Suicaペンギンとは、JR東日本が発行するICカード乗車券Suicaのマスコットキャラクターである。
正式名称が存在しないため、「Suicaのペンギン」、あるいは単に「ペンギン」とも呼ばれる。
概要
元は、絵本作家であるさかざきちはる(坂崎千春)氏の絵本に登場するペンギンを、JR東日本がSuicaのモニター募集用の広告に採用したことからSuicaペンギンの歴史が始まった。そのためSuicaのためにデザインされたキャラクターというわけではない。著作権表示でJRよりさかざき氏の名前が前にあるのはこのため。
Suicaが電子マネーに対応された際に、カード右下にペンギンが描かれるようになった。初期のペンギンは左を向いているが、その後2007年よりFeliCaポケット対応のSuicaは正面を向くようになった。
モデルはアデリーペンギン。南極から東京に引っ越してきており、Suicaを使って東京の生活を楽しんでいる。小型のペンギンであるためSuica利用時にジャンプすることも多い。
かつてのペンギンは右の挿入画像のような横向きの姿が多かったが、現在はくちばしを白塗りで表現し、頭をを大きくして正面を向いた姿がよく知られている。他にVIEW Suicaカードが登場した際には、黄色い「V」が飾られたペンギンも登場した。
よく「スイッピ」という名前だと誤解されているが、スイッピはさかざき氏の絵本に登場するペンギンの名前でありSuicaペンギンの名前ではない。よく見るとスイッピはSuicaペンギンよりも目が鋭い(本物のアデリーペンギンに近い)。
ペンギンの活躍
可愛らしいペンギンのため元々人気のあるキャラクターではあったのだが当初は広告にのみ使用されており、ICカードでは限定Suicaにしか印刷されていなかったため発売日には徹夜組や転売ヤーが湧き大混乱となるほどであった。その後通常のSuicaにもペンギンの絵が描かれるようになったため現在ではそこまでの混乱は生じていない。
ペンギンの大ヒットにより、ICOCAのイコちゃんなど全国各地の鉄道会社のICカードにマスコットキャラクターが付くきっかけとなった。ちなみにICOCAとの相互利用開始時にはペンギンとイコちゃんが電車ごっこをする大変可愛いイラストが印刷された限定Suicaが発売された。
初期はデフォルメ度の低いアデリーペンギンっぽいきぐるみのCMやなぎら健壱が声優を務めるなど、現在のような可愛い押しではない売り出し方をされていたりもした。ちなみに可愛い押しになってからのアニメーションCMでの声優は声変わり前の幼き神木隆之介だったりする。
最近では身近な乗車券のキャラクターとして人気を集め、NEWDAYSなどでは、ペンギン百貨と称してペンギンのグッズコーナーが設けられたり、東京駅にはペンギングッズ専門店「Pensta」が営業していた(2018年閉店)。
また、駅構内で売られている天然水「FROM AQUA」や、東京駅の再開発地区「Tokyo Station City」などのJR東日本の関連事業の広告にも頻繁に登場している。新宿駅サザンテラス口改札外の黄金のペンギン像(一部界隈で東日本の最高指導者などと少々偏った崇められ方をしている)や、クリスマスの時期に現れるイルミネーション(シャンデリアに包まれたバブリーペンギンとして話題になった)も馴染み深くなりつつある。
この他にも新幹線のラッピング車両に様々なご当地名物に扮して登場したり、池袋のホテルメトロポリタンでは「Suicaのペンギンルーム」なる部屋が登場するなど、もはやJR東日本を代表するキャラクターとして愛されている。また、メトロポリタンでは大体四半期ごとに2日間限定でSuicaペンギンモチーフのビュッフェを行っており、全く予約が取れないことで大変有名である。
2019年にはアニメ「新幹線変形ロボシンカリオン」に登場。放送日にはトレンド入りするほど話題であった。
Suicaの利用可能エリアは全国へと今なお拡大中。ペンギンたちは今日も元気に日本中を飛び回っている。
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