概要
原産地はアフリカ東北部で、エジプトでは紀元前から栽培されていたともいわれている。
日本に入ってきたのは明治時代。当時はその青臭い香りや独特のぬめりがあまり受け入れられず、
沖縄などのあたたかい地域でのみ生産・消費されていた。
それが昭和30年代頃に全国に普及し、現在ではさまざまな料理に使われ広く食べられている。
「オクラ」というと、どうしてもあの食用の果実のことを思い浮かべてしまうが、オクラは実は花を咲かす植物でもある。
そのレモンイエローの大輪の花は野菜の花の中で特に美しいといわれており、
「花オクラ」といって食用にもされているのである。
アフリカ原産なので暑さに強く育てやすいといわれているが、その反面、寒さには弱い。
わずかな霜でも枯れてしまうので、日本では一年草として栽培されている。
(熱帯では、多年草として栽培されている)
日本の主な産地は高知県・鹿児島県・沖縄県などで、国産が減少する冬になると、
フィリピンやタイから輸入している。
成分と食べ方
オクラの特徴といえば、なんといってもあのぬめぬめした粘り気だが、この粘り成分の正体は、
食物繊維のペクチンや多糖類のムチンなどで、整腸作用のほか、血液中のコレステロールを減らしたり、
たんぱく質の消化を助けたりする働きがある。
そのほかにもオクラには、ビタミンA・B群・C、カルシウム、ミネラルなど栄養素が豊富に含まれており、
夏バテを防止したり、免疫力を高めたり、骨の形成を助けたりする効果があるのだ。
こうした栄養素をより効果的に摂取するためには、生で食べるのがよいとされている。
サラダにしたり、そばやそうめんなどの薬味として使ったり……美容目的の方は、納豆と混ぜて食べるのもいいだろう。
生はちょっと、という方は、茹でて食べるとよい。ただし、茹ですぎると栄養成分がなくなるので、
茹で時間は1分程度にしておくのがおすすめである。
関連動画
- 0
- 0pt