オペラ座の怪人(Le Fantôme de l'Opéra)とは、ガストン・ルルーにより執筆された小説、及び同小説を原作とした作品達である。日本では現在、三輪秀彦訳版、日影丈吉訳版、長島良三訳版、児童小説版などが出版されている。
原作は取材談を基盤とした擬似ノンフィクション形式で進行していく(正確にはダロガの手記を手に入れたルルーが本作を執筆したという設定なのだが)。実際にルルーはオペラ座(ガルニエ宮)を概観から細部まで綿密に調べ上げ、ストーリーも「得体の知れない怪人が潜んでいるのではないか」という噂に着想して作られていった。実際に起こった、シャンデリア落下等、リアルに起きた事件を交えながら作品が描写されている。
現在では小説を基にしたミュージカル、映画などが多数製作されている。特にミュージカルは現在でもブリードウェイは勿論の事、欧州でも度々演目として登場している。日本でも劇団四季や宝塚歌劇団(こちらはファントムの方だが)らが公演している。映画版は1916年に最初に作られ、以降は様々な「オペラ座の怪人」が製作されている。
タイトルの和訳だが、初めて日本に来た映画版の邦題は「オペラの怪人」であり、田中早苗訳による日本語原作は「オペラ座の怪」という邦題であった。恐らく、タイトルの「l'Opéra」がオペラ座とも訳すことが出来ることを知らなかったことが関係…しているのかどうかは定かではない。今では「l'Opéra」がオペラ座とも訳すということがわかっているため、古い映画版等の事情がない限りは「オペラ座の怪人」で統一されている。
暫定的にWikipediaから引用。申し訳ないが、引用が嫌いな人はアレンジしちゃってください。
19世紀末のパリ、オペラ座の若手女優クリスティーヌは、自分の楽屋の裏から聞こえる『天使の声』の指導で歌唱力を付け頭角を現すが、オペラ座には謎の怪人が住み着いており、月給2万フランと5番ボックス席の常時確保などを支配人に要求していた。クリスティーヌの恋人ラウル子爵は天使の声の主に嫉妬し謎を解こうとするが、その主こそ『怪人』であり、オペラ座の地下に広がる広大な水路の空間に住み着いた男エリックであった。エリックは生来の醜悪な人相に壊死した皮膚を持つ、見るもおぞましい異形の男であったが、投げ縄や奇術の天才であり、クリスティーヌに恋をしていた。エリックは遂にクリスティーヌを誘拐してオペラ座の地下深く消え、残されたラウルは元ダロガ(ペルシャ語で国家警察の長官という意味)の謎のペルシャ人と共にクリスティーヌを追ってオペラ座の地下へ潜入する。
先にも触れたとおり、初めて小説を映画化したのは1916年。Ernst Matray監督によるサイレント・モノクロ映画であった(この作品は日本未公開作品)。日本では1925年にはルパート・ジュリアンによって、再び映画化された作品が最初に有名になった。原作に忠実な映画化を求めるならこの作品が一番適切だろう。このときに製作されたオペラ座のセットは世界最古の現役映画セットとして現役である。1929年にはセリフとBGMを加えられ、パートカラーが追加されたバージョンが公開される。1943年に製作されたバージョンからは三角関係などのアレンジが施されるようになる。最新版は2004年に製作されたジョエル・シュマッカー監督によるアメリカ/イギリス合作映画。翻案映画化作品としてロックミュージカル『ファントム・オブ・パラダイス』、レスリー・チャン主演の映画『夜半歌聲/逢いたくて、逢えなくて 』がある。
下手したら映画版より著名なのがこちらかもしれない。1976年にはケン・ヒルが手がけた舞台が最初であった。が、しばしば過小評価され無視されている可哀相なバージョンであった。それでも後にものすごく有名になるバージョンとなるアンドルー・ロイド・ウェバー版に多大な影響を与えているバージョンである為、今でも愛されている作品だと思われる。
時を経て1986年10月9日。アンドリュー・ロイド・ウェバーを中心に製作された「The Phantom of the Opera」がロンドンのウエストエンドにて初演。金をかけた衣装と舞台装置、当時無名だったサラ・ブライトマン(当時はロイド・ウェバーの妻であった)をクリスティーヌ・ダーエ役に抜擢、ロイド・ウェバーによる流麗な音楽、怪奇ものでありながら怪人を中心としたラブ・ロマンスや演出などにより今でも多くの人々の人気を集めている。劇団四季ではこちらのバージョンを演じているのだが、英語以外のアンドリュー・ロイド・ウェバー版公演は劇団四季が初演した1988年4月29日が最初である。ダブルキャストや代役もロイド・ウェバー版でよく起用される。
1991年にはアーサー・コピット&モーリー・イェストンによる舞台版『ファントム』が初演。だが、この作品は当初、一足先にロンドンでアンドリュー・ロイド=ウェバー版が大ヒットしてしまったがためにスポンサーが付かなくなり、資金的な意味で製作する余裕がなくなってしまった。その為、脚本をテレビドラマように修正してアメリカのテレビ局にてテレビドラマとして放送され、ようやく放送されたという経緯がある。宝塚歌劇団ではこちらのバージョンで公演している。
初のテレビドラマ版は1960年、アルゼンチンで放送された『El fantasma de la ópera』と思われる。以降、アメリカやブラジルでも製作されるのだが、前述の通り、1990年に製作された、バート・ランカスター主演による『The Phantom of the Opera』は後に「ファントム」として公演されているので、こちらが比較的知名度が高いと思われる。日本ではNHKが日本独自の編集を施した1990年のドラマ版のみが唯一、日本でオンエアされている。
この手のものは著作権などの理由で敬遠されがちだが、地味に様々な動画が投稿されている。特にこのりとふるぅふぃが歌う「The Point of No Return」のカバーは現在、完成度の高さゆえに9万再生に迫る勢いで再生されている。他にもVOCALOIDカバーやフィギュアスケート、プロミュージシャンのカバーなど多岐に渡る。
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最終更新:2024/05/01(水) 18:00
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