ピーク・フィンガーとは、漫画『進撃の巨人』に登場するキャラクターである。
※本記事には同作に関するネタバレが含まれます。
概要
諫山創による漫画作品『進撃の巨人』に登場するキャラクター。長い黒髪の女性。
「マーレの戦士」と呼ばれる集団の一員。そのメンバーはそれぞれが巨人の力を継承しているが、彼女の場合は「車力の巨人」と呼ばれる、持続力に優れた4足歩行の巨人の力を継承している。
人間の姿で初登場したのは同作でも後半に入った「マーレ編」においてだが、「車力の巨人」の姿ではそれ以前から登場している。ただし、作者諫山創の中ではその初期の頃に登場した「車力の巨人」の人間形態はこの女性キャラクターとは全く別の容姿の人物(曰く「巨人化したときの顔とほとんど変わらないおっさん」が)が想定されていたとのこと。人間としての登場する際のネーム時点まではおっさんのままだったが、原稿として仕上げるときに急遽女性に変更したらしい。その影響か、彼女の人間としての姿の初登場以前と以後では、漫画の作画における「車力の巨人」の外見描写が異なっている。
巨人のときにはかなりの異形であり、また上記の経緯のようにあやうくおっさんになるところだったキャラクターなわけだが、そういった事情とは裏腹にキャラクターデザインはかわいい。ちなみに作中でも複数の男性が彼女に魅了されたらしき描写があるので、作中の設定としても外見に優れていると思われる。
どことなくダウナー系な雰囲気を漂わせているが、「こっちの方がしっくりくるんだ」などと言いつつ四つん這いで歩いたり、真面目な話をしている会議中にも犬か猫のようにソファーの上でうつぶせに丸まっていたりと、ややもすると奇矯とも取れる行動をとることもある。しかし振る舞いが奇抜であっても実際には聡明な人物らしく、その会議においても的確な発言をして「さすがピークちゃんだ」と称賛されたりもしている。
かわいい容姿や少し変わった性格・行動のためか、人気ランキングなどの結果を見ても『進撃の巨人』のファンから割と人気があるようだ。
マーレの戦士
「始祖ユミル」の血を受け継ぐエルディア人の一人。大国「マーレ」においては(そして作中の多くの他の国でも)大半のエルディア人は巨人に変身し得る「悪魔の末裔」として忌み嫌われており被差別民族扱いになっている。しかしマーレに忠誠を誓う「マーレの戦士」として認められれれば、マーレが管理している巨人の力を受け継いで戦争に駆り出される代わりに「名誉マーレ人」の扱いになる。ただし巨人の力を受け継いでから13年で死亡する。このタイムリミットは「任期」と呼ばれる。
ライナー・ブラウン、ベルトルト・フーバー、アニ・レオンハート、マルセル・ガリアード、ポルコ・ガリアードなどと同期の「戦士候補生」として少女のころから訓練を受けており、最終的に「マーレの戦士」に選出されて「車力の巨人」の力を継承した。
「車力の巨人」は様々な装備を付け替えることで多様な任務に就くことができるが、その装備の中には「兵士が中に入ったトーチカ」を背負うようなものもあり、その兵士ら「パンツァー隊」のメンバーたち(いずれも若そうな男性)からは「ピークさん」と呼ばれ慕われている。ただし彼らと偶然出会ったときにメンバーのうちの一名に抱き付いた際には、立ち去るピークの後ろで他のメンバーが顔を赤らめたその一名を恨めし気に睨んでおり、いわゆる「オタサーの姫」のような状況にあるようだ。
作中で本人が語ったところによると、彼女がマーレの戦士になったのは「たった一人の家族である父にまともな医療を受けさせるため」であるとのこと。ただしそれで父の命は延びたが、彼女に「任期」が残されていないことを知った父は悲しみに暮れているという。
つまりマーレの思想に心から共鳴して戦士を志したわけではなく、父のためという現実的な目的があって戦士になった親孝行娘。実際のところはマーレを信じてはいないしエルディア人の解放を願っている。……が、一緒に戦ってきた仲間を思う気持ちの方が強いため、エルディア人の救済を謳う者たちの思想になびいて「マーレの戦士」の立場を裏切ることは無かった。
同じマーレの戦士であるポルコ・ガリアードとは気やすい仲の様で、彼の事を「ポッコ」との愛称で呼んでいる。しかし当のポルコからは「…その名で呼ぶなって言ってるだろピーク」と煙たがられている様子。
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関連項目
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