ウィナーズサークルとは、
1.競馬場で、一着馬とその関係者を表彰する場所の中央競馬及び日本での通称。賞典台。
2.上記に由来する名の競走馬。
本稿では2について記述する。
父はアイネスフウジンやモンテプリンス・ファスト兄弟を輩出したシーホーク、母クリノアイバー、母父グレートオンワードという血統。
シーホークはともかく、母父や母は地味である。一応半兄にダイオライト記念勝ち馬こそいるが、当時としてもかなり主流から外れた血統と言えなくもない。
それというのも、 彼が生まれた栗山牧場の所在地がなんと茨城県と、馬産の主流から外れるどころじゃない地域にあったことと無関係ではないだろう。
サウンドオブハートが繁殖入り予定の青森や、ダンツシアトルなど独自に種牡馬を繋養している九州と違い、今となってはほぼ跡形も無い地域の生まれという変わり種である。一応、美浦トレセンがあるのは茨城ではあるが…
7月に福島でデビューするが4着に敗退。12月まで自重した後、中山で復帰するも2連続2着と詰めの甘さを見せるがダートの未勝利戦を勝ち上がる。
この後、ダートの条件戦でまた2着続きとなるが、皐月賞前に条件戦を圧勝で突破。賞金が不安視されたものの滑り込みで皐月賞に出走。
この年のクラシックの中心はサクラホクトオーで間違いないと思われていたが、彼は雨に致命的に弱いという弱点を晒し評価を下げていた。
そしてこの年の皐月賞は大雨で馬場がとんでもないことになってしまっていた。しかしホクトオーが大敗した弥生賞を圧勝したレインボーアンバーはその激走の反動で脚を痛めて離脱するハメになっており、更に前哨戦の重賞を連勝したような馬もおらずと大混戦となった。
結局ホクトオーが1番人気に推されたが、2番人気には弥生賞3着以外特に実績のないアンシストリーという大混戦となっていた。
そんな中、ウィナーズサークルも前走ダートとはいえ圧勝したのが評価され7番人気とそれなりに高い評価を得ていた。 レースは道営から移籍して来た3番人気ドクタースパートが泥田んぼ馬場を突き抜け快勝。
ウィナーズサークルは泥田んぼ馬場が幸いしたのか2着に激走。やっぱりサクラホクトオーは沈没した。
そして、この2着でダービー出走をほぼ確実にし、日本ダービーへ向かう。
この年のダービーは皐月賞にまして大混戦となった。まずサクラホクトオーは二連続大惨敗で完全に失墜。5番人気にまで評価が落ち込んでしまった。
ならば皐月賞馬が中心かと思われたが、ドクタースパートはなぜか人気にならず4番人気にとどまり、1番人気はパーソロンのラストクロップで、今となっては懐かしい関西の秘密兵器の称号を背負った三連勝中のロングシンホニー、
2番人気は父クライムカイザーで、皐月賞は頓挫があり出られず休み明けのNHK杯を3着した共同通信杯勝ち馬マイネルブレーブ、3番人気にウィナーズサークルという並びになった。
しかし、ロングシンホニーも単勝6.0倍とたまたま推せそうだったからなんとなしに押し出された感じの1番人気であり、サクラホクトオーまで単勝オッズは10倍を切っていた。
ダービートライアル勢はどうした?と思うかもしれないが、当時OPの青葉賞は8番人気が、NHK杯に至っては11番人気が勝利するなど人気サイドが総崩れになる展開で勝ち馬が評価されず
関西の当時最終便である京都4歳特別を人気サイドで勝ったスターサンシャインは怪我で断念しその後引退という事態に陥っていた。
つまり、史上稀に見る低レベルでの大混戦となってしまったのである。
レースは中団から抜けだしたウィナーズサークルがNHK杯2着ながら1着馬より人気のあったリアルバースデーを抑え優勝。 第56代にして芦毛・茨城県産馬として史上初のダービー馬となったのである。
ビワハヤヒデやゴールドシップすらダービーは勝てなかったことを考えると、彼は凄まじい事をやったとも言えるのだが…
その後、秋は菊花賞路線に進むが菊花賞で惨敗。レース後故障が発覚し引退した。
引退後は種牡馬となったがステイヤー血統と見做され不人気で早々に第一線から退く事になった。現在はモンテプリンスがいた事で有名な東大牧場で、数年に一度種付けをしながら悠々自適に暮らしている。
様々な史上初の記録を持ち、翌1990年アイネスフウジンのダービー制覇でシーホークの産駒ダービー連覇の起点ともなった彼だが
現代での評価はおっそろしいほど低い。 というのもとにかく周りが弱すぎるのと上下の世代が強烈な個性を放つ強い世代だったのがいけないのであろう。
彼の世代で古馬になってGⅠを勝ったのはオサイチジョージのみという体たらくであり、ウィナーズサークル自身も怪我があったとはいえ、菊花賞路線で勝てなかったり現役も短いため
オペックホースのように連敗記録こそつくったがタフに走ったわけでもなし、さりとて同じく競走馬として短命に終わったアグネスフライトのようにドラマ性もない。
彼が話題に出るのは上記二頭などと史上最も弱いダービー馬を競う時くらいである…
とはいえ、ひたすら雨に祟られた影響かダービー前までもスターサンシャインらがリタイア、ダービー後も当時ダービー出走さえ出来れば後は野となれ山となれという時代の気風が残っていた時期とはいえ
それを勘定に入れても脚をぶっ壊した素質馬が続出したこの世代は不運に見舞われたとも言える。
なんにせよ、情けない世代のダービー馬という事もあり評価が好転する気配は今のところはない。
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最終更新:2024/05/03(金) 10:00
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