かばんさんとは (カバンサンとは) [単語記事]

かばんさんとは、アニメ『けものフレンズ』に登場するかばんに対する呼び方の一つ。かばんちゃんが大人びた様をする際に、一部で呼ばれる呼称。

この項目は、下記にけものフレンズ2のネタバレを含んでいます。
未視聴の方はご注意ください。

アニメ1期

1期において、アライさんとフェネック、ジェーン、マーゲイ、アリツカゲラがかばんちゃんのことを「かばんさん」と読んでいる。アライさんはかばんちゃんの成した偉業への尊敬であり、その他のフレンズはもともと、丁寧語の意味合いでさん付けしている。

1話では頼りなく弱弱しい雰囲気を見せていたかばんちゃんが回を重ねるごとに成長を続け、最終回に至るまでに勇気ある行動をとり、頼りがいのあるどこか大人びた様を見せるようになった。そうした中で、一部の視聴者は「これはちゃんづけでは呼べない」という形で、かばんさんと呼ぶようになった。

また、1期の旅立ち後、かばんちゃんが成長し色々な意味で大人となった姿を創造する視聴者もおり、そういったかばんちゃんをかばんさんと呼んだりもした。

2019年 2月11日以前の「かばんさん」という語の用例はこれに限ると思われる。

アニメ2期

2期の世界において、第1話のサーバルが記憶を思い出す中でその存在をほのめかされつつも存否不明になっていたかばんが第5話「ひとのちから」の最後で登場した。視聴していたフレンズの中にはその印象の違いから、基本的な姿は同じであっても（モデルの違いというのもあって）別人ではと思った人もいたようだが、直後のEDで「かばん　内田彩」とクレジットされている。

全体としてはかばんちゃんと判別できるが、どこか大人びた女性的な雰囲気を纏う。帽子やかばんなど基本的な服装は変わらないが、セルリアンに吸収された黒い手袋は黒い長そでとなり、更に黒化が進行したかのような裾周りが白い黒の上着を着ている。後ろのかばんと比べて大きくなった背丈に、少し膨らんだ胸を持ち、髪も緑がかった黒色となって伸び、その髪を後ろで短く纏めている。この容姿はどこかミライさんを想起させる。

口調も5話時点では僅かなものであったが、子供然とした1期と比較するとはっきりとした喋り方となっており、セルリアン化したフレンズを「あいつ」と呼ぶ、サーバルのこともちゃん付けせず呼び捨てにするなどきつくなったような印象を受ける。また、火のついた紙飛行機を飛ばしてビーストの気を引く機転の良さはそのままだが、事態に対する態度は嘗ての物怖じする態度とは真逆でむしろ逞しさ、勇敢さ、冷静さを感じさせるものである。

その様は、1期のかばんちゃんとは同じ特徴のある別人ではとも思えるほどであり、1期と必ずしも同じ人物として扱えるものではなく、それゆえ、かばんちゃんが成長したような、あるいは大人びたかばんちゃんということで、5話放映以降「かばんさん」と呼ばれ始めている。さらに、アニメ放送3日後に行われた見逃し上映会にて、梶井斉プロデューサーにより「かばんちゃんではなくかばんさん」だという公式見解が示されている。

かつての盟友であるサーバルはかばんさん(元かばんちゃん)との旅や思い出を殆ど覚えておらず、「昔、不思議なフレンズと旅をした」というくらいしか記憶していない。しかし、かばんさんと出会った際には心に懐かしいモノを感じたのか暫く呆然としていた。かばんさんの方は何も言わず初めて会った風に接している。サーバルの親友であるカラカルはかつての2人の関係を察したようで、かばんさんからもサーバルの事を頼まれている。

かつての旅で使用したジャパリバスを整備を繰り返しながら現在も使用している。ラッキービーストは現在も相棒的存在。

アニメでの活躍

第5話「ひとのちから」のラストと第6話「あたらしいあさ」で登場。突如として襲来したビーストを紙飛行機で注意を逸らせる事で危機に陥ったキュルルちゃんを救い、混乱したフレンズを避難させた後にジャパリバスで一行を乗せて撤退に成功した。この際にサーバルと「けものフレンズ2」で初めて対面した。

パーク内にある放棄された施設を研究所兼住居として拠点にしており、そこでサンドスターやセルリウムについて研究していた。また、最近になって相次いで発生しているビーストや超大型セルリアンについても調べており、フレンズの安全に役立てようとしていた。研究の助手として図書館の主であるアフリカオオコノハズク(コノハちゃん博士)・ワシミミズク(ミミちゃん助手)が住み込みで手伝っている。2人は一行に紅茶や鍋料理を振舞っていたため、もしかしたら2人に料理などを教えていたのかもしれない。

キュルルちゃんの閃きと博士と助手の探求心によりセルリウムは海底火山の噴火から発生している事が判明(要調査)、保管されていたセルリウムが暴走して発生したジャパリバス型セルリアンはサーバル・カラカルコンビによって退治された。

朝になり新たな旅へ出発するサーバル達一行を見送り、「かばんさん＝サーバルと旅に出た謎のフレンズ」と見抜いたカラカルにサーバルの事を頼んだ。研究所を後にするサーバル達の背を見送るかばんさんの顔は、微笑みつつもどこか悲しそうなモノだった。

漫画版において

漫画版では8話から登場。登場話においてアニメでの『ひとのちから』の最後部分から開始したため、冒頭から登場した。
その後、『あたらしいあさ』に当たるエピソードは4話(上記含む)に分けて展開(それまでは基本1話、序盤やみんなのうおうちでは2話で展開)。
ある意味物語の転換期に当たる当エピソードを掘り下げる形をとる。