N700S系新幹線電車 単語

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N700Sとは、東海旅客鉄道JR東海)、西日本旅客鉄道JR西日本)、九州旅客鉄道JR九州)に在籍している新幹線車両である。

概要

N700S系新幹線電車
基本情報
所有者 東海旅客鉄道
西日本旅客鉄道
九州旅客鉄道
製造所 日本車輌製造
日立製作所戸事業所
製造年 2020年-
製造初年 2018年
製造数
要諸元
軌間 1,435mm
電気方式 交流60Hz 25000V
営業最高速度 285km/h東海道
300km/h山陽
起動加速度 2.6km/h/s
動揺防止制御装置 セミアクティブサスペンション普通車
フルアクティブサスペンシン(グリーン車)
運転区間 東海道新幹線/山陽新幹線(16両)
西九州新幹線(6両)
運転開始 2020年7月1日(J編成)
2021年3月13日(H編成)
2022年9月23日(Y編成)
保安装置 ATC-NS
KS-ATC(Y編成)
特記事項 ローレル(2021年)

2016年6月24日にJR東海社長会見exitにおいて、SiC素子を採用exitしたフルモデルチェンジとなる次世代確認試験投入を正式発表、形式名をN700Sとした。Sとは、「Supreme(スプリーム、最高の)」を意味している。700系N700系とは異なり、JR東海単独で開発された車両である。

N700A較して地震時のブレーキ距離を短くしている他、台車振動検知システムの強化などが行われており、制御装置にはSiC素子(フルSiC)を採用し、機器の小・軽量化を底している。
また、床下の機器配置を最適化する事により、16両編成の基本設計を用いて12両や8両といった短編成も容易に組成できる車両とされた。なおこれは、JR東海内外(山陽九州台湾等)投入を念頭に置いたものとされ、同社がN700Sを"標準(の高速鉄道)車両"として表明したことが最大のポイントとなる
先頭形状はこれまでのエアロダブルウィングからデュアルスプリームウィング(「ふたつの最高の」という意味。先頭部に部をもうけ、空気抵抗軽減に寄与)へと変更される。
高速鉄道では初の試みとして、床下に大容量リチウムイオンバッテリーを設け、不測の事態により架線からの給電が行われなくなっても、最寄りトンネル等を避けた場所など、乗客の避難が容易な場所まで最低限の自力走行が出来る「バッテリー自走システム」を搭載した。
形式番号グリーン車が730番台普通車が740番台となり700系N700系と区別している。なお、九州向けに製造された8000番台(Y編成)は720番台となっており700系重複しているが、700系には8000番台が存在しないため車両番号としては重複していない。
製造メーカーN700Aと同様、日本車輌日立の2社のみに絞られており、近畿輛と川崎車両は製造担当から外されたままになっている。
台湾輸出する700T後継の12両編成N700STについても日立が担当することとなっている。

内の最大の特徴は、これまで側と側にしかなかったモバイルコンセントを、全ての座席の肘掛けに設置。これでわざわざ窓際を選んで予約する必要がなくなる。
客室自動ドア上部の情報ディスプレイも大化され、LEDタイプからフルカラー液晶ディスプレイに変更し、より見やすくなった。
荷物棚の部材には、になった700系新幹線電車アルミ合金をリサイクルしたものが使われている。現在が進行しているN700系アルミ合金もリサイクルされる予定。
2021年度から投入される編成(東海J13編成、西日本H3編成以降)は改正バリアフリー法に基づき、11号車椅子スペースが6席に増やされる。これにより編成定員1323名から1319名に減少する。

0番台(J編成)

今後順次寿命を迎えるN700系初期2000番台・X編成)の代替として製造が開始された量産で、2020年7月1日に運行を開始した。
前述の通りJ13編成以降は定員1319名に変更されているほか、2023年以降の2次(J41~)では車椅子対応のための位置変更なども行われている。

