エクシーズ召喚 単語

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エクシーズ召喚とは、遊戯王OCGにおけるモンスターの召喚方法のひとつである。

第9期(2014年3月21日)以降、カードテキスト上では「X召喚」「X素材」という具合に、「エクシーズ」を「X」とする省略表記が用いられる。ただし、この記事では、第8期まで、及びアニメ漫画遊☆戯☆王ゼアル」での表記に合わせて、「エクシーズ」と表記している。

OCGにおいて

2011年3月19日の「マスタールール2」施行に伴って登場したシンクロ召喚に次ぐ新しい召喚方法。同日に発売された「スターターデッキ2011」で「No.39 希望皇ホープ」、「ガチガチガンテツ」、「グレンウルス」の3体のエクシーズモンスターが登場した。
ほぼ同時期に漫画アニメ遊☆戯☆王ZEXAL」が始まっており、そちらとのタイアップの意味もある。

以下、特記がなければ内容は日本語版に準拠する。

エクシーズモンスターの特徴

ここに書いてあることはあくまで現時点のもので、今後これらに当てはまらない特殊なエクシーズモンスターが登場する可性もある。

エクシーズ召喚の基本的な流れ

  1. エクシーズ召喚したいエクシーズモンスターのテキストを見て、必要なエクシーズ素材を確認する。
    例:「No.39 希望皇ホープ」の場合→「レベ4モンスター×2」
  2. 必要なエクシーズ素材を表側表示でフィールド上にそろえる。
  3. エクシーズ召喚したいエクシーズモンスターの素材となるモンスターモンスターカードゾーン上で縦向きに重ねて置く。
  4. 重ねたモンスターの上にエクシーズモンスターを置く。表示形式は表側攻撃表示か表側守備表示。
  5. 神の宣告」、「ライオウ」などの効果が発動されなければエクシーズ召喚成功。

※これに則らないエクシーズ召喚も存在するが、それらは、それを行うカードテキスト上に方法が示されている。

エクシーズ召喚・素材について

シンクロモンスターとの違い

メリット赤字デメリット

シンクロモンスターの場合

エクシーズモンスターの場合

特に「チューナーの必要の有」が非常に大きく、デッキ構築の際にモンスターレベルを合わせておけば、シンクロ召喚べて圧倒的に召喚し易い。また、チューナーの入っていないデッキは有っても、同レベルモンスターが入っていないデッキは少ないため、デッキを選ばずに使用できる。ランク間の使い分け難さや、出した後のきついデメリットシンクロモンスターべて劣る傾向にある効果は、出しやすさの代償と言えるだろう。

一方で、エクシーズ素材が実質的な効果の制限として機していると判断されるためか、強力な効果を持つものも登場しており、出しやすいから劣る効果とも限らなくなっている。
シンクロモンスターの場合、禁止・制限級の強力カードの多くが初期に登場していた(「TG ハイパー・ライブラリアン」など、例外もある)のにべると、エクシーズモンスターの場合、登場直後は控えめで、どんどん速度を上げていった形と言える。

初期のころは3年かけて発展してきたシンクロモンスターがまだまだ強力であったことや、エクシーズ召喚・エクシーズモンスター自体が控えな効果を持ってたため、あまりふるわなかったが、シンクロ召喚規制強化や、エクシーズ召喚を前提とした強力なテーマ、汎用性の高いエクシーズモンスターの登場などによって、一時期はエクストラデッキがほぼエクシーズモンスターに塗り替えられるほどになった。
現在でも、流行のテーマとの相性などで多少の変化はあるが、エクシーズ召喚は十分に市民権を得ている。

遊☆戯☆王ゼアルでの扱い

漫画アニメ遊☆戯☆王ゼアル」で登場した新しい召喚方法。そちらの世界では一般的な召喚方法のようで、キャラからモブキャラまで、登場する多くのデュエリストが使用している。デュエル一部始終が確認できるもので、1度もエクシーズ召喚を行っていないプレイヤーはほとんどいない[1]
とはいえでもエクシーズモンスターを持っているというわけではないようで、「No.39 希望皇ホープ」を手に入れるまで遊馬は1枚もエクシーズモンスターを持っていなかった。

