張角(Fate)とは、スマホゲーム『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァントの一騎である。クラスはキャスター。
CV:千葉繁
イラスト:カワグチタケシ
サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。
「是なるは天下の乱れを正すべく南華老仙より授けられし救世の秘術…即ち太平要術なり!」
2022年6月1日21時30分より配信されたメインストーリー第2部第6.5章『死想顕現界域トラオム』にて初登場したキャスタークラスのサーヴァント。6月8日のピックアップ召喚にて本実装された。レア度は☆3。ピックアップ終了後はフレンドポイント召喚にて恒常的に入手可能となる。気合いの入ったモーション、大御所声優、低レアとは思えない高性能からレア度詐欺の声も散見される。絵師はFGOのコミカライズ担当のカワグチタケシ氏、声優は千葉繁氏。どちらもFGOのキャラクターを初めて担当した人物である。
元ネタは三国時代の幕開けとなった黄巾の乱にて、腐敗した後漢王朝を倒すべく反乱を起こした黄巾党の首領。生前は太平要術と呼ばれる妖術で様々な奇跡を起こした事からキャスタークラスでの現界となった。見た目はお爺さんだが権謀術数に優れ、柔和な性格の下で様々な策謀を張り巡らす底の知れない存在。
戦闘では太平要術を主体に戦う。竜巻、轟雷、雹、火計による炎などスナック感覚で天変地異を引き起こす。また黄巾傀儡兵と呼ばれる人形の操作にも長けている。スキルを使用すると即興で薬を作る神業を披露。世界や万民の平和を求める善なる意識を持つが、そのためには手段を選ばない性格をしており、必要であれば宗教も暗殺も卑怯な策も利用する。黄巾の乱を引き起こした事も正しいと確信していて反省や悪びれる様子は見られない。混沌・善属性を持つ所以である。一方で賊の扱いを受ける信徒を「誤った世を正すべく立ち上がった、勇気ある普通の民であった。賊扱いは可哀想じゃ」と憂慮している事から、仲間に対する情は普通にあるようだ。絆を深めていくとマスターをどさくさに紛れて黄巾党へ入信させようとするお茶目な一面も。妖術だけでなく製薬の学もあり、医療系サーヴァントに対する専用の台詞が用意されている。また志半ばで病死した来歴から病気への警戒心が強い。
FGOには陳宮、諸葛孔明(エルメロイⅡ世)、司馬懿(ライネス)といった三国時代に関するサーヴァントが実装されていて彼らに対する専用台詞も存在する。しかし張角が決起した時期と彼らが名を上げる時代は大きくかけ離れているため、面識は無いようだ。一応、黄巾の乱には曹操軍の一員として陳宮が参加しているのだが、この時は無名に等しかった。ちなみに呂布や赤兎馬への言及は無い。
スキル1の「天公将軍」は黄巾の乱にて自身が名乗った名前。ちなみに弟の張梁は人公将軍、張宝は地公将軍と名乗っている。スルキ2の「大賢良師」も張角が自称したもの。こちらは反乱を起こす前から名乗っていて、太平要術を使って病人の治癒活動を行っていた時の自称。スキル3の「太平要術」は張角が操る妖術の名前。張角が若かりし頃、山菜を採りに山へ入った際に南華老仙という人物に出会い、授けられた太平要術3巻を読んで得たという。宝具「蒼天已死、黄天富立(そうてんすでにしす、こうてんまさにたつべし)」は黄巾党のスローガン。
『トラオム』では、復讐界域の副将兼参謀として登場。首領クリームヒルト(Fate)の側近を務めながら王道界域及び復権界域との戦争を遂行する。復讐界域が成立した時から既に現界していたらしく、女王クリームヒルトに並ぶ最古参のサーヴァント。サーヴァントが一般兵として使役される『トラオム』では並大抵のサーヴァントが真名すら覚えて貰えない有象無象の存在となるが、張角はその中において頭角を現し畏敬の念を抱かれている。こと妖術に関しては右に出る者はいない。その辺のキャスターが繰り出す魔術は全て張角に読まれ、容易に葬られてしまう。また復讐界域全体には張角による網が張られており、怪しい動きをする者や裏切り者が出た場合はすぐに探知される。この網は並みのキャスターではその構造や弱点を探る事すら出来ない強力無比なものである。砦の防衛には奇門遁甲の術を張り、知識無しに踏み込んだ侵入者を労せず殲滅する。まさに攻守ともに隙が無い化け物。他にも卜占(ぼくせん)と言う占いを得意としており、キャスターの予知系能力に匹敵する驚異の的中率を誇る。個人的な占いから攻勢の日取りまで幅広く活用されている。
