ストリートファイターⅡ’レインボーとは、1992年にCAPCOMから発売された大人気格闘ゲーム「ストリートファイターⅡ’」の海賊版の総称である。
概要
名前の由来はプログラムの改造の影響でタイトルロゴの色が虹色のように見える事から。
当時はよくあったアジア系発のコピーゲームの一種で、様々なプログラムが書き換えられている影響で以下のような挙動が起こる。
- スタートボタンを押す事でキャラチェンジが可能。
- 百列張り手など一部必殺技と波動拳が同時に出る。
- 一部必殺技などの性能が弱中強で大きく変わる。
- 上述に伴い多数の永久ガード(=即死)や永久ハメ、追跡不可能な逃げなどが存在する。
このような粗悪なコピー品は本来ならば話題にもならずに消えてしまうものだが、当時の格闘ゲーム界隈の隆盛が極まっていたこと、対戦ゲームというジャンル故にそこそこ楽しめてしまうことから、多数のゲーセンでの稼動が確認されている。
しかしブランドイメージの低下を恐れたカプコンが、公式のバージョンアップ版である「ストリートファイターII'TURBO」を開発。
海賊版を稼動させているゲーセンには今後一切自社製品を入荷させないという条件を突きつけ、海賊版を一掃したという。
ほとぼりが冷めた現在でも秋葉原レジャーランド2号店(Nin1筐体)、トライアミューズメントタワー秋葉原で稼動しており、後者の店では大会が開かれている。詳しくは「裏塔劇」の項目を参照。
余談
噂を耳にしたスタッフがどんなものか見てやろうと実際にゲームの基盤を入手し、試しに遊んでみたところそのあまりのめちゃくちゃっぷりに笑っていた一方、作った側の視点から見てプログラム的に不自然な挙動を確認。
興味を持ったスタッフによってプログラムを逆に解析した結果「ゲーム性を大きく損なわずゲームスピードを加速化させるコード」という開発も想定していないコードを発見することとなった。
そしてこのコードを実際に使用して作られたゲームが「ストリートファイターII´TURBO」である。
亜種
降龍
名前の由来はタイトルにでかでかと表示されるタイトルロゴから。
とにかく色んな技から波動拳がいっぱい出るのが特徴。当時のコロコロなどで格闘ゲームマンガのネタにされた「波動昇竜拳」や「乱舞波動拳」の元ネタはおそらくこれ。
屠龍
見た目も性質もそちらと変わらないが、こちらは追加でどこからでも必殺技でキャンセルが可能になっていたりガードキャンセルで必殺技が出せたりと現代の格闘ゲームに存在する要素を持っており、よりコンボゲーチックな感じに仕上がっている。
関連項目
親記事
子記事
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兄弟記事
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