基本的なルールOCGと同様だが、独自の用語が存在し、基本的に台詞上では全て独自の用語で統一されている(アニメ版のカードテキスト上では、基本的に「モンスターエクシーズ」を除きOCG用語に準拠している)。
ただ、「1体で2体分の素材とすることができる」など、わずかにOCG用語を用いている例もある。これは、エクシーズ召喚に用いるものを「エクシーズ素材」、エクシーズ召喚後の素材を「オーバーレイユニット」と呼び区別しているのだと思われる(OCGではどちらも「エクシーズ素材」)。

OCG アニメ漫画
(エクシーズ召喚のために)エクシーズ素材とする(こと) オーバーレイ
エクシーズ素材 オーバーレイユニット
(カス・オーバーイ・ユニット)
エクシーズモンスター モンスターエクシーズ
エクシーズ素材を取り除く オーバーレイユニットを使う

オーバーレイユニットはそのモンスターエクシーズの周りをの球体となって回っており、オーバーレイユニットが使われるたびにその数が減っていくという演出がある。

エクシーズ召喚の際には、「レベルxの○○××オーバーレイ!○体の(○属性モンスターオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!(カード名)!」という共通の口上が存在する。
初期はみなこの口上で固定であったが、最近は「エクシーズ召喚!」から、モンスター名を言うところまで(No.の場合は「現れろ、No.x!」の後)の間に独自の口上を入れることもある。また、若干省略されたりする。

オーバーレイユニット素材モンスター属性によって色が違う。基本的にはカード右上にある属性アイコンに近い色であるが、地属性が闇属性イメージしやすいからか、オレンジに近い明るい色になっている。

また、ナンバーズ(No.)と呼ばれる特殊なモンスターエクシーズも登場している。
さらには、「私自身遊馬オーバーレイネットワークを構築」するというとんでもないものまで登場した(「ユベル融合」した前例はあるが)。

カオスモンスター・エクシーズ

アニメ版のみに見られる設定。

モンスターエクシーズの上位種ともいえるモンスターモンスターエクシーズの上に重ねてエクシーズ召喚する(アニメにおいてはカオスエクシーズチェンジと表現される)。
カオスモンスターエクシーズの中でも、特にバリアンの力によってランクアップしたものが持つエクシーズ素材は「カオスオーバーレイユニット」と呼称する。ルール上は通常のモンスターエクシーズと同じように扱われる。

モンスターエクシーズ自体に、特定モンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる効果が備わっているものと、特別な魔法カード(大抵はRUMと名が付いている)の効果によってエクシーズ召喚されるものが存在する。

前者はナンバーズ進化系であるカオスナンバーズCNo.)として、九十九遊馬神代凌牙がそれぞれ使用している(「CNo.39 希望皇ホープレイ」と「CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス」)。基本的にランクや攻守は元となったモンスターと同じ値である。

後者バリアンの関係者が使用する。前者と異なりこの方法によってエクシーズ召喚される場合、呼び出されるカオスモンスターエクシーズステータスは必ずしも元となったモンスターエクシーズとは一致せず、ランクは元のモンスターから1つ上がる。
この方法によるエクシーズ召喚は「ランクアップ」とも表現され、アニメカードテキストにもこの言葉が使用されている(「CX 機装魔人エンジェネラル」など)。また、エクシーズ召喚の際は「オーバーレイネットワークを再構築」という台詞がある。

後者の場合、特定モンスターからランクアップした場合にのみ得られる効果を持っている(アニメでは効果の制限に関する説明が省略されるので、基本的にカードテキストなどを見なければこの条件の存在は確認できない)。

