田中靖洋とは (タナカヤスヒロとは) [単語記事]

田中靖洋（たなかやすひろ、1987年 6月21日-）とは、石川県出身のプロ野球選手（投手）である。現在は千葉ロッテマリーンズに所属。

概要

千葉ロッテマリーンズ #47
田中靖洋
基本情報
国籍	日本
出身地	石川県小松市
生年月日	1987年 6月21日
身長体重	183 cm 88kg
選手情報
投球･打撃	右投右打
守備位置	投手
プロ入り	2005年高校生ドラフト4巡目
経歴
石川県立加賀高等学校西武ライオンズ埼玉西武ライオンズ(2006年-2015年) 千葉ロッテマリーンズ(2016年-)
プロ野球選手テンプレート

小松市出身。兄と同じ加賀高校に進学、高校入学時は捕手兼内野手だったが、2年秋から本格的に投手に転向した。3年夏は県大会初戦敗退で、甲子園出場経験はなし。

全国的には無名の選手だったが、2005年の高校生ドラフトで隠し球として西武ライオンズに4巡目で指名され入団。背番号57。

4年目の2009年に背番号を66に変更。同年までは二軍でも目立った成績を残せず、一軍昇格はなかった。オフにダルビッシュ有の自主トレに参加。

1年をリハビリを経て、2011年に実戦復帰。2012年は二軍で34試合に登板して防御率1.93と好成績を残し、8月に2年ぶりに一軍昇格。リリーフで5試合に登板した。

2013年はシーズン中に追突事故を起こしてしまう。二軍では抑えも務め38試合に登板し9セーブを挙げたが、防御率4.75で一軍昇格なし。

2014年は二軍で防御率1点台をマークするも、一軍ではときどき昇格しても登板機会自体少なく、8試合の登板で防御率6点台に終わる。

2015年は5月末に一軍昇格。好投するも7月に抹消されたが、8月に復帰し、31日の楽天戦で8点リードの7回から3イニングを投げてプロ初セーブ。9月12日の北海道日本ハムファイターズ戦では、延長戦に投げてその裏にチームがサヨナラを決めたため、10年目にしてプロ初勝利が転がり込んだ。

この年は18試合に登板して防御率1.35と好成績を残したが、なぜかオフに戦力構想から外されてしまい、トレード要員となった。結局トレードはまとまらず、戦力外通告を受ける。

2016年は1月に結婚。5月にサイドスローに転向。二軍では防御率6点台だったが、8月に一軍昇格すると敗戦処理で結果を残し、9月7日の日本ハム戦でプロ初ホールド。17試合で防御率2.76という成績を残す。

2017年も8月に一軍昇格。13試合で1勝1セーブ、防御率1.98と好成績を残す。

2018年は開幕早々に一軍昇格、主に対右のワンポイント的な起用をされ、6月半ばまでは防御率1点台をマーク。最終的には自己最多の32試合に登板、2勝1敗5ホールドを挙げたが、後半戦はときどき打たれ、防御率は4.44に終わった。

2019年も開幕早々に一軍昇格。主にビハインドで好投し、交流戦では10試合に登板して与四球0、最多勝タイの3勝を挙げた。7月半ばまで防御率1点台と好投していたが、そこから3試合連続で失点してしまい防御率が一気に3点台まで悪化して二軍落ち。9月に一軍復帰後は9試合で1失点と好投し、最終的に前年を上回る自己最多の44試合に登板、4勝1敗2ホールド、防御率2.72とキャリアハイの成績を残した。

2020年はプロ15年目にして初の開幕一軍入り。ところが8試合投げただけで右肘を痛め戦線離脱、8月に右肘後方骨棘切除術及び遊離体除去術を受けた。10月末に二軍で実戦復帰したものの、一軍復帰はならずにシーズンを終えた。

2021年はオープン戦で打球を足に受けるアクシデントがあったものの無事に開幕一軍入り。5月に左内腹斜筋損傷で7月頭まで一ヶ月半ほど離脱したが、それ以外は一軍で過ごした。セットアッパーから回途中からの火消し役まで役割を問わず投げ、自己最多の10ホールドを挙げ、9月下旬までは防御率1点台前半の好成績。ところが9月29日のオリックス戦で4失点してからはなぜか出れば打たれる状態になり5試合連続失点、防御率が1.30から一気に4.54まで悪化してしまい、CSのメンバーからも漏れてシーズンを終えた。

直球も150km/h台をマークするが、ロッテでサイドスローに転向してからは、直球の割合が年々減っていきシュート主体の投球スタイルに。シュートとスライダーが投球の7割～9割を占め、内角のシュートと外に逃げるスライダーの左右の揺さぶりで右打者を打ち取る。

西武時代、テレビ埼玉のライオンズ情報番組「ライオンズチャンネル」内の企画で、「AUTUMN」を「アウチューン」と読んだことで、西武ファンからは「アウチューン田中」などと呼ばれた。

ロッテ移籍後のロッテファンからの愛称は「タナヤス」が主に使われていたが、2020年の開幕延期期間中、同僚の中村奨吾がInstagramで「顔の怪我で洗髪に困っていたとき、田中靖洋さんが『オレが洗ってやるよ』と上手く傷口を避けながら頭をシャンプーしてくれた」という心温まるエピソードを紹介して以降は「シャンプー田中」と呼ばれている。