精霊馬(しょうりょううま)とは、東日本の一部地域を中心にお盆で作られる、野菜を使った飾りである(上画像のナスとキュウリ)。
作り方は以下の通り。
と言い伝えられている。
あまり見受けられないが、ニンジンやイモなどの他の野菜でも精霊馬を作ることはできる。ブロッコリーとかだと厳しいかもしれないが… 原料は野菜でなくてもよく、東北地方では、マコモ(イネ科の植物)のわらを編んで作る場合もある。
精霊馬は仏壇や盆棚(お盆の時期だけ置く棚)に飾ることが多いが、玄関や家の前の道路に置くという場合もある。
西日本では、精霊馬はあまり見かけられない風習であると言われる。その代わり、西日本では精霊流し(灯籠流し)が広く行われている。
精霊馬の風習の分布について、これまで大規模な調査がされたことは無いと思われる。
Twitter検索で執筆者が調べた程度なので確証はないが、「飾る」のが特に優勢の地域は埼玉県・東京都・神奈川県・山梨県・長野県・静岡県にかけての地域である。同じ東日本でも、千葉県や茨城県などでは「飾る」のほか、「飾らない」という声も見られる。
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西側の境界は、太平洋側では名古屋の辺りではないかと思われる。日本海側では新潟県から富山県以西では浄土真宗の家が多いため見られないと言われるが、福井県嶺南や鳥取県には精霊馬があるという情報もある。
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また、東北地方では精霊馬を「飾る」「飾らない」両方の情報が見られる。
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宗派から考えると、浄土真宗の家では盆飾り自体をあまり行わないとされており、精霊馬もあまり飾らない。浄土宗・浄土真宗は鳥取県などでは信仰者数の割合が低くなっている(参考)ので、精霊馬の習慣の有無には宗派の違いが影響しているものと思われる。
ただし、浄土真宗の割合が少ない東北地方でも精霊馬が見られない地域がかなりあるため、宗派以外の要因も考えられる。特に近年では新興住宅地やアパート・マンションが増えてきており、こうしたお盆の風習自体も少しずつ見られなくなりつつある。
精霊馬の細かい部分にも様々な地域差が見られる。例えば、神奈川県の一部・静岡県の一部では「砂盛り」や「辻」と呼ばれる風習があり、玄関先に植木鉢のようなものを置いてその上に精霊馬を置く。山梨県の場合は精霊馬にほうとうや吉田うどんの麺を2本かけて手綱にすることもある。
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山形県遊佐町とその周辺では、先祖の霊が早く来れるようにするために、ミニカーやプラレールの新幹線、飛行機のおもちゃ等を軒先につるす場合もある(精霊車)。
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昭和42年ごろからブルーのトヨペット・クラウン(2代目)を軒先につるしているという遊佐町豊岡の佐々木正紀さん(69)に尋ねました。「はっきりとした起源はわからない」と前置きしながらも、背景の1つにあげたのはマコモの精霊馬の作り手が減っていたこと。さらに、昭和40年代はこの地域の農家の間にもマイカーが普及し始めた頃で、車を持つことへの憧れの気持ちも相まって、ミニカーを飾るようになったのではないかと話していました。
(略)
三村さん(三村弥四郎さん(72))によると、亡くなった家族や親族が増えてくると、乗用車には乗り切れないということで、最近ではバスや飛行機をつるす家もあるということです。
人によってはバイク・戦艦・大型ロボットなどの精霊馬を作ることもあり、「精霊馬アート」と呼ばれている。つまようじ等を駆使して、ニンジンなど他の野菜も取り入れながら作成することも多い。
果たしてご先祖様はロボットを操って無事に家にたどり着けるのだろうか…?
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最終更新:2024/12/22(日) 19:00
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