血の代償(遊戯王) 単語

チノダイショウ

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血の代償とは、遊戯王OCGカードである。2014年7月現在禁止カード

概要

「BOOSTER3」(1999年7月17日発売)でOCGに登場。

永続
500ライフポイントを払う事で、モンスター1体を通常召喚する。
この効果は自分のメインフェイズ時及び相手のバトルフェイズ時にのみ発動できる。

※「デュエリストセット Ver.マシンギアトルーパーデッキ構築用パック」収録のカードDS14-JPM38)による

ライフポイント500と引き換えに、通常召喚の機会を増やせる。

ただ通常召喚の機会を得るだけであるため、レベル5以上のモンスターを召喚するにはリリースが必要だし、儀式モンスターなどの特殊召喚モンスターはこのカードでは出せない。また、そもそも通常召喚したいモンスターが2体以上いなければ、このカードを使う意味がない。

そのため、このカードを使うのは特に通常召喚するモンスター継続的に供給できるデッキになる。

そこで相性がいいモンスターとして有名なのが「ガジェットモンスター。3種でぐるぐるとサーチを繰り返せるため、最大9体まで通常召喚可。このデッキは特に【代償ガジェット】と呼ばれ、ガジェットデッキの切り札となる。ガジェット自体は低攻撃力なのが弱点だが、魔法カードによる除去でそれを補う【除去ガジェットデッキの要素を取り入れることで一時は環境を制した。また、エクシーズ召喚とも相性がよい。

ガジェットよりは少ないが、同じような理由で、最大4体分を一気に展開できる「マドルチェ・マジョレーヌ」とも相性がよい。

その他、特殊召喚不能モンスターを扱う【スピリットデッキや、再度召喚する必要のある【デュアルデッキとの相性もいい。「凡骨の意地」で大量ドローした通常モンスターをこのカードで展開する使い方もある。
相手バトルフェイズ中にも通常召喚できるため、とっさの壁にするほか、召喚時に効果を発動するモンスターを相手ターンに使用することも可

デッキキーカードになり得るパワーを持っているが、サーチ手段などに乏しいのが難点。
かつては「封印の黄金櫃」などもよく用いられたが、環境が高速化すると2ターンが惜しまれるようになり、扱いにくくなった。「強欲で謙虚な壺」である程度呼び込みやすくはなるが、確実ではない。とはいえ、容易に1ターンキルに持ち込めるパワーを考えれば、少しくらい呼び込みにくいほうがいいのかもしれない。

また、当然ながら、ライフコストが払えなければ効果は使えないので、発動する前にライフが減りすぎないように気をつけたい。

規制について

使いはいろいろとあるが、このカード規制をめぐる動きはガジェットに大きく左右されている。
まず、上記の【代償ガジェット】が環境に現れると、その抑制のため、2006年9月1日に制限カード定された。しかし、その後のシンクロ召喚の登場などでガジェットが衰退したことから、2009年3月1日に準制限カードとなった。

そして2011年3月1日には制限カードとなったが、すぐ後にはエクシーズ召喚の登場を控えていた。
エクシーズ召喚が登場すると、召喚した後の低攻撃力のガジェットを高攻撃力や優良効果持ちのランク4エクシーズモンスターに変えられるようになり、最大9体分、「ダイガスタエメラル」などを利用すればさらに多くのエクシーズ素材を用意できるため、1ターンキル級の大きな爆発力を手に入れた。再びガジェット環境に返り咲いたため、2012年3月1日に準制限カード、同年9月1日に制限カードとなった。

そしてとうとう、2014年4月1日の改訂で禁止カードに。較的容易に1ターンキルを達成できるカードであったので仕方ない面もあるか。海外では一足先に、2013年9月1日の改訂で禁止になっている。
日本では、禁止になるまでのいわゆる現役期間は5372日(約14年9カ)であり、これは最長記録。ちなみに最短記録は169日(約6カ)であり、その差は14年以上だが、どちらもデュエリストの心に深く刻み込まれた1枚。

無限ループ1キル

【代償ガジェット】が有名ではあるが、ほかにもいろいろとコンボはできる。

たとえば、「オネスト」は自身を手札に戻す効果を持っているため、ライフコストの続く限り召喚し続けることが可。ここに、天使モンスターの召喚時にダメージを与えられる「アテナ」を合わせることで1ターンキルが達成できる。

オネスト」と「アテナ」の代わりに、戦闘破壊以外で墓地へ送られると手札に戻る「暗プテラ」と、射出効果を持つ「キャノン・ソルジャー」でも1ターンキル。この場合は、「暗プテラ」の通常召喚と「キャノン・ソルジャー」による射出を延々と繰り返すことになる。

さらにライフ回復手段として「エレメント」か「の傀儡師」を加えれば、「血の代償」のライフコストをずっと確保できるため、無限に「オネスト」、「暗プテラ」を召喚し続けることが可ライフ回復を使う場合、「アテナ」の代わりに「ビッグバンガール」でも1ターンキルになる。

