鹿児島交通(鹿児島交通株式会社)とは、鹿児島県薩摩・大隅地方で路線バスを運行するバス事業者である。いわさきグループの中核企業。
本稿では2016年3月まで北薩地区のバス事業を管轄していたいわさきバスネットワーク、2018年まで大隅地区のバス事業を管轄していた三州自動車についても解説する。
概要
1943年に三州自動車として末吉町(現:曽於市)で創業。53年に本社を末吉町から鹿児島市に移転し、64年には現在の商号となる。この当時は南薩鉄道からの鉄道事業を引き継いで運行していたが、84年にバス専業となった。
2001年にはいわさきグループが一挙に合併。いわさきコーポレーションとして一本化されるも、04年に新組織として新たな鹿児島交通となった。しかし、経営は安定せず、06年には赤字路線から一挙に撤退。15年には老朽化のため山形屋バスセンター(1954年開業)を閉鎖した。
2016年3月下旬より、北薩地区で路線バスなどを運行していたいわさきバスネットワークの事業を譲受。これにより薩摩川内市などでも鹿児島交通の車両が走るようになった。
路線バス
現在は鹿児島市を中心に、南薩地区への県内長距離便なども運行中。大隅地区の路線は大隅交通ネットワーク→三州自動車(新組織)が運行していた。なお、新組織の三州自動車は2018年に鹿児島交通に編入され、かつての旧組織同様、大隅半島も鹿児島交通の管轄となった。
営業所一覧
- 本社(鹿児島市鴨池新町12-12)
- 鹿児島営業所(鹿児島市浜町120-8)
- 鹿児島西営業所(鹿児島市星ヶ峯5-39-1)
- 加世田営業所(南さつま市加世田武田18605)
- 指宿営業所(指宿市湊1-3-2)
- 川内営業所(薩摩川内市御陵下町3081)
- 国分営業所(霧島市国分福島3-586-3)
- 鹿屋営業所(肝属郡肝付町富山904-2)
- 志布志営業所(志布志市志布志町志布志3-23-1)
- 都城営業所(宮崎県都城市吉尾町6203)
このうち、川内・国分営業所はいわさきバスネットワークから、鹿屋・志布志・都城営業所は三州自動車から移管された。
車両の特徴
自社発注車は基本的に高馬力・中4枚折戸仕様の「鹿児島スタンダード」で導入されていたが、現在は首都圏などからの中古車が大半を占めている。デザインは白い車体にいわさきグループのコーポレートマーク・ヤシの木をちりばめたものを採用。社名もひらがなで「かごしまこうつう」と表記される。
鹿児島市営バスからの路線移管
2020年4月1日より鹿児島市営バスの一部路線が移管されている。鹿児島交通は紫原(むらさきばる)・唐湊(とそ)・天保山方面の路線を引き継いでいる。これにより行先番号が変更されたものも多い。
のったりおりたりマイプラン
指宿・知覧方面と霧島方面で設定されている一日乗車券。指宿・知覧方面には二日乗車券も設定されている。
高速バス
基本的に鹿児島交通の高速バスは子会社の鹿児島交通観光バスが運行していたが、2016年3月よりいわさきバスネットワークの運行していたダイヤを鹿児島交通が運行する形となった。現在は福岡線「桜島号」と熊本線「きりしま号」を運行中。ただしハイウェイバスドットコムでのIDはいわさきバス運行時と同様の「IBN」のままである。
空港連絡バス「とろぴかるえくすぷれす」
いわさきグループでは鹿児島空港へのリムジンバスも運行中。鹿児島交通は鹿児島市内線、日置・湯之元線、指宿・山川線、枕崎線、鹿屋線を担当している。鹿児島市内線を除き「とろぴかるえくすぷれす」の愛称がつけられている。
いわさきバスネットワーク
1918年に創業者の林田熊一が宮之城~川内間に乗合バスを運行したのが始まり。20年に創業された林田自動車商会を起源とし、以後林田産業交通として北薩地区で運行を続けていた。しかし、96年に経営破綻し、98年にいわさきグループで再建を図る。このとき林田バスに改称。2008年にはさらに「いわさきバスネットワーク」に改称するが、経営はうまくいかず、16年3月をもって解散、事業は鹿児島交通に譲渡されることとなった。
三州自動車
2004年にいわさきコーポレーションから分離独立。当初は宮崎県都城市を中心に路線バスを運行していたが、11年に大隅交通ネットワークと合併、以後鹿屋市・志布志市・都城市を拠点として大隅地区の路線バスを運行してきた。しかし、いわさきバスネットワーク同様経営はあまりうまくいかず、18年3月をもって解散、こちらも鹿児島交通に編入されることとなった。
関連動画
関連項目
外部リンク
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