『キングコングの逆襲』とは、1967年に公開された映画である。
東宝は1962年に『キングコング対ゴジラ』を製作するためにコングの版権元から権利を借りていたが、この使用権は5年間有効であったため、 再びコングの映画を撮ろうと企画が持ち上がった。
まず『ロビンソン・クルーソー作戦 キングコング対エビラ』と題された脚本が書き上げられたが、この脚本はアメリカ側が難色を示し没となった。そこで、同時期に製作されていたアニメ版コングの設定を一部取り込んで作られたのが本作である。また『キングコング対エビラ』の脚本は主役をゴジラに変えて再利用され『南海の大決闘』となった。
『キングコング対ゴジラ』の世界とは繋がっておらず独立した作品だが、本作に登場するゴロザウルスは後にゴジラシリーズ入りを果たした。
登場怪獣は「キングコング」「メカニコング」「ゴロザウルス」「大ウミヘビ」。
コングはスーザンに懐くなどより親しみやすいキャラクターとなり、ニホンザルを基調とした前作とは異なり原典のゴリラに近い顔つきとなった。 また敵であるメカニコングは前述のアニメ版に登場する「ロボットコング」が元となっている。
悪の天才科学者ドクター・フーは国連科学者のネルソンと野村の考案したロボット「メカニコング」の設計図を盗み出し、某国の工作員マダム・ピラニアの要請で高エネルギー鉱石エレメントXの採掘を目論むが、建造したメカニコングは鉱脈の発する放射線により動作停止に陥り失敗する。
一方、同時期に油田調査にモンド島を訪れていたネルソン一行らは、伝説の怪獣「キングコング」に遭遇する。コングは調査員のスーザンに興味を持ち、彼女に懐く。これを知ったマダム・ピラニアはコング自身に鉱石採掘をさせようと画策し、スーザンらを捕えコングを使役しようと企む。
スタッフ |
キャスト |
『キングコング』→該当記事参照
野村とネルソンがキングコングの能力を再現したロボットの設計図を、ドクター・フ―が独自に入手して作り上げたロボット怪獣。本来はマダム・ピラニアの母国が欲しがっていた鉱石「エレメントX」を採掘させるために建造したもので、戦闘用ではない。採掘用の発破として胴回りに20個のナパーム・ボンベを装備している。
しかし、採掘に投入したものの鉱石の放射線によって作動不能に陥る。後に二号機が建造され、こちらは逃走したコングの捕獲に駆り出された。二号機は催眠光線を装備しており、コングを催眠状態にするものの野村に装置を破壊され、東京タワーによじ登ってコングと戦いを繰り広げたが、高圧線に触れてバランスを崩し、そのまま落下して破壊された。
前述のアニメに登場していた「ロボットコング」を元ネタとしており、西洋甲冑を身にまとったゴリラのような姿をしている。「メカゴジラ」はこれをモチーフとしてゴジラのロボット怪獣として登場した。平成シリーズの川北監督はメカニコングのリメイク構想があったものの、権利問題を解決できなかったため断念した。代わりに『ジャスティライザー』でオマージュである「メカ巨獣ブルガリオ」を登場させている。
モンド島に住むアロサウルスの末裔である巨大な恐竜。国連調査団のスーザンに目をつけ彼女を襲うが、悲鳴を聞いて駆け付けたコングと戦闘になる。カンガルーキックや噛み付きで攻撃するがコングには力及ばず、顎を引き裂かれて敗北した。
原典に登場する暴君竜がモチーフとなった怪獣。なお「暴君竜」はティラノサウルスの別名だが、原典の暴君竜は指が3本あったため、 本作では指が3本であるアロサウルスに変更されている。また、原典の最期は口から血を流して絶命するが、子供達への配慮か本作では「泡を吹いて絶命する」 という描写に変更されている。
後に『怪獣総進撃』にも登場。キラアク星人に操られ凱旋門を破壊するが、洗脳が解けた後はゴジラ達と協力しギドラ撃破に貢献した。『オール怪獣大進撃』ではライブフィルムで登場。また『行け!ゴッドマン』『ゴジラ アイランド』『ゴジラ 怪獣黙示録』『ゴジばん』にも登場する。
大ウミヘビ 全長:85m / 体重:4千t
モンド島の洞窟に住む大蛇。スーザンの乗っていた船を襲うがコングに撃退される。
こちらも原典に登場したエラスモサウルスがモチーフの怪獣。東宝チャンピオンまつりの再編集版では出番がカットされてしまった。 後にyoutubeの人形劇『ゴジばん』で久々に登場。キンゴジくんの修行の手伝いとして彼を締め付ける役目を請け負った。
本作の宣伝スチール写真には「北極で戦うコング・メカニコング・ゴロザウルス」のシーンがあるが、劇中には存在していない。
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最終更新:2025/12/12(金) 01:00
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