どちらの方法によってエクシーズ召喚されるカオスモンスターエクシーズであっても、通常のエクシーズ召喚は可である。


公式サイトでは「モンスターエクシーズ図鑑」とは別に「カオスモンスターエクシーズ図鑑」が存在し、カオスモンスターエクシーズはそちらに掲載されている(「モンスターエクシーズ図鑑」には掲載されない)。

ただし、カオスモンスターエクシーズという用語は「遊☆戯☆王ゼアル」で初めて登場したものであり、「遊☆戯☆王ゼアル」(無印)の時点ではCNo.も通常のモンスターエクシーズ同様に「モンスターエクシーズ図鑑」に掲載されていた。そのため、無印の時点で登場していた2体のCNo.については、どちらの図鑑にも掲載されている。

ランクアップ/ランクダウン

→「RUM(遊戯王)」「RDM-ヌメロン・フォール」も参照。

漫画アニメ双方にある設定だが、その内容は少々異なっていると思われる。

アニメ版

モンスターエクシーズRUMランクアップマジック)と呼ばれる魔法カードを使うことで、そのモンスターの上にランクの高い別のモンスターエクシーズを重ねてエクシーズ召喚することができ、これをランクアップと呼ぶ。

基本的にはバリアン世界アストラル世界の住人が行うもので、前者の場合は「C」と名のついたモンスターランクアップする。上記の「カオスモンスターエクシーズ」である。後者の場合は、テキスト上では特に定されていないが、NO(ニューオーダーズ)というモンスターランクアップしている。

アストラル世界の代表者エリファスは、単なるモンスターランクアップというだけでなく、アストラル世界自体のランクアップして行動しており、そのためにカオス(=バリアン世界)を追放したという。その成果なのか、エリファスランク一気に2つあげる「ダブルランクアップ」や、レベルの最大値である12をえる、ランク13へのランクアップを可にした。

上記2つのどちらでもない例として、ZEXALによって再構築された「RUM-ヌメロン・フォース」がある。これによるランクアップも対「C」と名のついたモンスターであるが、ランクアップされたモンスターは「RUM-バリアンズ・フォース」によってランクアップされたモンスターに見られる特徴がなく、バリアンの力とはまた違ったものと考えられる。

また、遊馬シャイニング・ドローによって創造された「RDM-ヌメロン・フォール」は、ランクアップとは反対にランクの低いモンスターエクシーズを重ねてランクダウンさせる。ランクアップにこだわるエリファスに対する遊馬の答えともとれる。

漫画版

こちらでもアニメ版同様ランクアップマジックを利用してエクシーズモンスターをランクアップさせる。
アニメとは異なりカオスナンバーズは登場しておらず、八雲が使用したものは別のナンバーナンバーズへ、九十九遊馬が使用したものはSNo.(シャイニングナンバーズ)へランクアップしている。

アニメほどランクアップという行為に対して詳細な設定が説明されることはなかったが、設定を考えれば、八雲の行ったランクアップはe・ラーの力、遊馬が行ったランクアップSNo.)はアストラル世界の力ということになるか。

その他の作品における扱い

遊☆戯☆王Dチーム・ゼアル

ゼアルスピンオフ作品に当たるが、バリアン世界などの設定が存在しないため、上記のような特殊な設定はなく、すべて通常のカードとして登場している。

遊☆戯☆王アーク・ファイブ

ゼアルに次ぐ新シリーズであるが、ゼアル世界観を共有しているかについては現状はっきりしない。

アークファイブの世界はいくつかの次元に分かれており、その中にはエクシーズ次元と呼ばれる、エクシーズ召喚をに使用するデュエリストがいる次元が存在する。この次元には、ゼアル舞台とよく似た「ハートランド」という場所もある。この次元からやってきたユート黒咲隼はエクシーズ召喚を使用し、特に黒咲RUMも使用している。