実力面においても優秀で、襲撃してきたサーヴァントの一団をたった一騎で撃退。それでも直接的な戦闘能力は低いとされるが、その欠点を補って余りある適応力が武器と言える。また彼が作り出す強化礼装は戦果を挙げたサーヴァントの褒美として配当されている様子。実力のみならず知略にも優れ、クリームヒルトですら窺い知れない水面下にて十重二十重に策謀を巡らせる。故にクリームヒルトが持つ真の実力をも把握しており、張角を担ぎ上げて女王への反乱を企図した無名のサーヴァントを始末している。自爆装置を「男のロマン」と言うなど普段は気さくな爺さんだが、冷酷な一面が強すぎるためか「いざとなったらすぐ裏切りそう」と部下から思われており、ちょっと傷ついている。
普段は首都に身を置いているが、時折兵を率いて復権界域へ外征。兵を統率する指揮能力も高く、万が一敗北した時は損害を出さずに上手な撤退を行い、張角自身は一度も負傷した事が無いなど将としても有能である。これらの要素から事実上もう一人の王と言われる。「彼の宝具や術以上に厄介な武器は、張角という人物が備え持った知性に他ならない」とはホームズの評。このためカルデアから名指しで暗殺対象にされたほど。
詳しくは張角を参照。
冀州鉅鹿(きしゅうきょろく)郡に生まれる。『正史』においては幼少期や青年期の記録は一切なく詳細不明。SLG『三國志』シリーズでは黄巾の乱時は45歳と設定され、FGOにおいては全盛期がお爺さんに設定されているが、生年が分からないので本来は年齢不詳と言わざるを得ないのが実情。後世の『三国志演義』では、若かりし頃は科挙の合格を目指した秀才だとしている。しかし、当時の後漢王朝は腐敗し切っていて官位が大金で買えるトンデモない時代であり、貧しい張角には手も足も出なかった。ある日、山へ山菜を採りに行った時に南華老仙(于吉とも)から太平要術3巻を授かり、病気を平癒させる術や天候操作する術を獲得。これを機に「大賢良師」を名乗り、道教の一派である新興宗教太平道を興す。弟の張宝や張梁とともに医療を受けられない貧しい人々に符水と呼ばれる符を溶かした水を与えて回った。こうして貧しい人を中心に信徒を増やしていったが、中には乱れる世の中に不安を覚える大商人や宦官も入信していて彼らの寄進が太平道の資金源となった。やがて張角は信者同士の村を作って独自のコミュニティーを形成させる。約10年あまりの活動で信徒は数十万に達し、勢力は8つの州にまで広がったため彼は信徒を36の方(現代で言う教区)に分け、その1つ1つに渠師(きょし)という指揮官を置いて軍事組織化。
腐敗した後漢王朝を倒して黄天の世を作るため、張角は密かに決起の準備を始める。光和7年(184年)3月5日に首都洛陽を襲撃する予定を立て、その下準備として腹心の馬元義を政治中枢の宦官を抱き込む目的で洛陽に潜入させた。しかし彼の部下だった唐周が裏切り、皇帝直属の宦官に密告した事で計画が露呈。馬元義は車裂きの刑となって無残な最期を遂げた。腹心の死に悲憤した張角は計画を約1ヵ月前倒しして決起し、2月に黄巾の乱を起こす。そして自らを天公将軍と名乗った。総勢36万の信徒が各地で一斉に蜂起するとともに現地の太守や役人を殺害。対応すべき後漢王朝は宦官と外戚の対立で身動きが取れず、波才率いる潁川黄巾軍が討伐軍の朱儁を、本拠地広宗の黄巾軍が董卓を破るなど優勢に戦いを進めた。しかしここから状況が急激に悪化する。間もなく張角が病床に伏せてしまったのである。代わりに張宝が総指揮を執った。更に皇甫嵩の働きで宦官を追放して内輪揉めを止め、官位の売買で巨万の富を得ていた霊帝を資金源にする事で数万規模の討伐軍が誕生。その中には後に勇名を馳せる曹操や孫堅、劉備たちの姿もあり、今度は黄巾軍が敗退を重ねる事になる。
