厨(ちゅう、ズ、くりや等)とは、調理場を意味する漢字である。インターネット上では、他の単語の後ろについて蔑称に使われることが多い。
漢字として
厨
- Unicode
- U+53A8
- JIS X 0213
- 1-31-63
- 部首
- 厂部
- 画数
- 12画
廚
- Unicode
- U+5EDA
- JIS X 0213
- 1-55-4
- 部首
- 广部
- 画数
- 15画
- 意味
- 繁体字は廚。
- キッチン、調理場、料理をする場所、料理する、主、箱、櫃、という意味がある。
- 廚は〔説文解字・巻九〕に「庖屋なり。广に從ひ尌聲」と、調理場のこととある。厨は〔五経文字〕に廚の俗体とある。
- 〔後漢書・党錮列伝〕に、厨は私財をなげうって人を救った者のこととあり、八厨として度尚、張邈、王考、劉儒、胡母班、秦周、蕃嚮、王章を挙げている。
- 字形
- 形声。声符は尌。
- 音訓
- 音読みはチュウ(漢音)、ズ(呉音)、チュ、ジュ、訓読みは、くりや。
- 規格・区分
- 厨は人名用漢字である。2004年に人名用漢字に採用された。JIS X 0213第一水準。
- 声符
- 厨(廚)を声符とする漢字には、幮、橱、躕などがある。
- 語彙
- 厨具・厨子・厨師・厨人・厨庖・厨房・厨吏
異体字
- 廚は、繁体字。JIS X 0213第二水準。
- 㕑は、〔正字通〕に「俗に㕑に作る」とある異体字。Unicodeにはなぜか報の俗体とある(non-classical of 報)。
- 𢊍は、〔直音〕にある異体字。Unicodeにも異体字とある。
- 簡体字も厨。
ことえりでは、「厨」がうまく変換できず「廚」しか出ないため、ネット上で「廚」を使っている人はマカーの可能性が高い。
その他の意味
「くりや」という読みで飲食店等の名前や、地名(福井県丹生郡越前町厨)として用いられている。
また古代中国の地名に厨がある。春秋時代の魏錡は厨を領有し、厨氏とも称した。
インターネット用語『厨房』の略語として
1990年代後半のインターネット黎明期の電子掲示板では、中学生のような程度の低い書き込みを意味する「中坊」を「厨房」とわざと誤字変換して蔑称として使っていた。
そこから電子掲示板2ちゃんねるが誕生すると「〇〇厨」と略されて使われるようになる。そこでは中学生の意味から離れ「中毒・中毒者」の略として使われる事もあった。
今日では、○○厨と接尾辞として使用するのが一般的で、インターネット上で迷惑行為をしている人間に対して使用されることが多い。
特に「迷惑な奴」というような意味合いが、元の語よりも強くなっている。
類義語に房(ぼう)というものがある。
その他発祥に付いてなどはこちらを参照→厨房
関連項目
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- 編集内容についての説明/コメント:
「厨」は本記事に記載されてる通り人名用漢字であるので、常用漢字ではありません。よって旧字体も存在しません。「廚」は繁体字です。