ランクアップについては、黒咲のものは同じカテゴリ内の別のモンスターに変化している。ゼアルほどランクアップ前と後の1対1の関係が重要視されておらず、1つのランク5モンスターに対して、ランクアップ元となるランク4モンスターが複数存在することもある。ランクアップと言う行為自体が特別な力の産物かは不明。

一方で、物語舞台となる遊矢たちの次元スタンダード)では、エクシーズ召喚はLDS(レオデュエルスクール)でエリートが学ぶものとされ、それ以外のデュエリストには基本的なルールすら浸透していない。そのために、実力者ですら「何?レベルを持たないならレベル0ではないのか!?」という発言をしている。
LDSでエクシーズ召喚を学ぶデュエリストとしては、志島北斗が登場しているほか、社長赤馬零児自身もエクシーズ召喚を使用する。

ゼアルに存在したOCGと異なる用語については、基本的にアークファイブにも引き継がれているが、「モンスターエクシーズ」のみはOCGと同じ「エクシーズモンスター」に改められた。また、エクシーズ召喚の際の共通の台詞で、ゼアルでは「…でオーバーレイ!2体のモンスターオーバーレイネットワークを構築!」がほぼ全ての場面で用いられていたが、こちらでは「…でオーバーレイ!」のみになるなど、省略されることが多い。

DUEL TERMINAL

DUEL TERMINALでは、第12弾(エクシーズ始動!!)から登場。OCGレギュラーパックともアニメ漫画とも違うDTカテゴリのエクシーズモンスターが登場しているほか、アニメ出身のエクシーズモンスターも若干登場している。

ストーリー的には、それまでのシンクロ召喚から突然現れた急進化という扱い。
インヴェルズとの戦いの後、ヴァイロンとそれに対立する勢力から現れた強大な進化のことをエクシーズと呼ぶ。

設定上、リチュアヴァイロンなど、既存のカテゴリからエクシーズモンスターが出ているのだが、それらは元々エクシーズ以外のテーマリチュアなら儀式)を持っているので、カテゴリによってはデッキエクシーズを組み込みにくいという問題がある。

第13弾(騎士セイクリッド!!)では新たに「ヴェルズ」、「セイクリッド」なるカテゴリが登場。双方ともエクシーズモンスターが存在し、特にセイクリッドモンスターの展開補助などの効果を持っており、エクシーズ召喚を行いやすいようにデザインされている。

遊☆戯☆王ヴレインズ

ゼアルアークファイブに続くアニメシリーズであるが、前作との繋がりは一切見られず、1年は新召喚法である「リンク召喚オンリーで話が進んで行った(一応本作の第1話に《十二獣ハマーコング》が映っているシーンがある)。

しかし、新展開を迎えた2年の初デュエルで、直前に追加カードデッキを強化した本作の主人公が行った「儀式召喚」を皮切りに、主人公含め他のデュエリスト達も「融合召喚」、「シンクロ召喚」等、過去作に登場した召喚法を使用する様になっていった。戦術的な事情としては、リンクモンスターへのメタカードが増えたので、その裏を掻くのも兼ねている。

そして、2年も佳という辺りで主人公の新たなエースカードとして、エクシーズモンスターファイアウォール・X・ドラゴンが登場した事で遂に「エクシーズ召喚」も登場となった。

いずれの召喚演出も、過去作をリスペクトしつつ(一部展開にオマージュも加えつつ)大幅に変更が加えられており、電間でのデュエルということでデジタル感のある演出になっている(特にシンクロエクシーズは顕著)。アークファイブとは打って変わって、一応全て元からこの世界に存在し、認知されている召喚法の様である(やはりメジャーではいのか、出るたびに驚かれはしたが)。

ちなみに、「オーバーレイネットワークを構築!」や「オーバーレイユニット」等の口上や用語は過去作をしっかり踏襲している。

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関連項目

脚注

  1. *まともな出番があるキャラクターで使っていない例としては、WDC編のフォールガイズなどがある
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