エミール・フォン・レッケンドルフ(Emil von Reckendorf)とは、『銀河英雄伝説』の登場人物である。
CV.安宅誠(石黒監督版OVA)、辻井健吾(Die Neue These)。
銀河帝国軍人、少佐。石黒監督版OVA、Die Neue Theseともに金髪の青年士官として描かれる。
一部、「エミール・レッケンドルフ」と「フォン」を省いて表記されることがある。
銀河帝国軍統帥本部総長オスカー・フォン・ロイエンタール元帥の副官であり、その死まで傍に付き従ったひとり。アニメでは石黒監督版OVA、Die Neue Theseともに原作に比べて大幅に早い時期から登場する。
原作小説での初登場は新帝国暦1年10月9日、ヘルムート・レンネンカンプを誘拐して逃亡したヤン・ウェンリーの問題について、帝国軍三長官と皇帝ラインハルトによる会議が開かれた直後、会議室の室外すぐにおいてである。ロイエンタールの副官として、統帥本部の事務について本部長の裁決を必要としたためであった。
その後、エルフリーデ・フォン・コールラウシュとの関係に絡みロイエンタールに叛逆疑惑が生じると、ハンス・エドアルド・ベルゲングリューンらロイエンタールの幕僚たちとともに善後策を協議している。この時レッケンドルフは軍務尚書パウル・フォン・オーベルシュタインが掌握しているエルフリーデをロイエンタールと対決させるべしと主張したが、ベルゲングリューンに「オーベルシュタインだし捕まえた相手に何言わせるかわからん」(意訳)となんだかド正論っぽいド偏見で反論され引き下がっている。
新帝国暦2年6月、惑星ハイネセンに新領土総督府が解説されロイエンタールが新領土総督として赴任すると、レッケンドルフも引き続き副官として同行し、そのままロイエンタール元帥叛逆事件にも参加している。第二次ランテマリオ会戦では、カール・エドワルド・バイエルラインを評した「青二才」発言の相手となったり、イゼルローン共和政府が討伐軍側のメックリンガー艦隊に回廊の通行許可を与えたことを上官に知らせた。
そして12月7日、第二次ランテマリオ会戦からの撤退中に、アルフレット・グリルパルツァーの裏切りによってロイエンタールの旗艦<トリスタン>が損傷する。
幸いにして負傷のなかったレッケンドルフだったが、上官はセラミックの細長い破片に左肩を串刺しにされていた。彼はそれを見て、「閣下!」と呼びかける。しかしあえぐようなこの呼びかけに対するロイエンタールの反応は
「騒ぐな、負傷したのはおれだ、卿ではない」
「副官の任務に、上官にかわって悲鳴をあげるというものはなかったはずだぞ」
という、あまりにも剛毅なものであった。上官のために軍医を呼び、さらに裏切りへの怒りに燃えてグリルパルツァーへの反撃を具申するレッケンドルフだったが、それもまた「ここで生き残ったほうが、奴にはかえって不運だ」と退けられる。そしてロイエンタールは、これだけの重傷を負ってなお完璧な冷静さを保ち、指揮下に残った部隊を最後まで潰乱させること無く、損傷の激しい<トリスタン>を捨てることもなく、それどころか艦橋の指揮シートから病室へ移ることすらせずにハイネセンまで統率してのけたのである。「死をつかさどる者に挑戦するかのよう」なそのすべてを傍で見ていたレッケンドルフは、のちにこう証言している。
ロイエンタール元帥は、定期的に鎮痛剤と増血剤を注射するだけで、なおも指揮シートに端然として坐し、全軍の指揮をとりつづけた。軍服を着かえ、その襟をきちんとしめ、表情すら変えずに。おそらく想像を絶する苦痛に侵されながら、判断と指示は的確をきわめた。真の意味における剛毅さが目前で発揮されるさまをみながら、私は、ロイエンタール元帥の指揮をうける身であることに誇りをいだいた。一時的にではあるが、自分たちが偉大なる皇帝ラインハルト陛下に敵対しているという畏怖すべき事実を、私はすっかり忘れていた……
しかしレッケンドルフたちは同時に、これほどまで命を削って沈着さを維持している以上、ロイエンタールがすでに死にゆく身であることを実感せざるを得なかった。
ハイネセンに帰着したロイエンタールは、総督府に入ると、はじめ民事長官ユリウス・エルスハイマーを、ついで参事官ヨブ・トリューニヒトを呼び出し、レッケンドルフは(後者には若干の異論をいだきつつも)それに従った。そしてロイエンタールの死後、討伐軍司令官にして畏敬する司令官の親友、もはや帝国軍の一璧たるウォルフガング・ミッターマイヤー元帥を総督府において出迎えている。以後の消息は不明。
石黒監督版OVAでは、もっと早い時点から、ロイエンタールの副官的立場でレッケンドルフが登場している。
時系列的にもっとも早いのは外伝「千億の星、千億の光」、第六次イゼルローン要塞攻防戦において活躍する准将時代のロイエンタールの斜め後ろに少尉の階級で写り込んでいる。
OVA本伝ではリップシュタット戦役以降、ロイエンタールの副官として登場。第18話「リップシュタットの密約」におけるオーディン制圧シーンが制作順における初登場であり、第20話「流血の宇宙」ではレンテンベルク要塞攻防戦のシーンで初台詞を貰っている。
以後もロイエンタールの戦闘シーンを中心に時折その傍に映り込んだり、報告を上げたりといった形で登場。ただし、同じロイエンタール子飼いのベルゲングリューンと比べた場合、原作での登場や階級の差などもありOVA登場回数では若干少なくなっている。
Die Neue Theseではアムリッツァ会戦ごろから登場。身長180cmと設定されている。
登場時からロイエンタールの副官・少佐で、石黒監督版同様、ロイエンタールに帯同して画面に入っていることが多い。初台詞は第22話、フレーゲルから艦どうしの決闘の申し込みがあったシーン。
掲示板
1 ななしのよっしん
2016/09/27(火) 06:42:56 ID: h+fP0dq38g
おお、また新規か・・・。熱心なのはすごいことかもしれんけど、ジョジョや遊戯王記事作成乱立を嫌う方からのヘイトみたいなことがありそうで、少々怖いな。
2 ななしのよっしん
2016/12/14(水) 22:49:38 ID: 7XdJVBIJyV
内戦終結後、本当にこの人はどうなったんだろうね。
裁判には掛けられたとは思うけど、銃殺刑にまではならない気がする。
恩赦の対象にもなりそうだけど、ベルゲングリューンとは違った形でロイエンタールに殉じるべく、終生牢獄の住人となることを選んだ、ってところかな。
3 ななしのよっしん
2016/12/25(日) 01:44:31 ID: gcnB/KvMqo
グリルパルツァー以外全員帰参が許されたような事をグリルパルツァーのとこで書いてなかったっけ?
階級の剥奪はグリルだけだったんだし、フツーに戻ってこれたんじゃ
まぁ仮にロイエが生きて捕虜にでもなった場合、こいつについては死刑にせざるを得なかっただろうが他の連中はまあ…いいんじゃね?
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最終更新:2025/12/07(日) 01:00
最終更新:2025/12/07(日) 01:00
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