SUGOCAとは、JR九州(九州旅客鉄道)が発行し、2009年3月1日からサービスを開始したICカード乗車券である。
概要
Smart Urban GOing CArdの略で、九州弁で「すごい」を表す「すごか」に掛けている。非常に素敵な名前で各所からの大きな反響を呼んだが、同じく九州の福岡市交通局はさらにその上を行く素敵ネーミングで対抗した(はやかけん)。
2009年2月1日から応募者1000人のみでのモニター試験開始し、2009年3月1日から正式なサービスを開始した。
供用直後は北部九州のみ使用可能で、2010年3月13日にJR東日本のSuica・福岡市交通局のはやかけん・西日本鉄道のnimocaとのIC乗車券及び電子マネーの相互利用が可能となった。
また、2011年3月5日にはJR西日本のICOCA・JR東海のTOICAとの相互利用も筑肥線姪浜駅~西唐津駅間を除き可能となるとともに、JR西日本が管理を行う下関駅も利用可能となった(現在はどちらも利用可能である)。
2012年12月1日より、新たに長崎県、鹿児島県で利用可能になった。ただし、長崎県は長崎地区、鹿児島県は鹿児島地区として扱い、福岡県・佐賀県・大分県・熊本県での相互利用は不可。また、福岡県、大分県、熊本県は利用可能区間を拡大し使用可能となった。これにより、九州内では宮崎県のみ利用できない状況が続いていたが、宮崎地区にもついにSUGOCAが導入されることになり、2015年11月14日より導入された。
2024年10月3日から長崎県の佐世保地区も利用可能となった(福岡県・佐賀県との行き来は可能だが、長崎地区との行き来は不可)。
2015年10月には北九州高速鉄道(北九州モノレール)でもサービスが開始された。名称はmonoSUGOCAで、東京モノレールのモノレールSuicaや熊本市電のでんでんnimocaと同じく、サブネーム付きのOEMカード的な存在となる。
また、路線は無いがJRグループの地域区分としてはJR九州のエリアである沖縄県にはJR九州沖縄支店があり、『沖縄特別デザイン』のSUGOCAを販売していた。沖縄県内唯一のJR券売機で乗車券と同じように購入することができた(2017年3月販売終了)。沖縄県内の交通系ICカード『OKICA』とは相互利用できないため、ゆいレールやバスで使用はできないものの[1]沖縄県内でもJR九州系列のホテルやドラッグストアなどSUGOCAが利用できる施設やお店がある。
マスコットキャラクターは「カエルくん」(メインキャラクター)と「時計くん」。キャラクターのデザインはロドニー・A・グリーンブラッド(※)の手によるものである。設定ではカエルくんと時計くんは友達であり、カエルくんには家族やガールフレンドがいる。それらのキャラクター達もキャラクターデザインが成されている。
※ロドニー・A・グリーンブラッド
アメリカ出身のイラストレーター。代表作にゲームソフト「パラッパラッパー」シリーズのキャラクターデザインなどがある。
ちなみに、SUGOCAの裏面には「JK」から始まる英数字が記されているが、この「JK」は「JR九州」の略である。ただし、一般的なJR九州の略称は「JQ」となることが多い。
現在の利用可能路線(JR九州)
「福岡・佐賀・大分・熊本エリア」、「長崎エリア」、「鹿児島エリア」、「宮崎エリア」の4つのエリアに分けられている。これらのエリアをまたがって利用することはできない。
福岡・佐賀・大分・熊本エリア
- 鹿児島本線・・・門司港駅~八代駅
- 長崎本線・・・鳥栖駅~江北駅(臨時駅バルーンさが駅を含む)
- 佐世保線・・・江北駅~佐世保駅
- 大村線・・・早岐駅~ハウステンボス駅
- 筑肥線・・・姪浜駅~唐津駅
- 唐津線・・・唐津駅~西唐津駅
- 香椎線・・・西戸崎駅~宇美駅
- 篠栗線・・・桂川駅~吉塚駅
- 筑豊本線・・・若松駅~桂川駅(福北ゆたか線・若松線全区間)
- 日豊本線・・・西小倉駅~幸崎駅
- 山陽本線・・・下関駅~門司駅
- 豊肥本線(熊本方面)・・・熊本駅~肥後大津駅
- 豊肥本線(大分方面)・・・中判田駅~大分駅
- 久大本線(久留米方面)・・・久留米駅~善導寺駅
- 久大本線(大分方面)・・・向之原駅~大分駅
特例
以下の区間は乗車・下車することはできないが、通過すること(エリア内で乗車し、途中下車なしでエリア内まで通り抜けること)は可能である。
- 日田彦山線・・・城野駅~夜明駅(ただし田川後藤寺駅〜夜明駅間は通過利用は不可)
- 後藤寺線・・・新飯塚駅~田川後藤寺駅
- 筑豊本線・・・桂川駅~原田駅(原田線全線)
- 久大本線・・・善導寺駅~向之原駅
- 豊肥本線・・・肥後大津駅~中判田駅
※ただし城野駅、新飯塚駅、桂川駅、原田駅、善導寺駅、向之原駅、肥後大津駅、中判田駅では乗車・下車可能
また、特例区間を利用しなくても、特例区間を経由して運賃計算したほうが安くなる場合は特例区間経由での料金となる。
例:大分駅→久留米駅を日豊本線・鹿児島本線経由で利用した場合、通常の運賃は4,400円(営業キロ234.2km)であるが、久大本線経由での運賃は2,860円(営業キロ141.5km・擬制キロ155.7km)であるので、久大本線経由の利用とみなして料金は2,860円となる。
なお、唐津駅~(唐津線経由)~久保田駅間はエリア内の乗車・下車であっても利用することはできない。
長崎エリア
鹿児島エリア
宮崎エリア
JR九州以外での利用可能路線
北九州モノレール[2]
また、交通系ICカード全国相互利用サービスにより、「Kitaca」「Suica」「TOICA」「ICOCA」「PASMO」「Manaca」「PiTaPa」「はやかけん」「nimoca」などの各エリアでも利用可能。
関連動画
関連項目
関連リンク
脚注
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