以前の一般的な可変戦闘機よりもむしろ、クァドラン系バトルスーツに近く、一般的なバルキリーとは異なり、脚部にエンジンを搭載しない。エンジン自体は背部に設けられており、ファイター形態時、脚部は機内に収容されている。このような可変形態を取ることから、ファイター形態時に脚部はデッドウェイトともなりうる。腕部もビームガンと尾翼(シールドを兼ねる)以外は同様。
しかしこれは、逆に言えば、脚部が無くとも空を飛ぶことは可能ということでもある。このため本機には、使用しないバトロイド形態用の手足を切り離して重量を軽減、機動性能を極限まで高めるハイ・マニューバ・モード、通称・リミッター解除モードが存在する。
無人戦闘機すら追い詰める機動を見せるが、文字通り「限界を超越」した性能であるため、機体に大きな負荷が加わるのみならず、パイロットも人体の限界を超えたGによって危険に晒されることとなる。
最新鋭の技術を惜しげもなく投入した本機であったが、それによって生じるコストの増加や整備の手間、またBDIをまともに扱えるパイロットがそう簡単にはいないことから、主力戦闘機の座をYF-19に譲ることとなる。
ただし主力戦闘機には適さないものの、腕の確かな少数精鋭の特殊作戦部隊にとっては本機の高い性能は捨てがたいものがあり、後に特殊作戦機VF-22シュトゥルムフォーゲルⅡとして、統合軍に正式採用(ただし極一部を除いてBDIシステムは廃止)されることとなる。
マクロス7の時代においてマックス、ミリア、ガムリン木崎などのエースパイロットの愛機として活躍する事になる。
また小説版によれはマクロスFのS.M.S所属のバルキリー隊にも少数ではあるが配備が行われているらしい。
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関連項目
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