効果について

1ターンに何度でも発動することが可であり、同一チェーン上でも、自分の手札の通常召喚可モンスターの数まで発動可

たとえば、手札にレベル4のモンスターが2体いれば、相手がカードを発動しない場合、チェーン1とチェーン2でこのカードを発動することが可。また、このときチェーン1のこのカードチェーン2で相手に「サイクロン」を発動された場合、チェーン1の効果が不発になることが確定するため、改めてチェーン3とチェーン4でこのカードの効果を発動すれば2体を通常召喚できる。ただし、その分のライフコストは当然支払わなければいけない。
この点から、「サイクロン」などに対してもある程度強い。セットしたターンエンドフェイズに狙われる、いわゆるエンドサイクにはどうしようもないが、これはカード全般に付きまとう弱点。

注意としては、フィールドモンスターがいない状態で手札にレベル4とレベル5モンスターがいるとする場合、同一チェーン上で2回このカードの効果を発動して、初めにレベル4を召喚、次にそれをリリースしてレベル5アドバンス召喚することは不可能。あくまで発動時点で召喚可な状態になっているかで判断される。


手札にモンスターがいない状態で効果を発動する、いわゆる「撃ち」は不可能
ただし、チェーンして発動した「手札断殺」などで手札のモンスターがなくなったために結果として召喚不能になってしまった場合は、相手に手札を開して召喚できるモンスターがいないことを明し、処理を終了する。

ただし、「王宮のお触れ」でこのカードの効果が効化されるのが明らかな状況で、何度もライフを支払って効果効を繰り返すことは可。当然ながら、この場合でも手札に通常召喚可モンスターがいなければならない。


初出時のテキストは以下のようなもの。

1体につき500ライフポイントを支払う事で、
通常の召喚とは別にモンスターを召喚できる。

永続アイコンはまだなかった時代だが、フィールドに残るか否かは、テキストに「このカードを破壊する」などの記述があるか否かで見分けていた(「硫のたまった落とし穴」の「『硫のたまった落とし穴』を生け贄にげる」という奇妙なテキストもこれによるもの)。このカードは書いていないので、フィールドに残り続けることが分かる。
永続などの区分を示すアイコンが登場したのは第2期から。

また、初期ゆえに記述があいまいであったために、「通常の召喚とは別に」という表現から、上級モンスターを生け贄なしで召喚できると誤解されることもあった。その後、「EX」のルールブックでこれが不可能なことが明記され、誤解が解かれた。

その他関連カードについて

類似効果を持つカードとして「決戦の火蓋」が存在する。
向こうは墓地モンスター1枚を除外というコストが付き、召喚できるのは通常モンスターのみ、効果が使えるのは自分メインフェイズのみと、このカードべるとかなり弱体化している。

また、性質は多少違うが通常召喚の機会を増やせるカードとして「サモチェーン」もある。チェーン数を稼ぐ必要などからある程度専用構築がめられるが、禁止カードになったこのカードの代わりに【ガジェットデッキでの展開手段にすることもできる。


第2回全大会の準優勝商品である「髑髏のヤスシ」は、「血の代償」と「黒き森のウィッチ」を融合素材定する。
基本的に融合召喚を行うカードでは「融合素材"モンスター"」と表記されるが、カードであるこのカード素材にできるのかは不明。公式使用不可であるため、裁定をもらうことはできない。ただ、「血の代償」も「黒き森のウィッチ」も禁止カードなので、そもそも融合素材自体がわない(なお、現在(2017年以降)黒き森のウィッチエラッタされたうえで使用可となっている)。

一応、「マジカルシルクハット」でモンスター扱いにしたこのカードを「超融合」や「融合」で融合する手があるので、まったく融合不能ではない。

その他の作品において

映画光のピラミッド」では、ペガサス海馬とのデュエルで使用。
トゥーンモンスターアニメ版)を連続で通常召喚するために使用された。

アニメGXではフランツが十代とのデュエルで使用。
トラップブースター」の効果で手札から発動され、同名カードをサーチできる「ラーの使徒」を3体連続で通常召喚し(1体は本来の通常召喚)、さらにそれらを生け贄に「ラーの翼神竜」を生け贄召喚した。

ゲームエキスパート2006」では、上述のように不可能とされている「撃ち」が可になっていた。そのため、好きなだけライフを減らせるようになっており、「大逆転クイズ」と絡めた1ターンキルに利用できた。
ゲーム中ではこのカードに限らず「撃ち」全般が可になっており、「創造代行者 ヴィーナス」による撃ちを利用したデッキゲーム大会で優勝してしまった。ただし、これはゲーム発売当時のOCGの「撃ち」に関する裁定がはっきりしていなかったことも一因と思われ、一概にゲーム製作者の責任とは言えない。

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