オーフェンとは (オーフェンとは) [単語記事]

オーフェンとは、秋田禎信によるライトノベル"魔術士オーフェン"シリーズの主人公です。

※ 本項では人物について述べる。ライトノベルシリーズ全体については「魔術士オーフェン」の項を参照されたし。

概要

黒髪黒目黒い服黒い性格黒い経歴という黒づくめ、そして何より生きとし生ける全てのものを恐怖に陥れる凶悪な目つきをしています。ちなみに額にはアクセントとしてか赤いバンダナをまいておられました。推定年齢は20歳。
元は高名な魔術士育成機関である牙の塔に在籍し将来を嘱望されていた少年でありましたが、若さゆえの勢いで牙の塔を飛び出し、以後は大陸を放浪しながら落ちぶれに落ちぶれ武装強盗などのありえない生業を経、最終的にはトトカンタ市の下町で小さな宿屋に代金も払わずに居座りながらモグリの金貸しを営むにいたります。かつての栄光にすがりたいのでしょう、常に首元には牙の塔に在籍していた証である竜をかたどったペンダントをぶら下げていたことを付け加えておきます。
その言動は粗暴の一言。常に悪口雑言絶えず、負債者や気に入らない者を見つけては拳や魔術にものをいわせて破壊活動を行う。まさに人類の敵、ハイパーヤクザ、悪魔の立ち居振る舞い。金貸し業がうまくいかず極貧な生活を送っていることからその悪循環は加速するばかりでありました。ここまでいくと犯罪者の鑑と言えましょう。
作中では結婚詐欺や大規模破壊活動などの騒動を起こした後にトトカンタを飛び出し再び大陸を放浪することになります。さらに行く先々で貴重な遺跡ならびに都市の破壊、古代の遺産の無断使用、大陸魔術士同盟ならびに貴族連盟への反逆など諸々の重大犯罪を重ね続けた結果、ついには王権反逆と認定され大陸を追われるまでにいたるのでした。この作品は彼が際限なく転がり落ちていく様を追う物語であると言い換えることも可能ですね。
後年では彼が逃げ延びた新大陸で敵対する者を滅ぼさんとするための私兵育成に勤しむ姿を描いた作品が刊行されたとか。

プロフィール

本名キリランシェロ・フィンランディ。魔術士種族(詳細は「魔術士オーフェン」の項に譲るが、本作世界観において人間の魔術士は例外なく"天人"ことウィールド・ドラゴンと人間の混血児、あるいはその末裔である)。アテレンス・フィンランディとマーサ・フィンランディの長男として産まれるが、幼くして両親を馬車事故で喪っている。「牙の塔」ではチャイルドマン教室に所属、中でも暗殺者としての高い素養からチャイルドマンの後継者と目されており「鋼の後継」(サクセサー・オブ・レザーエッジ)の異名を持っていた。ただし稀代の暗殺者チャイルドマンの後継者でありながら殺人行為に強い忌避感があり、「殺せない暗殺者」であったという評価もある(彼に限らず、チャイルドマン教室の生徒は皆自分の素養に対して致命的な否定的要素を持っている)。