萌えミリとは (モエミリとは) [単語記事]

萌えミリとは、萌え（美少女）要素とミリタリー要素を掛け合わせたジャンルである。

概要

ミリタリーを題材にした作品が持つ取っ付きにくさや血なまぐさいイメージを切り離す狙いを持つもの、少女と厳つい兵器のギャップを押したもの、兵器自体を擬人化したもの等の方向性がある。

いわゆるガチなミリタリーマニアの間でも業界の間口を広げるものとして歓迎する勢力と萌えミリによって流入する所謂「にわか」を排除しようとする勢力が存在し、両者の溝は深い。ただし当然のことながらブームに乗っただけの中途半端な粗製濫造品は前者の勢力からも嫌われることがある。

題材の性質上、ヒット作が生まれると特定の勢力による陰謀論が囁かれるのもお馴染みの光景である。

萌えミリに類する発想、特に兵器の擬人化の歴史は古く、例えば第二次大戦時にドイツで作成された『ティーガーフィーベル』等が知られている。アニメやマンガの世界でも『砂の薔薇』、『ガルフォース』、『MS少女』等、現在の萌えミリに通ずる要素を持った作品が少なくとも８０年代以前から存在した。

ただし萌えミリがジャンルとしてはっきりと意識され始めるのは2000年代中頃と思われる。2000年代始めに流行した萌え擬人化の流れの中で島田フミカネの『メカ娘』が注目を集め2005年にコナミがコレクションフィギュアを発売。また同年いわゆる萌え本の1つとしてイカロス出版から刊行された『萌えよ！戦車学校』のヒットを受け同種の解説本が続出した。2006年には既に萌えによって侵略され始めていた『ミリタリー・クラシックス』誌から萌え要素を隔離する形で初の萌えミリ専門誌『MC ☆あくしず』が創刊された。