唐揚げレモン戦争とは、唐揚げをこよなく愛する者たちによる仁義無き戦いである。
概要
日本全国の食卓テーブル(特に鶏の唐揚げを提供する飲食店)で発生する食べ物戦争。
主題は「鶏の唐揚げにレモンをかけるか否か」。類似に「酢豚パイナップル戦争」がある。
御存知の通り飲食店で提供される鶏の唐揚げには、基本的に付け合わせでレモンの欠片が付いてくることが多い。酸味の強いレモンの果汁は唐揚げの油っこさを中和する効果があるのだが、このレモン果汁を唐揚げにかけるという行為を巡って、いい大人達がYes/Noの大論争を繰り広げてしまうことがある。既にネット上では現在進行形で言い争っている人、あるいは言い争いをした人の不満や愚痴が散見され、肉汁のような油臭い血腥い戦いを確認することができる。(※誇張表現があります)
しかもただの論争と侮るなかれ。主戦場となる食卓テーブルは居酒屋である場合が多く、居酒屋は仕事を終えたサラリーマンや、部活を終えた学生などが飲み会するために集まる場所である。それらのコミュニティには当然「上司・部下」「先輩・後輩」の上下関係があることだろう。想像してみて欲しい、
もし部下あるいは後輩が、上司あるいは先輩が「レモンをかけない派」であることを知らずに、唐揚げにレモンをぶち撒けたらどうなるか。下のイラストのようになる(かもしれない)
……そう、この問題は最悪パワハラやイジメにも発展しかねない闇深い問題なのだ。(※筆者の想像です)
人間関係をブレイクし、果てにはリアルファイトにも発展しかねないこの食べ物戦争。その問題は一体どこにあるのだろうか?
かける派・かけない派の主張
レモンをかける派
- レモンが好きだから
かける派の中でも大多数と思われる主張。レモンが嫌いなのにかける奇特な人間はそうはいないだろう。もちろん、あくまでも調味料として好きなだけで、丸かじりしたいほど好きというわけではない人は当然存在する。
- 唐揚げを食べやすくしたいから
唐揚げは知っての通り、油分が多い食べ物である。「油っこいのはちょっと苦手…」という人にとって、油っこさを中和してさっぱりとさせるレモンは、唐揚げを美味しく食べるための大切な調味料なのだ。また酸味は口の中をリセットする効果もあるので、ちょっと食べ飽きてきたな…と感じ始めたときの口直しとしてレモンをかける人もいるようである。
- 使わないのがもったいないから
使われなかったレモンは、当然ながら廃棄される運命にある。もったいない精神を宿している多くの日本人にとって、食べ物を無駄にするのは忌避を感じることだろう。「どうせ誰も使わないなら自分が…」という理由で、ほぼ独占する形でレモンを使い切ってしまう人もいるようだ。またそうでなくとも、最後に残ったレモンをもったいないからと言ってそのまま食べる人もいる。
レモンをかけない派
- レモンが嫌いだから
かけない派の中でも大多数と思われる主張。レモンどころか酸味自体が苦手という人もいる。そもそも酸味というのは生物が嫌う味の一つで、その理由は食べ物腐敗のシグナルだからである。そのため赤ちゃんの時点で既に「酸っぱい食べ物は危険」という刷り込みがされており、最初は必ず拒否反応を示すようになっている。では「酸味が好きな人はおかしいのか?」と言われればそうではなく、様々な食べ物を食べることで酸味に慣れ、次第に好きになっていくのだそうだ。
- 唐揚げのそのものの味を楽しみたいから
唐揚げは食べた時に染み出す肉汁とその旨味が人気の秘訣であり、かける派・かけない派問わず、それを楽しみにして唐揚げを頼んでいることだろう。しかし強烈な味である酸味はその旨味を抑制し、口の中を酸味一色で染め上げてしまうため、せっかくの唐揚げの美味しさが損なわれてしまうことになる。またレモンをかけると表面が濡れるため、唐揚げのサクサク感も失われてしまうことになり、食感を楽しみにしている人にとっても許せない行為のようだ。
- レモンを絞る行為が不潔だから
レモンよりも「レモンを絞る」という行為に嫌悪感を抱く人も少なからず存在する。付け合わせのレモンは欠片であることが多いため、レモン絞り器のような道具が付いてくることは殆ど無く、大抵の場合は素手で絞ることになる。この「他人が素手で絞ったレモンがかかっている」ということに不潔感を感じ、食欲失ってしまう人がいるようだ。ただ、このような人は自分でかける分には問題ないので、先に絞らせるようにすればトラブルを抑えることができる。
結局のところ何が問題なの?
身も蓋もない結論になってしまうが、レモンをかける・かけないは本人の好みである。「口にあった食べ方」というのは人の数だけ存在するため、人の食べ方に一々目くじらを立てるのは(余程のマナー違反でもない限り)無粋としか言いようがない。食べ方を論争するあまり食事が不味くなってしまうようでは本末転倒である。
重要なのはレモン自体が問題なのではなく、周囲の同意を得ずにレモンをかけることが問題なのだ。
やってきた唐揚げにいきなりレモンをかけることは、その場全員に「レモンをかけた唐揚げ」を食べることを強要することに他ならず、反発を招くのは当然のことと言えよう。これは唐揚げレモンの事例に限らず、周囲の理解を得ないことはあらゆる紛争の火種となる行為なのである。
そもそも何をかけるべきなのか?
唐揚げにかけるのはレモンだけにあらず。唐揚げに合う調味料は多数存在する。以下にレモンを含めた様々な唐揚げ用の調味料を列挙するので、自身がどの派閥なのか確かめてみよう。
調味料単品のみならず、組み合わせによって味付けは無限大。ちなみに一般社団法人日本唐揚協会の調査によると、食べ方の一位が「レモン」、二位が「素のまま」、三位が「マヨネーズ」のようである。
各派閥のキャラクター
唐揚げレモン派
- 陽夏木ミカン(まちカドまぞく)
無類の柑橘類好きで、唐揚げに限らず料理と見るやレモン汁をぶっこむ連続柑橘魔。 - 南雲一鷹(スーパーロボット大戦L)
かける際には周囲に確認を取る良い子。 - 水木香恋(怪人開発部の黒井津さん)
「このあいだ、他人の食べる分まで唐揚げにレモンかけて怒られました」 - 榊夏来(アイドルマスターSideM)※確定ではないが疑惑大
アニメ13話で、「タバスコをかけるのは自分で取ったものだけにしてください」という話の流れから「レモンはどうかな?」と発言。そのあと別のメンバーが唐揚げを食べるシーンがあり、唐揚げにもレモンをかけようとしていた疑惑がもたれている[独自研究]。
唐揚げレモン否定派
- ウガルル(まちカドまぞく)
「肉にレモンあり得なイ!!」とのこと。
余談
- Splatoon2(ゲーム)にて、「からあげにレモンかける?かけない?」のテーマでプレイヤーが分かれて戦うイベントが行われた。結果、かけない派が勝利。ただし投票自体は53.59:46.41でかける派が多かった。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
- 唐揚げ
- レモン
- 食べ物戦争の一覧
- きのこたけのこ戦争:日本で行われている最大規模の食べ物戦争
- 今日も日本は平和です
- レモンだ?貴様この野郎
- Lemon(米津玄師)
- 大松「唐
揚げにレモンかけておいたぞ」
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