『体験版』とは、パソコンのアプリケーションソフトウェアや家庭用ゲームなどで機能やシナリオを制限したものを無料、または低価格で配布したものである。
本記事はPCゲームを含めたテレビゲーム全体における「体験版ソフト」について説明する。
概要
特にPCゲーム全般に多い形態。
配布形態は1990年代までCDが主流(一応過去に僅かながら特殊な体験版ROMを試遊台で遊べるものもあった)。また、プレイステーション1全盛期ではゲーム雑誌もしくは製品版のおまけとしてゲーム会社の新作体験版を付ける事も多かった。
現在では、ネットの発達に伴い、Web配布が主流になっている。
最近では体験版をプレイした履歴を残し、そのまま製品版をプレイする事で特典がもらえるゲームソフトも登場している(『ファイナルファンタジー零式』など)。また、体験版をクリアすると更に難易度の高いモードが追加されたり、本当に体験版かよと思うくらいクオリティの高い体験版も登場している(『バイオハザード リベレーションズ』など)。
ニンテンドーeショップでは、ニンテンドー3DSを通じて利用する事で専用の体験版をダウンロードできるがゲームごとに体験回数が制限されている。制限回数を全て消化するとそのゲーム機で体験版をプレイする事は出来なくなる。紐付け記録されているため、ソフトを削除して再DLしても体験回数は元に戻らない。
制限の度合いはまちまちで、システム部分だけのものもあれば物語序盤までの場合もある。
現時点で地雷を見極める最も手っ取り早い方法とされている。が、体験版では分からないところに地雷が潜んでいる場合もあるので、体験版だけで判定するのは危険である。
ゲーム以外のPCソフトにも存在するが、こちらは「機能制限版」と呼ばれる場合が多い。
クリエイター側の体験版の問題点
ユーザーとしては便利な体験版だが、クリエイター側としては以下のような問題があるため喜ばれない(芝村裕吏氏のクソゲー論を参考にした)。
体験版で全部表現してしまうことになるからである。これでは体験版の意味がない。
2、体験版で満足される
最近はps3やXboxで体験版の配信が手軽に行われるため、遊ぶことが目的でプレイされる恐れがある。
3、後になるほど面白くなる(複雑なゲーム)は正当に評価されない
たとえばRPGで成長のさせ方が面白いゲームでは、短い体験版では面白さが分かりにくい。逆に、ある程度の長さにし、かつセーブシステムなどを用意して、体験版で面白さが分かるほどプレイさせると、結局2の現象が発生する。ただし、世界樹の迷宮IVのように体験版のセーブデータを製品版で引き継ぐとそのまま続きができる仕様といった体験版もある。
4、思わずクソゲーを作っちゃった
クソゲーはプレイしてみないとその性能がわからないのであり、たとえクソゲーであったとしても宣伝などの効果で初週売上がよければ採算がとれることもある。しかし、体験版でクソゲーであることがバレると、初週売上すらままならなくなる。
5、体験版のためのコスト(期間)がかかる
本編を流用できればいいが、そうはいかないこともあり、体験版を作るのに労力がかかることがある。
関連動画
関連商品
関連項目
- 無料 / ロハ
- エロゲー
- 有料体験版
- プレイステーション3 / プレイステーション・ポータブル
- ニンテンドー3DS / ニンテンドーeショップ
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