ハゲワシと少女(The vulture and the little girl)とは、南アフリカの報道写真家ケビン・カーターが撮った有名な写真の通称。
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https://twitter.com/CDCHistory/status/608032393153421313
スーダンで起きた飢饉の中で、痩せ衰えてうずくまる子供を撮影したもの。その後ろではハゲワシが子供の方を向いて映っており、この子供が死ぬのを虎視眈々と待っているように見える。
なお後述するが、後に新聞社がこの被写体となった子供について調査した際に「実際にはこの子供は少女ではなく少年であった」とする証言が得られたという。その証言が正しければ、この「ハゲワシと少女」というタイトルは誤解に基づく不正確なものということになる。
ケビン・カーターがこの写真を撮ったのは1993年のこと。スーダンでは内戦や旱魃を背景に深刻な飢餓を招いており、彼の訪れた国連施設のある村では毎日20人前後の子供が死んでいた。カーターは国連の食糧配給センターの近くを歩いていて、うずくまる子供とハゲワシを見つけ、思わず構えてこの写真を撮った。それからすぐには構えを解かず、ハゲワシが翼を広げるのを待っていたが、やがて足が痺れて立ち上がると、急に怒りを覚えてハゲワシを追い払いに行った。その後子供は起き上がり、食糧配給センターに向かったが、カーターは木陰に行ってしばらく泣き続けた。
この写真は同年の3月に、アメリカの著名な新聞『ニューヨーク・タイムズ』に「A little girl, weakened from hunger, collapsed recently along the trail to a feeding center in Ayod. Nearby, a vulture waited.(先日アヨッドの食料配布センターへの道において撮影された、飢餓により衰弱してうずくまった幼い少女。すぐ近くでハゲワシが待ち受けている)」とのキャプションを付けて掲載された。
すると「この少女はこのあとどうなったのだ?」との問い合わせがニューヨーク・タイムズに多数寄せられた。ニューヨーク・タイムズ編集部は翌週に以下のような声明を発表している[1]。
A picture last Friday with an article about the Sudan showed a little Sudanese girl who had collapsed from hunger on the trail to a feeding center in Ayod. A vulture lurked behind her.
(スーダンに関する先週金曜の記事に付された写真は、アヨッドの食料配給センターへの途上で飢餓のためにうずくまったスーダン人の少女を映したものでした。背後からハゲワシが彼女を付け狙っています。)Many readers have asked about the fate of the girl. The photographer reports that she recovered enough to resume her trek after the vulture was chased away. It is not known whether she reached the center.
(多くの読者から、この少女のその後の運命についてのお問い合わせが寄せられました。撮影者によれば、ハゲワシが追い払われた後に彼女はまた回復して歩き始めたとのことでした。彼女がセンターにたどりついたかどうかはわかっていません。)
この写真は大きな反響を呼び、報道のモラルを巡って激しい批判と議論を招いた。翌1994年にはピューリッツァー賞を受賞。因果関係は不明だが、カーターは受賞2ヶ月後に自殺した。
カーター「1羽だったと思います」
といった会話があり、これがカーターの精神に大きな衝撃を与えた……といったような話が語られることもある。しかしその「番組」「インタビュアー」について具体的な情報や音声記録が見つからず、また皮肉で誰かに衝撃を与えるエピソードとして「よくできすぎている会話」でもあるため、創作されたものかもしれない。
なお、スペインの新聞社「エル・ムンド」は2011年に、この子供がその後どうなったかについてのリポート記事を自社サイトに掲載している[2]。
そのリポートによれば、当時を知る女性(撮影当時、この場所で食料を配給していた)を探し出すことに成功。この子供は重篤な栄養失調状態にあったものの、NGO「世界の医療団」の救護により回復し、一命を取り留めていたという。さらにこの子供は実際には少女ではなく少年で、「Kong Nyong」という名前だったという。
そして「Kong Nyong」の父親であるという人物との面会にも成功した。彼によれば、「Kong Nyong」は飢饉は生き延びたものの、この「エル・ムンド」による取材の4年前に熱病で亡くなったとのことだった。
(この子供の命を救った団体の日本支部)
(ピューリッツァー賞公式サイト内、カーターの受賞を伝えるページ)掲示板
28 ななしのよっしん
2025/01/27(月) 00:55:45 ID: Z99BxLAMk/
ドラマ効果か
ニコ百のオタクも好きだろうから御上先生の記事も出来てほしい
29 ななしのよっしん
2025/01/27(月) 03:25:33 ID: MYO1LueCc5
食われる直前ならまだしも写真撮ってから助ける時間十分ある距離でしょ?
だからたまに論争になる「シャッター切るか助けるか」って違くね?ピーターは別に食われる直前の少年を見捨ててシャッター切ったわけでもねえし
30 ななしのよっしん
2025/01/27(月) 05:06:45 ID: mdiyJhBA2Q
写真家として「今まさにここで起こっている現実を撮ること」の何が悪いのだろうか
餓死寸前の子供を付け狙うハゲワシを追い払うことは誰にでも簡単にできるが、現実を世界に伝えるには撮るしかない
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最終更新:2025/12/16(火) 10:00
最終更新:2025/12/16(火) 10:00
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