そして決起から僅か8ヶ月後に張角が病死。指揮は弟の2人が引き継いだものの、教祖を失った黄巾党は一気に旗色が悪くなり、張梁と張宝も討たれて184年内に収束へ向かっていった。一度は棺に入れられた張角の遺体を討伐軍が暴き、痛めつけられたのちに首を洛陽の木に置かれて晒された。しかし黄巾の乱が平定された後も各地で100万以上の残党が潜伏・決起しており、後漢王朝の権威は完全に失墜した。
こうして黄巾の乱は失敗に終わったが、後漢王朝を終焉に導いて三国時代の幕開けを行う大役を張角は担った訳である。
蒼天已死、黄天當立(そうてんすでにしす、こうてんまさにたつべし)
ランク:A / 種別:対軍宝具 / レンジ:1~100 / 最大捕捉:500人
黄巾の兵たちが掲げたスローガン、反乱の題目の名を冠した宝具。漢帝国に対して最初に起こった民たちの明確な反乱行動という、大きな時代のうねりそのものの具象化。わかりやすくは張角たち兄弟が操ったと言われる天候操作の妖術が起動し嵐、雷鳴、雹、霧などの大規模対軍攻撃が行われる。また黄巾の操作術で支配下においた傀儡兵、あるいは農民たちの行動操作も可能であり、組み合わせることでたとえ官軍に対しても真っ向から立ち向かうことが可能となる。
メインシナリオ2部6.5章「死想顕現界域 トラオム」にて実装。
恒常 星3キャスター。カード構成はQ2A2B1(黄色いカードはありません)。
低すぎる攻撃力を搦め手で補うアクロバティックジジイ。中でも特筆すべきは黄天の奇跡とも言うべき天候操作。スキル3の「太平要術」は自身のNPをチャージするとともに確率で4種類のフィールド特性を付与するという、今までにない奇特なスキル。内訳は「森」「炎上」「陽ざし」「水辺」。フィールドの環境を強引に変えられるため、これら4種の特性にバフが掛かるサーヴァントとの相性が良い。特に森特性へのバフを持ちながら自力で森属性に出来ないジャガーマンにとっては救世主。入信不可避。フィールドの環境を変えた状態で宝具を使用すると、それぞれの特性に対応したデバフを敵に与えられる。ただし欠点もあり、確率での付与のためどうしても運に左右される事、張角が倒されたりオーダーチェンジされると効果が切れる(加えて張角の生存能力が低い)事が挙げられる。
| 保有スキル | |
|---|---|
| 天公将軍:B- (CT7→5) |
味方全体のQuickカード性能をアップ[Lv.](3T) &Artsカード性能をアップ[Lv.](3T) |
| 大賢良師:A (CT7→5) |
味方単体のスター集中度をアップ[Lv.](1T) &クリティカル威力をアップ[Lv.](1T) &弱体状態を解除 |
| 太平要術:EX (CT8→6) |
自身のNPを増やす[Lv.](30→50%) &確率でフィールドを〔森〕特性にする状態を付与(3T) &確率でフィールドを〔水辺〕特性にする状態を付与(3T) &確率でフィールドを〔陽射し〕特性にする状態を付与(3T) &確率でフィールドを〔炎上〕特性にする状態を付与(3T) |
| クラススキル | |
| 陣地作成:B | 自身のArtsカードの性能をアップ |
| 道具作成:B | 自身の弱体付与率をアップ |
| アペンドスキル | |
| EX攻撃強化[Lv.]/NPチャージ[Lv.]/対キャスター特攻[Lv.] | |
| 蒼天已死、黄天當立(そうてんすでにしす、こうてんまさにたつべし) | |
|---|---|
| カード種別:Quick | ランク:A |
| 自身の宝具威力をアップ(1T)<OCで効果アップ> +フィールドが〔森〕特性の時、敵全体のQuick攻撃耐性をダウン(3T) +フィールドが〔水辺〕特性の時、敵全体のArts攻撃耐性をダウン(3T) +フィールドが〔日射し〕特性の時、敵全体のBuster攻撃耐性をダウン(3T) +フィールドが〔炎上〕特性の時、敵全体のクリティカル発生率をダウン(3T) +敵全体に強力な攻撃[Lv.] |
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最終更新:2025/12/12(金) 02:00
最終更新:2025/12/12(金) 01:00
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