新幹線運行管理システム(Computer Aided Traffic Control System)とは、
東海道・山陽新幹線における列車運行管理システムである。通称:コムトラック(COMTRAC)。
東海道新幹線が開業した1964年はCTCで分岐器操作を含む運行管理を行っていたが、山陽新幹線の開業に伴う運転区間延長や本数増加に対し指令所の人員への負担が増加することは確実であった。
このため、マルスを開発した日立と組んで新システムを開発することとし、1972年3月15日の山陽新幹線岡山開業にあわせて運用を開始した。ただし、当初のコムトラックはコンピュータ技術の制約から分岐器操作が主であり、その後のシステム更新により機能追加を実施した。システム更新は数年に1度JR東海の関連会社により実施されている。
現在のコムトラックは運転計画や情報伝達等を担う「EDP系システム」、進路制御や運行表示等を担う「PRC系システム」の2系統から構成されている。この2系統のシステムによって「のぞみ12本ダイヤ」に代表される東海道・山陽新幹線の高密度ダイヤを支えているほか、N700系や運転士・車掌など乗務員の運用データなどを一元管理。遅延・運休発生時のダイヤ回復を支えている。
また、コムトラックは列車接近時や発車等の案内放送に生かされているほか、駅ホームや改札口などにあるディスプレイへの遅延情報表示、JR東海・JR西日本のwebサイト・アプリ上での運行状況提供にも活用されている。
なお、CTC単体のころから新幹線総合指令所には運行表示盤が設けられている。が、実運用上はディスプレイで代替可能である。実際、山陽・九州新幹線部分については従来の表示盤ではなくなっている。東海道新幹線部分で表示盤が残されているのは「見やすいから」。
ちなみに、東北新幹線開業時は東北・上越新幹線でもコムトラックが用いられていたが、分割・併合運用や車種の増加などに対応させるため1995年に新幹線総合システム(COSMOS)に切り替えた。
これはコムトラックを改修するのには限界があったためでもあるが、東海道・山陽新幹線のような分岐路線なし1本道路線に適しているコムトラックのシステム上、分割・併合の取り回しが面倒というのも理由である。実際、JR西日本は民営化後の一時期0系6両編成の併結運転を行っていたがシステムの取り回しの都合でやめている。
また、JR九州は九州新幹線に九州新幹線指令システム(SIRIUS)を部分開業時に導入。こちらはJR九州の在来線向け管理システムとも対面乗り換えの都合で(今も)接続しているが、2010年11月にコムトラックとも接続し山陽新幹線直通を可能とした。
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最終更新:2025/08/14(木) 14:00
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