北九州市交通局は、福岡県北九州市若松区東小石町3番1号に本部を構える公営バス事業者。
かつては鉄道事業も行っていた。
概要
1929年、『若松市交通局』として発足し、市営バスの運行を開始。
1936年からは路面電車の運行を開始したが、なんとこの路面電車は貨物専用線であった。
1975年に廃線となるまで、旅客輸送は一切行わなかった。
1963年に若松市は、八幡市・戸畑市・小倉市・門司市と合併し現在の北九州市が誕生。若松市は北九州市若松区となる。
それに伴い、若松市交通局も北九州市交通局と名称を変更した。
現在では名前こそ北九州市交通局であるが、営業エリアは旧若松市エリア(現若松区エリア)のみに路線を展開している。
それ以外の北九州市内の路線バスは西鉄バスが牛耳っている状態である。
かつては高速バスも運行しており、市バス向田営業所・折尾駅・西鉄バス黒崎BC(黒崎駅近所)~北九州空港を結ぶ路線を西鉄バスと共同運行していたが、撤退し現在は西鉄バス単独運行となっている。
営業拠点
IC乗車券
現在はnimocaが導入されており、Suicaを始めとした交通系ICカード相互利用に対応している。
ひまわりICカード
2001年から、北九州市交通局専用のIC乗車券「ひまわりバスカード」を発売開始。九州エリアでは最も早くIC乗車券を導入した公共交通機関であった。
なお、券そのものはFeliCa規格ではあるが、日本鉄道サイバネティクス協議会が策定したサイバネ規格に準拠していない。そのため、サイバネ規格に準拠する他鉄道・バス事業者(Suicaやnimoca、SUGOCA、はやかけん等)のカードの受け入れも当然ながら不可能であった。
ハッキリ言って、時期尚早すぎたのである。Suicaと同規格に乗っかっておけばこういうことにはならなかった。
もし仮にサイバネ規格対応のカードシステムに置き換えるとしたら、これまでのカードを廃棄するなどの大胆な改革が必要である。国内の他事業者は入れ替えたとこともある(例として山梨交通バスの本社管轄路線は自社独自ICカードを廃してPASMOに入れ替えた)が、北九州市交通局にはそんな予算は到底見込めないので当面の間は全国IC相互利用サービスに加盟することは無いだろう。
回数券(とは言うものの実態としては残高プレミアム付きのプリペイド券)・一日乗車券・定期券の3種類が存在していた。
回数券は1000円~1万円、1000円単位の10段階でチャージが行え、10~15パーセントのおまけ(プレミアム分)が付く。
一日乗車券は大人一日700円、小児一日350円で権利を購入し、1枚のカードにつき最大35日分をストックしておけるのが特徴。
定期券は通勤・通学の一般的な定期券もあれば、持参人式(指定区間内は乗り放題で、名義人≠使用人でもOK)、片道定期券(その名の通り片道利用のみ、価格は半額)、一括契約(企業・団体で5枚以上同時購入することで1枚あたりの価格を更に割り引く)、地域フリー(2区定期券の料金で指定したエリア乗り放題のおトクな定期券、名義人≠使用人でもOK)、全線定期券(その名の通り全線乗り放題、価格は12区定期券と同額で、北九州市交通局には最大16区迄存在することから長距離ユーザーが最も得する定期券。名義人≠使用人でもOK)というユニークな券も存在した。
結局2021年にひまわりバスカードを廃止して、nimocaに置き換えられることになった。2021年7月26日を最後にひまわりバスカードの回数券・一日乗車券が廃止(小型バスは一足早く同年6月30日で利用終了)。定期券も翌日から提示するだけで事実上紙同然に。
そして10月30日からnimocaが使用開始となり、晴れて北九州市交通局もnimoca事業者となった。
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