コルネリアス1世(Kornelias I)とは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。
ゴールデンバウム朝銀河帝国第24代皇帝。先帝マクシミリアン・ヨーゼフ2世の又従弟(19代レオンハルト2世の兄弟の孫)にあたり、子のなかったマクシミリアン・ヨーゼフ2世と皇后ジークリンデの養子として皇帝に立てられた。帝国暦359年5月当時に28歳。
国政においては司法尚書ミュンツァーともども先帝の改革を引き継ぎ、名君と呼ばれるに相応しい業績を上げた。しかしながら「晴眼帝」あるいは「再建帝」と呼ばれ賢帝と名高い先帝の跡継ぎとして比肩できる業績を求め、自由惑星同盟への侵攻を企図し、自らそれを実行した。ゴールデンバウム王朝唯一の親征、コルネリアス1世の大親征である。
大親征は帝国暦359年、宇宙暦で言うと669年、かのダゴン星域会戦から29年後に開始された。これに先立ち、コルネリアス1世は三度にもわたって使者を送り、臣従を要求する。この姿勢はゴールデンバウム朝においては後のマンフレート亡命帝とならんで寛大な態度と言えたが、同盟首脳部はダゴンの勝利の幻想に驕って帝国の使者に冷笑を浴びせかけ、コルネリアス1世の矜持に致命的なまでの打撃を与えてしまったのである。
とはいえ、コルネリアス1世はヘルベルト大公のように同盟軍を過小評価するつもりはまったくなかった。彼は戦略面において万全に準備を整える見識と能力を持っており、それを終えた帝国暦359年5月、ダゴン星域会戦時以上(すなわち52600隻以上)にも及ぶ大艦隊を直卒し、叛徒自由惑星同盟に対する最終的な勝利を得るべく、オーディンを出撃し征旅へと旅立ったのだ。
大親征はまさに大成功であった。
コルネリアス1世は、あるいは皇祖ルドルフを除く歴代皇帝において最も軍事能力に恵まれた人物であったかもしれない。事実、20年前の勝利の幻想を抱き続けていた同盟軍艦隊は彼の前に二度に渡って大敗を喫し、爆砕されることとなったのである。帝国艦隊はハイネセンに迫り、自由惑星同盟は建国以来最大の危機を迎えることとなる。
しかし、ここでコルネリアス1世は帝都に帰還せざるを得なくなる。兵站など戦略面でのミスではなく、帝都で発生した宮廷クーデターによって。彼は怒りと無念のうちにオーディンに帰還した。そしてクーデターの鎮圧後には帝国の財政的な余裕は使い果たされており、コルネリアス1世はついに全宇宙の支配者、全人類の統治者になり損ねたのであった。
ここに、両国間の飽くなき執念と流血によって彩られた熾烈な戦いが幕を開ける。
そして後にラインハルト・フォン・ローエングラムによって幕が閉じられるまで、130年の年月を要したのだった。
コルネリアス1世の欠点、あるいは奇癖といえば、無節操なまでに元帥号を濫発したことである。彼に「名君と称されるにやや欠ける点があるとすれば」才能や業績ではなくこの奇癖の存在であるとされる。
彼が大親征に随行させた元帥はあわせて58名。「元帥二個小隊」と呼ばれるほどであった。大親征での戦いにおいてこのうち20名が戦死したが、戦局には何ら意味をもたらさなかった。しかし撤退時の追撃においては更に15名が戦死し、これ以後彼が元帥号を与えることはなくなったという。
なお、先帝マクシミリアン・ヨーゼフ2世期いらい司法尚書として皇帝を補佐してきた上級大将オスヴァルト・フォン・ミュンツァーは、引退にあたってコルネリアス1世より元帥号を受けたが辞退した。
そもそも地の文で説明されただけなのに何を求めてらっしゃるんですか、陛下。
掲示板
26 ななしのよっしん
2022/12/09(金) 00:28:54 ID: cFhVl9rWpe
>>7-8
宮廷クーデターやそもそも、コルネリアス一世自身の遠征も共倒れを目論んだ地球教が絡んでる可能性がとても高いと思う。
最初は地球教のシンパを使ってコルネリアスを煽って戦争を起こさせたけど、同盟軍をボコボコにし過ぎたのを見てクーデターで遠征を無理矢理止めさせたと。
恐ろしいな、地球教・・・。
27 ななしのよっしん
2023/12/02(土) 23:21:14 ID: aeYz8V7Se4
ハイネセンまで迫ってからクーデター聞いてUターンしたけど、ちゃんと間に合ったんだね。それとも慌てて帰ったけど大したクーデターじゃなかったのかな
28 ななしのよっしん
2023/12/06(水) 22:34:42 ID: D0KSu6wGFZ
>>25
ナポレオンのロシア遠征って可能性もありそう。
ナポレオンの大陸軍も元帥がやたら多かったし。
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最終更新:2024/12/02(月) 09:00
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