カラスの親指 by rule of CROW's thumbとは、道尾秀介の長編小説。講談社刊。また、その映画版。
よく間違われるが、「ガラスの親指」ではない。「カラスの親指」である。
ベテラン詐欺師のタケ(武沢竹夫)と新米詐欺師のテツ(入川鉄巳)のコンビは、ある日の仕事帰り、成り行きでスリの少女・まひろを助けることに。数日後、ふたりの住居に転がり込んできたまひろは、さらに姉のやひろとその彼氏・貫太郎を連れ込み、さらに野良猫のトサカが加わり5人と1匹の奇妙な共同生活が始まる。
だが、平穏な共同生活に、やがて過去の影が忍び寄る。母親を借金苦の自殺で亡くしたまひろとやひろ。その母親を取り立て屋として自殺に追い込んだ過去を持ち、それを悔いて裏帳簿を盗み街金の組織を壊滅させたが、その復讐で一人娘を亡くしたタケ。そして同じように借金を苦に妻に首を吊られたテツ。それぞれの過去に繋がる街金の組織が、タケへの復讐のために再び動き出していた。このまま自分たちは耐えて逃げ続けるしかないのか――。
過去と決別し、それぞれの人生を踏み出すため、5人は一発逆転の詐欺《アルバトロス作戦》を計画する。5人の計画の行方は、そして物語に隠された真実とは――。
道尾秀介の8冊目の作品にあたるコン・ゲーム小説。2008年7月刊。現在は講談社文庫から出ている。
第62回日本推理作家協会賞長編部門受賞作。第140回直木賞と第30回吉川英治文学新人賞にもノミネートされたが落選。「このミステリーがすごい!」2009年版第6位、「週刊文春ミステリーベスト10」2009年版第10位、「ミステリが読みたい!」2009年版第4位。
周到に伏線を張り、巧みなミスリードで読者を欺く、初期の道尾秀介の作風の集大成というべき作品。ハートウォーミングな家族小説であり、スリリングなコン・ゲーム小説である。
2012年11月23日公開。配給は20世紀フォックス、ファントム・フィルム。
監督・脚本はこれが監督2作目となる若手の伊藤匡史。キャッチコピーは「今度は“正義”でダマします。」「衝撃のラストには、衝撃のウラがある。」。予告編の最後には「※この映画の〈秘密〉は決して口外しないでください。」という『シックス・センス』の有名な前置きを意識したと思われるコピーもある。
160分という長編で、原作にかなり忠実な映画化になっている。
掲示板
1 ななしのよっしん
2014/03/14(金) 23:53:17 ID: nlQAEMrqoF
すっごい面白いんだけど、この物語バッドエンドにしか思えない・・・
2 ななしのよっしん
2014/07/07(月) 22:59:32 ID: 0TOqyl9LAl
小説読み終わったけど面白かった
登場人物に幸せになって欲しいって祈りながら読んだよ
キャラクターの家族の過去話の便箋が無くてメモ用紙に遺書を残したのが
つらすぎる・・・あと小銭何枚かがその時の全財産だったんじゃ
ないかってのも
詐欺師って最悪だわ
3 ななしのよっしん
2017/03/13(月) 22:25:48 ID: C6g16TPOj4
映画の存在だけ知った状態で読み始めると、
タケさんとテツさんがまんま脳内再生される。
特にテツさん、さえないイルカ顔の中年男と村上ショージがイメージぴったり
結局映画を見ないまま小説読み終えた。
やっぱり村上ショージをキャスティングして正解だったんじゃないだろうか。
映画見てないけどイメージぴったりだもん。
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最終更新:2025/12/11(木) 19:00
最終更新:2025/12/11(木) 18:00
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