新型コロナウイルスで製造スケジュールが遅れており、運行開始時点では4編成、2020年度中には12編成しかわなかった。
2021年度は13編成、2022・23年度に各14編成を製造し、順次N700系を置き換えていく。
また、2026年に一部編成でグリーン席よりも上質な2室の個室が導入される(プレスexit)ほか、2027年以降はドクターイエロー代替として検測装置を搭載し検測作業を実施する。
加えて、2027年度から10号東京側20席分のスペースを上級クラスの半個室6席に切り替える(exit)。こちらは2026年度以降の新造(3次)及び2023年以降導入の車両(2次)が充当される予定で、既に運用中の2次については改造のうえ充当予定。
なお、個室グリーン席については2025年10月落成のJ54編成より設置されている。

現在の計画では2028年度までに合計78編成が導入される予定である。

製造は日本車輌製造と日立製作所笠戸事業所が担当exitし、編成記号を”J”exitとした。

※J52編成は運行開始直後の半導体機器故障ので長期運用離脱中(浜松留置)である。このうち、故障当該の9号と11号12月に入り日本車両に陸送され、入れ替わる形で日本車両から9号と11号代替車両2両が浜松工場に陸送された(代替新造か就役前新造との車両交換かは不明)。

車両 所属編成(25年10月時点)
東京交番検査車両所 J1~J53(奇数番)
大阪交番検査車両所 J2~J54(偶数番)

3000番台(H編成)

JR西日本所有のH編成。N700系同様JR西日本オリジナル性は全く出されておらず、違いはJRロゴカラーと出発時の案内放送の曲が「いい日旅立ち・西へ」になっている点のみ。2021年から製造が開始された。
JR東海がN700SでN700系初期編成を置き換えているのに対し、H編成は当初は予備確保と輸送力増強のために導入された。おでかけネットの案内上ではN700系の一種として扱われており、JR西日本担当スジにN700Aと共通運用で充当されている。

2022年1月1日時点では2編成。翌2023年7月H3編成、2024年1月H4編成、10月9日にH5編成が導入された。全て博多総合車両所に在籍している。
今後2024年度から2026年度にかけて4編成が、2026年から2028年にかけて10編成が追加投入され、既存のN700系の運用を一部置き換えるほか、個室サービスにも対応する。

車両 所属編成(25年11月時点)
博多総合車両所 H1~H5

8000番台(Y編成)

JR九州所有のY編成。2022年9月23日西九州新幹線の暫定開業に合わせて6両編成4本を導入し、2023年8月に予備として1編成を追加。2021年から製造が開始された。Y編成は普通車のみであり、グリーン車は存在しない。また800系N700系7000/8000番台同様全電動編成となっており、将来的には800系の置き換え用として九州新幹線に投入される可性も考えられる。
なお、形式は720で統一されたが、この700系との形式重複が発生している。

九州新幹線部分開業時の800系ベースとした水戸岡鋭治デザインによって、JR九州オリジナル性が強く出ている。800系同様に大きく列車名である「かもめ」と号番号が描かれているが、これは部分開業によるリレー特急とのわずかの乗り換え時間における視認性向上を狙ったものである。800系との体のデザインの違いは体下部を赤色にしたことや、N700Sにパンタカバーが搭載されたためパンタカバーにもロゴが追加された点である。
内ではデザインの反映により、J・H編成では存在する座席背面のテーブル定席では省略されている。

確認試験車

N700S確認試験車両J0編成は2018年2月中旬頃よりJR東海浜松工場に陸送されexitexit2018年3月20日より走行試験が開始されexit、同社浜松工場内で営業終了後の間試運転をを皮切りに、同年6月4日から日中時間帯の走行試験exitを開始、同23日に東海道新幹線全線の試運転exitが実施された。今後、9月頃よりバッテリー自走システムによる走行、10月ころから一時的に8両編成に短縮し、短編成での試験も実施された。

2019年6月には、米原駅京都駅間で最高速度360km/h走行の試運転を実施。6月6日にはマスコミ関係者を乗せて362km/hを記録した。

試験車両N700系X0編成の後継車両となった。所属は東京交番検査車両所

N700ST

台湾高速鉄道700T型置き換え車両として導入される台湾けN700S。台湾向けとして700Tと同様に形式名にTを付加している。
12編成144両を導入予定で、700Tオレンジを継承する。第1編成は2025年台湾に到着後試運転を実施予定で、営業運転は2027年開始を予定している。

関連動画

報道発表

試験走行

量産車

CM

使用楽曲:Don't Stop Me Now / Queen

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