ジェームズ・ポッターとは (ジェームズポッターとは) [単語記事]

ジェームズ・ポッター(1960-1981)とは、ハリー・ポッターシリーズの登場キャラクターの一人である。英語のスペルは「james potter」。享年21。

概要

ハリーの父でありリリーの夫である。ハリーが幼い頃に名前を呼んではいけないあの人に殺害される。
純血の魔法使いであるが、純血主義を嫌っている。また、闇の魔術も同様に嫌悪していた。

「不死鳥の騎士団」の一員であったが、ある人物が予言を密告したことにより夫婦共々名前を呼んではいけないあの人に命を狙われることになり、身を隠す。しかし友人に裏切られ、居場所が特定される。妻と子供を守るため名前を呼んではいけないあの人に立ち向かい死亡。中年で亡くなったイメージが強いが21歳で亡くなっている。

学生時代はグリフィンドール生だった。成績優秀、クィディッチの才能を持ち多くの生徒からの人気者であった。シリウスブラック、リーマス・ルーピン、ピーター・ペティグリューとは友人であった。かなりの悪戯好きで、主にシリウスと学内で悪さばかりしていた。あだ名は「プロングズ」。

人気者故、性格は傲慢であったが、友情に篤い面もあり、ルーピンが狼人間であると知っても彼を突き放したりせず、自分らも動物もどき(変身する動物は牡鹿。)になり、ルーピンが人狼化しても傍に居られるように努力したこともある。

後の妻リリー・エバンス(リリー・ポッター)に学生時代から好意を寄せていたものの、彼女からはその傲慢さやセブルス・スネイプに対しての行為(後述) もあり、「いやな奴」「見ていると吐き気がする」「デートすることになっても巨大イカを選ぶ」など散々な嫌われようであった。しかし七年生くらいになって彼が傲慢さを改めたため交際を許され、卒業後結婚に至る。

スネイプには上記のような才能を妬まれ、反対にジェームズも「闇の魔術にどっぷりと浸かった」生徒を極端に敵視していた。そのため彼との仲は最悪であり、ある時にはシリウスと共に彼を吊り上げて大衆の面前でパンツを露出させるなど、対立がいじめ悪質な悪戯にまで発展したこともある。そのため、スネイプは息子であり、過去の彼と生き写しのハリーに軽蔑を抱いている。ネビルやハーマイオニーへの態度はなんでだろう？

この行為はハリーと多くの読者(観劇者)に衝撃を与え、ジェームズの行為に対して批判する声も挙がった。特に映画ではジェームズに対するフォローが一切カットされた上、ハリーが「僕の父さんは立派な人だった！！」と叫んだ直後にこのシーンが流れたのでなかなか救えないものがある。

また、最終章でジェームズとスネイプが恋敵であったこと、上記の出来事が原因でリリーとスネイプが絶交することになった事が判明し、ジェームズを批判する声は大きくなった。Googleの検索候補を見て驚いた人も多いのではないかと思う。

実際には一方的にいじめ行為が行われていたわけではなく、スネイプも呪い(セクタムセンプラ等)を自作し、隙あらばジェームズに呪いをかけようとしている描写が見られる。自分が釣り上げられた呪文も実は彼が考案したものである。原作での最悪の記憶の時も、ジェームズ達よりも先に杖を上げており(呪文は不発に終わったが)、その時のリリーとジェームズの言い争いの最中にも彼を切り付けている。
また、七年生になりジェームズは改心したものの、スネイプの性格は特に改められず、リリーとの交際の裏ではスネイプとの呪いの掛け合いを余儀なくされていたのも事実である。

スネイプのリリーとの決別の原因も、スネイプが彼女が嫌悪していた闇の魔術に傾倒し純血を支持し、その考えを全く改めようとしなかったことであった。ジェームズは切っ掛けを作ってしまっただけであり、絶交理由にはほとんど関係していない。また、その状態が続いた限り、たとえあの出来事がなくとも絶交は時間の問題であっただろうと思われる。

しかしそのような関係にもかかわらず、シリウスの悪戯で死にかけたスネイプを助け出したあたり、グリフィンドールに選ばれる勇気は持ち合わせていたのだろう。残された者達の言葉から卒業後はその正義感を活かし騎士団で戦う立派な人物であったと思われる。

もちろん彼が過去にした行為は褒められるものではないが、一時とはいえ死喰い人集団に加わったスネイプ、それを過去に抹殺しようとしたシリウス、若い頃にアレな思想を持っていたダンブルドアなど、作者如く、完璧な人間がいないのが『ハリー・ポッター』である。それを考慮して作品を楽しむのをおすすめしたい。