蟹名静(かにな しずか)とは、ライトノベル『マリア様がみてる』及びそれを原作とするアニメの登場人物である。
担当声優はりの。
第4巻「ロサ・カニーナ」から登場。リリアン合唱部の歌姫で、その歌声は聞く者が涙するほど素晴らしい。普段は図書委員も務めている。かつては長い黒髪だったが、初めて登場した時には既に髪をセミロングまでに短く切っており、原作・アニメ・漫画とそれぞれ髪型が微妙に異なっている。クールな印象を受けるが、根は気さくでフレンドリーな好人物で、いたずら好きな一面も見せる。
次期薔薇さまを選ぶ生徒会選挙に突如立候補し、山百合会に衝撃を与える。この最中に福沢祐巳は、静が二年藤組のクラスメイトから「ロサ・カニーナ」と呼ばれており、全力で支援されていることを知り、この名前の花を調べていたが、自分が静本人であることを隠して、わざとロサ・カニーナ=黒薔薇とミスリードさせた(実際のロサ・カニーナはピンク色の綺麗な花である)。
彼女がこのような決意をしたのは、佐藤聖に振り向いて欲しい一心からである。クリスマスの夜にマッチ売りの少女ごっこをしている内に、自分を変えようと決意。かねてから考えていたイタリアへの留学の前に、聖に自分の存在と記憶をとどめてもらうためという、いささか回りくどいが本人にしてみれば切実な思いを秘めた決断であった。この際に、髪を切る決意をするが、奇しくも聖もまた、同じクリスマスの晩に久保栞との悲しい別れを経験して断髪している。
クラスの後押しがあるとは言え、山百合会の盤石な後ろ盾がある薔薇さまのつぼみ(アン・ブゥトン)相手には分が悪く、惜敗。しかし初めからダメ元で挑んだ勝負だった上に、聖にその存在を覚えてもらえただけで無く、口元にキスしてもらえるなど、本人にしてみれば悔いの残らぬ大満足の結果となった。
その直後に行われた、バレンタインイベントでは、選挙の最大のライバルだった藤堂志摩子の白いカードをゲットした。その副賞となった志摩子とのデートの最中に、休日で誰もいないリリアンの校舎を舞台に、彼女の十八番である「アヴェ・マリア」を熱唱、志摩子を大いに感動させた。こうしてリリアンの学園生活を充実させた静は、愛する聖の卒業を見届けた後、自らもイタリアのフィレンツェへ旅だった。「昨日の仇は、今日の友」と言うべきなのか、バレンタインの一件以来、志摩子とはすっかり意気投合したらしく、時々文通を交わす仲となった。祐巳達が修学旅行でイタリアを訪れた第17巻「チャオ ソレッラ!」で、久々に姿を見せて、再びアリアを披露した。その後、日本に帰省した時も祐巳と偶然再会している。
凛とした性格に、堂々としたたたずまい、静は薔薇ファミリーに劣らぬオーラと風格を身につけている。静が登場するエピソードは、どれも読者に爽やかな印象を残し、清涼感あふれるものが多く、良い意味でトリックスターとしての魅力を十二分までに発揮した。好感度も非常に高く、出番の少なさをものともしない人気を保ち続けている。原作では単に「ロサ・カニーナ」としか呼ばれていないが、ファンの間ではロサ・カニーナの読みで、「黒薔薇さま」の称号を与えられている。
静の声を担当したりのは、声優だけでなく声楽家としても活動している。そのため、彼女が歌うシーンは吹き替えが一切無く、全て本人がガチで熱唱している。アニメ版一期の総集編DVDでは、通販限定者のみ、彼女の歌うアヴェ・マリアが収録されたCDが同梱されており、非常にレアなためプレミア価格が付いている。持っている人は、とてもラッキーである。
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最終更新:2024/12/27(金) 02:00
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