達増拓也とは (タッソタクヤとは) [単語記事]

達増拓也は、日本の政治家。第７代岩手県知事（現職）。

過去に新進党、自由党等に所属していたが、現在は無所属である。

概要

岩手県盛岡市出身。東京大学法学部卒業後、外務省に入省。衆議院議員を４期務めた後に、民主党推薦で岩手県知事選に出馬し当選を果たす。

情報技術への関心が高く、インターネットが普及する以前よりパソコン通信を利用した情報発信を行なっている。衆議院議員時代には2000年問題に関する特別委員会設置に奔走した。

またツイッターでは、「乙」とか「だめぽ」といったネットスラングを日常でも使っている旨を明かしていたりしており、度々インターネットユーザーから話題にされている。

名字について

達増という名字は一般的には馴染みの薄いものであるらしく、達曽氏が登場する生放送等では「なんて読むの？」「珍しい名字」といったコメントが見られる。岩手県遠野市に達曽部（タッソベ）という地名があるが、これはアイヌ語に漢字を当てたものであり、「白樺の皮を剥ぐ所」という意味を持つ。北海道や東北ではアイヌ語に由来する地名が多く残っており、またその地名を取った名字も少なくはない。

岩手県の地名に縁を持つ彼は、知事としてだけではなく一個人としても岩手県に対して博識である。

土下座知事

2009年 3月、岩手県立医療施設の無床化計画を巡る審議の中で、達増拓也は知事として議場で県議員に対して土下座を行なった。この経緯を端的に説明すると、

「お金が無いから病院を無床化するのねお願いしますと土下座をした、なお無床化される代わりに盛岡までの無料送迎バスを出すという合意により無床化が実施されたが、後の話し合いで無料送迎バスも無しという事で話を進め地域住民から反発を受けた」

ということである。診療所にベッドが無いことによるデメリットは、患者が入院できなくなることだ。一方、看護師や医者、専用の設備が不要になるというメリットもある。予算削減の修正案が提出された意図は、バス購入に対する反対ではなく診療所の無床化への反対によるものだった。バスの用意ができない以上、診療所のベッドを維持することになる。

知事が再議権を行使すること、議場で土下座することのいずれも例がなく、（無床化計画の賛否とは別に達増の行動そのものに対して）その是非について、岩手県内あるいはメディアを通して全国に議論が広がった。

尚、最終的に修正案は否決された。

プレミアム知事

情報技術やサブカルチャーに明るい達増拓也は、若者達の間で流行しているコミュニティサイトとしてニコニコ動画にも強い関心を持っていた。

2013年 4月末、達増拓也がネットスラングを日常的に使用している旨をツイッター上で発言し、その返信としてフォロアーから岩手県知事は超会議に興味がないのかという質問がなされた。この際、達増拓也はフォロアーからの質問に対して、以下のように答えている。

達増拓也@tassotakuya

2013年 4月30日

岩手でニコニコ超会議をやって欲しいです。

この発言を目にしたニコニコ動画の運営からニコニコ町会議の開催を提案され、岩手県知事として正式にニコニコ超会議の開催候補地として応募することとなった。

2013年 7月14日、岩手県洋野町「たねいちウニまつり」と併催される形でニコニコ町会議が実現した。

町会議のオープニングセレモニーでの挨拶の際に、自身がニコニコ動画のプレミアム会員である旨を発言し、司会者や視聴者から「プレミアム県知事」と親しまれることとなる。

知事とニコニコ動画

達増拓也がニコニコ動画に関心を持ち始めたきっかけについて、本人はVOCALOIDの関連動画を閲覧する経緯があったからだと公式生放送にて話している。その中で組曲『ニコニコ動画』を始めたとした他ジャンルの動画の視聴も増えたとも語った。また、組曲『ニコニコ動画』を通してテレビアニメ涼宮ハルヒの憂鬱の主題歌である「ハレ晴レユカイ」を知り、元気づけられる歌の一つだというエピソードも語った。最近では、政治関連の動画を視聴することの方が多いようだ。