ただのカカシですなとは、映画『コマンドー』での悪役、ベネットのセリフである。
アリアス大統領が人質の護衛のためにつけた大人数の兵士を指して放った言葉。
その前のセリフでは「口だけは達者なトーシロー」と呼んでいる。
人質は主人公メイトリクスの娘ジェニーであり、メイトリクスはベネットにとってはかつての特殊部隊時代の上司に当たる。
ベネットはこのセリフの後「仕事を終えたらメイトリクスは…娘を取り返しに来ます」と言っている。
おそらく、メイトリクスに油断するなという意味も「ただのカカシ」という言葉に含まれているのだろう。
実際部下のエンリケスをメイトリクスの監視役につけさせるなど、油断はしていない。あっさり死んだけど。
大統領は「私の兵士は皆愛国者だ」と言っているが、直前のシーンでは「小娘一人にこれじゃあ、大げさすぎるんだよ」と士気のない様子の兵士が映っている。
その後、多くの兵士がメイトリクスに次々と倒されていったため、ただのカカシという表現もあながち外れていない。
原語では「Your soldiers are nothing.」。
「ただのカカシですな」はテレビ朝日版の訳で、TBS版では「だが使い物にならん」。
TBS版の方が原語の意味に近いが、テレビ朝日版は訳者の独特なセンスが光っている。
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最終更新:2024/12/11(水) 22:00
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